淺野幸彦

広告屋、作詞屋、哲学屋、経営計画屋、展覧会屋、大学教員稼業、もの書き、アート・音楽・ブ…

淺野幸彦

広告屋、作詞屋、哲学屋、経営計画屋、展覧会屋、大学教員稼業、もの書き、アート・音楽・ブックソムリエなどなどなど。そして時には、水族館劇場の木戸係。鎌倉在住。鎌倉、東京、つくば、他を行ったり来たり・・・。

最近の記事

海星・STARFISH/モミジガイ

海星・STARFISH 鎌倉の材木座海岸、波打ち際からはるか遠くの砂浜に打ち上げられて乾燥してもう死んでいたけれど・・・。 20世紀のアメリカを代表するナチュラリスト、ローレン・アイズリーの自然をめぐる、短編エッセイをまとめた本の中の表題作「星投げびと」という話を思い出す。 https://is.gd/S6QADr 書棚を探したけれど見つからなかった。 検索してみるといくつかのヴァリエーションがある。 「星投げびと」が少年ではなく老人であったり・・・。 ***** 【星投

    • リリス アダム(イーシュ)とイブ(イッシャー)の物語

      アダムの最初のパートナーは、アダムの肋骨より、神に造られたイブではないと聖書にはっきり記されている。 ちなみにヘブライ語では、男はイーシュ、女はイッシャーと記されている。 その「男」の意味の「イーシュ」という単語の中には、まさに「1本のあばら骨」のようにも見える文字(ヴァヴ)があることから、男のあばら骨を1本だけ取って女を造った話にちょうど対応しているというのだが・・・。 ******* 第一章 天地創造 第五日 ~前略~ 26 神はまた言われた、「われわれのかたちに、われわ

      • 祖霊崇拝、輪廻、見失われた死の意味

        亡母・慧子(戒名:清華院敬信慈慧大姉)の七回忌法要を、淺野家の鎌倉側の菩提寺、功臣山報国禪寺で妹弟家族としめやかにおこない早5年。 「葬式無用 戒名不用」と言い残したのは白州次郎。私もそれで結構だが、母は生前、常々、親族だけで弔い、先に逝った夫(私たちにとっては父)と共に埋葬して欲しいと言っていた。もっとも、まだまだ何十年か先のことだと母自身も私たちも信じて疑わなかったのだが・・・。もう6年もたってしまった。 年忌法要の風習は日本で始まったもので、仏教のもともとの風習では

        • 「計画された偶発性理論/Planned Happenstance Theory」

          未来構想セミナーなどで、私がよくご紹介させていただく考え方に「計画された偶発性理論/Planned Happenstance Theory」というのもがある。 キャリア形成において、重要な「計画的偶発性」について 「好奇心」、「持続性」、「楽観性」、「柔軟性」、「冒険心」が大切! ・従来のキャリア論の無効化 「自分のキャリアは自分自身であらかじめ計画し、意図的に職歴を積み上げて形成するもの」であり「自分の興味、適性、能力、周囲の環境などを合理的に分析すれば、目指すべき最終

        海星・STARFISH/モミジガイ

          「ほととぎす」と「初鰹」

          7月に入り、さすがに鎌倉も、もうそろそろ「ほととぎす」の鳴き声も少なくなってきた。 「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」の句は、鎌倉で芭蕉の友人としても有名な江戸時代前期の俳人、山口素堂が、目にも鮮やかな「青葉」、美しい鳴き声の「ほととぎす」、食べておいしい「初鰹」と、春から夏にかけ、江戸の人々が最も好んだものを詠んだもの。 江戸の初鰹は鎌倉あたりの漁場から供給され、「相州の初鰹」として珍重され、江戸まで早舟で届けたといわれている。 松尾芭蕉も「鎌倉を 生きて出でけむ 初鰹」

          「ほととぎす」と「初鰹」

          「いまだ生(死)を知らず、いずくんぞ死(生)を知らん」

          黄昏時の散策。その後、材木座海岸前の明治から続く酒屋・角打ちの萬屋商店へ。 週に一、二回、東京で会議、打合せに出かける以外は、鎌倉でデスクワーク。やりとりは、メールかリモートミーティング&セミナーの日々。 「月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也」とはいえ、今年はコロナ禍の渦中、いつもの年にもまして、月日の過ぎ去るのが速い。 いままでも、酔生夢死、胡蝶の夢、邯鄲の枕のような日々だったのだけれど・・まさに光陰矢の如し。 馬齢を重ね、少年老い易く学成り難し。やれやれ・・・。

          「いまだ生(死)を知らず、いずくんぞ死(生)を知らん」

          「めざめない眠りが訪れる前に」 ~地球が私たちを見捨てる前に~

          「めざめない眠りが訪れる前に」 ~地球が私たちを見捨てる前に~ あなたも わたしも だれにでも 豊かな人 貧しい人 だれにでも 好むと好まざるとにかかわらず これだけは平等に 必ずいつか めざめない眠りが訪れる 突然なのか ゆっくりなのか 自分で決めるのか いやおうなくか それは人それぞれ 十人十色かもしれないけれど 必ずやがて めざめない眠りが訪れる その前にしておかなければならないこと それを必死で考える その前に伝えておかなければならないこと それを何度も話してお

          「めざめない眠りが訪れる前に」 ~地球が私たちを見捨てる前に~

          「地球は、私たち人類のいない世界を寂しがるだろうか」

          「地球は、私たち人類のいない世界を寂しがるだろうか」 アメリカ人ジャーナリスト、アラン・ワイズマンは、2007年に著した『人類が消えた世界』で、こんな言葉を記している。 いま、私たち人類は、根源的であり、本質的である問いを突き付けられている。 「あなたたち(わたしたち)は何処からきたのか、あなたたち(わたしたち)は何者か、あなたたち(わたしたち)は何処にいくのか。」という問いよりも、 「あなたたち(わたしたち)は何をしてきたのか、あなたたち(わたしたち)は何者になりた

          「地球は、私たち人類のいない世界を寂しがるだろうか」

          面白き事もなき世を面白く・・・

          『面白き事もなき世を面白く すみなすものは心なりけり』 「すみなすものは心なりけり≒それを決めるのは自分の心もち次第だ」の部分は、本人が詠んだものなのかは定かではないという説もあるそうだが、一応、高杉晋作の辞世の歌といわれている。 まっ、歌詠みの名人でない限り、辞世の句や歌は事前に考えておいて、いよいよとなったら発表するものも多かったんじゃないかと思うけれど・・・。 「自分の心の持ち方次第で、この世は面白くなるんじゃないの、いや、なるでしょ!」、なんてなかなかいいじゃな

          面白き事もなき世を面白く・・・

          オフラインの必要性【Ⅱ】「目は口ほどにものを言う」

          オフラインの必要性【Ⅱ】 組織において「トランザクティブ・メモリー」の高いチームでは、「フェイス・トゥ・フェイスの直接対話によるコミュニケーション」がメンバー間で頻繁に行われていた。そして、クライアント企業からの評価もきわめて高い。 これは、米テキサス大学オースティン校のカイル・ルイスが2004年に「マネジメント・サイエンス」に発表した研究論文に記されている、MBA(経営学修士)の学生261人からなる61チームが、地元企業に行ったコンサルティング・プロジェクトを分析した結

          オフラインの必要性【Ⅱ】「目は口ほどにものを言う」

          オフラインの必要性

          リモートワーク、オンラインミーティング、オンライン講義、オンライン飲み会の日々、人間同士の関わりは、コンピュータネットワークを媒介とするコミュニケーションによってどう変わるのか? それは、つながりや社会参加への私たちの思いや欲求を満たしてくれるのか? 私たちは自分のバーチャルな行動に対する倫理的責任他どのような責任を負うことになるのか? 個人(individus individual)という言葉は「デバイドできない=分割不可能」という意味だけれど、私たちは、インターネットを

          オフラインの必要性

          5月20日(水)19時から、歌姫・遠藤雅美 無料配信LIVE

          明後日5月20日(水)19時から始まる2セットの遠藤 雅美 (Masami Endo) さんの『 無料配信LIVE 』は、絶対おすすめ!! 本当に素晴らしいので一人でも多くの人に聞いてもらいたい。みなさんも、たくさんのお友達にも勧めてくれると嬉しい。 ******* 『お酒とおつまみを用意して、モニターの前に座ったら、そこはもうライブハウス。遠藤雅美&フレンズの、無料!、無観客!、ノー三密、配信ライブです!』 『 遠藤雅美 無料配信LIVE 』 YouTube https:

          5月20日(水)19時から、歌姫・遠藤雅美 無料配信LIVE

          長田弘 散文詩集「深呼吸の必要」

          碩学の友人たちもすなる「note」といふものを、そのひそみに倣って吾もしてみむとてするなり。 と言っても、facebookに記したものを、単に転載するだけなのだけれど・・・。 初回は、5年前の5月(3日)に鬼籍に入られた敬愛する詩人、長田弘さんの詩について。 彼との出会いは、学生時代に読んだ愛猫家の小説「猫に未来はない」から始まる。猫には前頭葉がないので、あの小さな猫の額には未来の観念はない、ということからつけられたタイトルだけれど、詩情豊かな猫との暮らしを描いた忘れが

          長田弘 散文詩集「深呼吸の必要」