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「できる・できない」ではなく「やるか・やらないか」〜繊細さ活用起業記〜

*この記事での「繊細さ」についてはこちら↓から*

陥りがちな「もっと勉強しなければ」

できると思っていたら、実はできなかった

ということは、
日常生活でもよくあります。


特に大人が遭遇するのが、

資格をとった(勉強した) = できる

という感覚です。


私もその一人でした。


楽しく仕事をする豊かな人を増やしたい

という思いが起業のとっかかりで、
これを実現できる理論や技術を身につけるために、

国家資格キャリアコンサルタント

という資格を取得したのが最初です。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、
キャリアコンサルタントの受験資格を得るための講座では、

何回ものロールプレイ(模擬カウンセリング)を
行います。

ですから、

資格を取得できた時に、つい、

これで一人前にコンサルティングができる

と思っちゃったんですね…。


しかし、そうはいきません。

ロールプレイ、つまり「学び」の場と、
実際の相談の場は、

全く異なります。

クライエント(相談者)の深刻度は
ロールプレイの比ではありませんし、

原因の把握、見立て、目標の設定、リソースの提示など、
すべて自分の力だけで進めなければなりません。


つまり、

できると思っていたら、実はできなかった

という事態に直面します。


そして、押し寄せてくるのは、

できなかった…
クライエントに申し訳ない…

という罪悪感と恥ずかしさです。


一度こういう経験をすると、
「繊細さ」を持ってると特に、

次に同じことにならないようにしなければ

と考えます。


そして、
実際に対策に乗り出すのですが。


そのとき
こんな心理が働くのです。


「できないんだから、もっと勉強しなければ」


とても真っ当な対策のように思えますが、

起業においては、
しっかり意識して、できるだけ避けたほうがよいです。



学びに逃げたくなる心理

これを私は、

「学びに逃げる」

と呼んでいます。


「繊細さ」を持つ方は、
それぞれに、いろんな要因がありますが、

自分に対する評価が低い傾向があるように感じています。


そして、とても頑張り屋さんです。

もっと良い自分になりたいという思いが強く、
持っている理想もとても高いです。


もちろん、

人間的な成長を目指し、学び続けることは、
とても素晴らしいことです。

私自身も、成長目指して、
先人から学び続けるよう心がけています。


しかし。


自分の事業での技術は、ちょっと違います


自分はまだまだ、と、学び続けるだけでは、
できるようにはなりません。


提供して、その結果からフィードバックを得て、
さらに磨いて提供して、を繰り返す
ことで、

はじめて「できる」という実感に繋がります。


でも、
そうと分かっていても、

「できない」ことが不安で、

提供するのをためらいます。


そして、

「できる」と安心できるまで勉強し続けます。

勉強している間は楽しいですし、
技術を磨いている安心感もありますから、

続けたくなります。


刺激と神経の高ぶりが大敵の「繊細さ」にとっては、

こうした時間が必要な面も、もちろんあります。


とはいえ。


自分の事業として何かを提供していくのであれば、

経験を積むことは、必須です。


経験とは、

「やってみる」から積めるものであって、

「できる」を待っていては、
永遠に積むことができません。


シビアな現実として、

本来すべき「やってみる」から逃げて「学び」を続けても、
経験から得る本当の学びから遠ざかるばかり
だったんです。


今思えば、

少々もったいない時間を過ごしてしまったなと、
思います。




「やる!」と覚悟を決めるしかない

経験を積もうと思った時、

強烈なブレーキになるものがもう一つありました。


未熟な技術を提供してはお客様に申し訳ない

という気持ちです。


周りへの配慮を優先する「繊細さ」ならではです。


もちろん、

とんでもなく未熟な技術で、
お客様から対価をいただこうとしているなら、

大変失礼なことです。


しかし、本当のところ、

とんでもなく未熟な技術かどうかは、

実際に誰かに提供して、評価をいただかなければ、
分からないんですね。


つまり、

「やるか、やらないか」

を決めるしかないということです。


こればかりは、もう、
覚悟を決めるしかありませんでした。


どんなに素晴らしい職人さんでも、
引く手数多のコンサルタントでも、

初めての仕事

があったはずです。


「やる」と決めて続けてきたから
今があるんだと、

私は思っています。


もし、
何か始めようとしていることがあるなら、

「できる・できない」より、
「やるか・やらないか」に目を向けて、

小さな決断をしてみましょう。


ほんと…


こればかりは、決断と覚悟です…。

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