2023年1月の記事一覧
中国共産党100周年祝賀演説に視る中国の岐路(2021年7月執筆)
今月1日中国共産党100年目の誕生祝賀会で習近平主席は、中国は「大股で時代に追いつ」き、小康社会(ややゆとりのある社会)になったので、今後は「歴史を鑑(教訓)に未来を切り開く」という演説をしました。習主席の下、中国共産党管理の下、対内的には社会の矛盾と戦い、対外的には人類運命共同体を後押しするといい、外交安保面では、軍の近代化と「独立自主」の平和外交を謳い、「中国は常に世界平和の建設者、世界発展の
もっとみる311から10年目に振り返る組織論(2021年3月執筆)
今年は東日本大震災から10年目となり、新聞各紙この10年を振り返っています。日本経済新聞の井口哲也氏はこうまとめています。
「インフラ再建は着実に進んできました。しかし人口が縮む中で豊かさを維持する街づくりという日本の根源的な課題への答えは見えません。事故を起こした原発の廃炉もタンクにたまる処理水の扱いすらメドがつかず迷走が続いています。震災でそのもろさを露呈したエネルギー政策についても原発をど
多様性の光と影:日本(2021年1月執筆)
日本のビジネスの場でも多様性がホットトピックになってきましたので、本稿は日本を中心に考えてみたいと思います。本来多様性には様々なジャンルがありますが、注目を集めるのが、性別、人種・民族、性指向*、宗教**でしょうか。ここでは性別、人種・民族を念頭に進めたいと思います。
多様な社会であることの主要なメリットは次の3点挙げられます。
1.「空気の支配」から合理性を解放する
「空気の支配」はよくない
多様性の光と影:アメリカ(2021年1月執筆)
連邦議会議事堂占拠は終わりの始まり
今年早々アメリカではトランプ支持者による連邦議会議事堂占拠があり、政治分裂を見せつけられるニュースがありました。いつまでこの分裂は続くのだろうとお思いの方も多いかと思います。
この一連の動きの根底は、アメリカのアイデンティティ再定義による「産みの苦しみ」と視ています。2045年にはアメリカでは白人が単独過半数を割る、即ちマイノリティに転落するという予測が立てら