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わたしにとっての低気圧はまるでチャイコフスキー、のための曲 #08

今日にぴったりな、今日のための音楽を紹介

P・チャイコフスキー(1840–1893) /   弦楽セレナード

きょう朝に雨が降りそうだったからいつもより少しはやく起きて公園まで散歩にいった(さいきんの日課)そしたら思ったより低気圧が重たく感じてしまって、カラダがうまく目覚めない。
なのになんだかさらに重たい曲を聴きたい気分だったので、チャイコの弦セレをきいてみる(だってチャイコフスキーってとっても重たくないですか?)

わたしにとっての低気圧はまるでチャイコフスキー、重たい日の弦セレ

チャイコフスキー、ロシアの作曲家で彼の曲はいろんなところで流れている。この弦楽セレナードも冒頭の部分が某CMでつかわれていたのでたぶんみんな知っている(らしい。わたしはテレビをちゃんとみないのでイマイチぴんとこない、、)

彼は恋愛やら、家族のことやら、とにかくいろいろと心をやんでいていた時期がとてもながい。繊細なひと、だから彼の作品は悲しい。メランコリックで濃厚ロマン

弦楽セレナードは4楽章で、今回は一番有名な1楽章のはなし。
ハ長調というもっともシンプルな調性でありながらイ短調の和音ではじまる、この響きも壮大なフレーズも、もうほんとうに重たくって悲劇的で美しい。とにかくたぶん、気分があがるような曲ではないことは確かである(わたしはちょっと後悔している、きょうはきっと軽やかな日にはならないだろう)

中盤のさまざまな旋律が重なり合うところも、実はどれも単純な音階ばかりで、それらがリズムを変えたり細かくしたりしてひとつになっている。それでもそれぞれがちゃんとうまく聴こえてくるのがおもしろい。

これはモーツァルトにオマージュを込めてつくったそう。弦楽オーケストラのために書かれているけれど、いろんな楽器に編曲されている。実はわたしも演奏したことがあって(管楽器で)弦楽器のうまい混じり具合を表現するのがけっこうむずかしくて苦労した。心のやまいとも向き合いながら、得意の大編成の作曲をいったんやめていた時期の作品なので、小編成では表現にこまってしまうような情熱を感じる。

そんな曲。だから軽くさらっと朝になんか聴く曲じゃないとおもう。


小澤征爾さんの指揮で全楽章のっているものを


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