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【読書記録#13】 ヒコベエ 藤原正彦 著

<2023年5月7日にインスタに投稿したものをシェアしています>


数学者でありエッセイストである藤原正彦氏の自伝的小説(と言ってもフィクションは非常に少ないという)。著者のお母堂である藤原てい氏の「流れる星は生きている」の続きが息子の視点から描かれていて、面白かった。

和服姿のメガネをかけた母親の一人が進駐軍を呼び止め、毅然とした態度で「子供に菓子をやる時、あなたの国では放り投げてやるのですか。この国では必ず手で渡すことになっていますよ」と流暢な英語で言ったくだりに、誰に対してもちゃんと意見が言える日本人女性がいたことに感動した。

日教組の闘士で、日教組の活動のために授業が半日だけで、午後は他の先生が見てくれるくだりや、この頃から、教科書問題があったようで、「憂うべき教科書問題」いう政府が社会か教科書の左傾化を糾弾する目的で発行した冊子あったのだが、社会主義思想を信奉する先生が、「政府の宣伝資料で出鱈目だ」と吐き捨てるように言ったくだりには、本当に最低だと憤慨した。昔に比べると影響力は小さくなったというが、今でも影響力を持つ日教組が存在することが悲しい。

筆者が色々なところで、父親に武士道精神を教えられたと語っているが、本書にもそんな場面が随所に描かれている。両親から愛情いっぱいに育てられ、信州の田舎生活と東京の都会生活を経験し、情緒豊かなこども時代を過ごすことができた筆者は本当に幸せだと思う。

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