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坂道の話。

あなたは下り坂を前にした時、
何を思うだろうか。

急な下り坂じゃない限り、
ラクだと思うはずだ。
自転車ならペダルを漕がずとも
進むことができる。

私も同じようにそう思うが、
憂鬱な気分にもなる。

なぜならば坂道を下れば
いずれ坂道を上らなければならないから。


片道の中で山や谷を越えようとすれば
上りと下りはセットである。

片道が上りと下りのいずれだとしても
帰り道には逆になる。

つまり
上れば下り、下れば上るのだ。


どちらが先か後かだけの問題にも思うだろう。

それでも上った後にある下りと
上る前にある下りは私の中で違う。

上った後の下りは心地よいもののはずだ。
もう上ることはないから。
下った後に心配することはない。

では上る前にある下りはどうだろう。
下った後には上りがある。
気持ちは憂鬱だ。

下りながら次のようにも思うだろう。
どこまで下るのだろうか。

下ったぶんだけ上る必要がある。
下り自体は気持ち良いもののはずなのに、
これ以上は下りたくないとも思う。

もう一度、考えて欲しい。
下り坂を前にして何を思うだろうか。


人生にも坂道はあると思う。
上るときもあれば
下るときもあるはずだ。

それをコントロールしたり
選ぶことはできない。
ただ目の前にある道を進むだけである。

しかし、
私はこう思う。

上ってから下りたい。

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