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空に近い教会と、雪上トレッキング【ジョージア旅行記2】


こんにちは!yukiです。

今日は、
ジョージア旅行記の2回目です。

春先の雪山に囲まれた、
カズベギという町での
出来事をお話ししますね。

町を見下ろす山に建つ教会が、
とても美しいのです。

楽しんでいただけますように!



山間の町・カズベギへ


ジョージアに入国し、
2日間首都に滞在したのち、
いったん地方都市に
行ってみることにしました。

1泊して首都へUターン予定で、
カズベギという町へ。

宿の近くからメトロに乗って、
乗り合いバン発着場へ向かいます。

(乗り合いバンは
 “マルシュルートカ”というのですが、
 長いので“バス”と呼びますね笑)

発着場の周辺では
野菜やパンが山積みで売られており、
なんだかわくわくする雰囲気です。


「カズベギ、カズベギー!」

運転手さんが行き先を
声に出しながら集客していたので、
バスはすぐに見つかりました。

他のお客さんは、
みんな欧米人。

お客さんの1人に話しかけられます。

「知ってる?
 このバスはカズベギに行く途中で
 撮影スポットに寄ってくれるのよ!
 乗れてラッキーね!」

なにやら、
観光客向けの便らしいです。

普通より300円ほど高いだけなので、
そういうことならむしろ良いかも。


やがて出発したバスは、
恐怖を感じるほど爆走し始めました。

ブオォォォォと
ものすごいエンジン音が恐怖を煽る…。
なんでこんな飛ばすの?!

事故らないかヒヤヒヤしながら、
1つ目の撮影スポットに到着。

湖畔の美しい聖堂を望む場所でした。
(湖は涸れてましたが)

アナヌリ教会というそうです。

なんか見覚えがあると思ったら、
『ロンリープラネット ジョージア』の
表紙がこの教会だったのでした!

さて、ふたたび主発したバスは、
山間部に入っていきます。

どんより暗い雲が濃くなっていき、
やがてチラチラと雪が降り始めました。

しかしバスは、
そんなのお構いなしに
山道を爆走していきます。

お願いだから、
スピード抑えて!汗

恐怖でゲッソリしながら、
2つ目の撮影スポットに到着。

巨大な絵画が
ぐるりと立ち並ぶ場所。

ソ連っぽいと感じましたが、
やはり1983年に建てられたそうで、
ロシアが友好200年を記念して建てた
モニュメントとのことです。


再びバスが走り出すと、
やがて雪は止み、
カズベキの町に到着しました。

事故らないで本当に良かった…

山上の教会


乗り合いバンを降りると、
お客さんを待っていたのか、
おばちゃんが近寄ってきました。

「泊まるところ決まってるかい?」

彼女はタリコさんという方で、
宿の名前はずばり、
“タリコゲストハウス”。

外見はちょっと年季が入っています。

お部屋を見せてもらい、
わりと綺麗だったので
泊めさせてもらうことにしました。

大きな窓がある部屋には、
ベッドが3台。
他にもお客さんが来るようです。

そして、部屋には
アップライトピアノがありました。

「ピアノ、
 弾いてもいいですか?」

「あんたが弾くのかい?
 もちろん良いけど、
 しばらく調律してないよ」

久々のピアノ!
わくわくしながらフタを開けます。

しかし。

弾き始めて5秒としないうちに、

「うわ…気持ちわるっ」

確かに調律狂いまくってました苦笑


ピアノは諦めて、
山の上にある教会
行ってみることにします。

遠くの山の上に、ポツンと
教会が建っているのが見えました。
(写真だとかなり小さいですね汗)

車でも行けるようですが、
せっかくなのでハイキング!

町外れから続いていく
山道を登りはじめました。

空は暗くよどみ、
山の上の方からは冷たい風が
ビュービューと吹きつけてきます。

教会に着くころには、
しとしと雨が降ってきました。

ほとんど雪に近い、冷たい雨。

雨から逃げるように入った
石造りの教会の中では、
ストーブが焚かれていました。

生き返る〜!

ここは、
「ゲルゲティのツミンダ・サメバ(聖三位一体)教会」
と呼ばれているそう。

標高は2000m弱。
まさに“天空の教会”ですね!


内部は、
ジョージアとアルメニアで見てきた
小さな教会と似た雰囲気でした。
(撮影NGです)

雨は降ったり止んだりで、
風が強いため、
たまに晴れ間が差し込みます。

天気も微妙だし、
早いうちに宿に戻ろう。


山を下って宿に戻ると、
中国人ロシア人の若い男性も
泊まることになっていました。

それぞれ一人旅でしたが、
2人とも写真が大好き。

商店で買ったビールを飲みながら、
カメラや写真や旅の話で
夜遅くまで盛り上がったのでした。

雪上トレッキング


翌朝起きると、
太陽の光が窓から差し込んでいます。

天気は快晴!

今日は、
教会からさらに登ったところにある、
ビューポイントまで歩いてみよう。

教会を通りすぎ、
さらに登っていきます。

晴れてはいるものの、
ビュービューと風が吹き付け、
けっこう歩くのがツラい!

教会がだんだんと
小さくなっていくのが楽しいです。

やがてトレッキングルートは
だんだんに覆われていき、
ついに道が埋まってしまいました。

足跡があるので、
近いうちに誰かが登ったのでしょう。

登山靴を履いてきてるし、
雪が入らないようスパッツも装着して、
もう少し登ってみることに。

時々、ズボッ!と脚が埋まり、
ヒヤヒヤすることもありました。

苦労しながら雪の中を登っていくと、
遠くに2つの人影が見えてきました。

2人は、僕に向かって
大きく手を振っています。

標高2900mほどの
ビューポイントに到着したのでした。

昨日は雲で隠れていた、
カズベギ山の姿が雄々しいです。

「やあ!
 まさかこんなに
 雪がすごいとはね!」

2人はイスラエル人の旅行者でした。

彼らは更に先にある
カズベキ山のベースキャンプまで
行きたいと考えていたそう。

「行きたかったけど、
 この雪じゃ、厳しいよなー。
 君は行くつもりないの?」

「僕は装備が不十分なので、
 ここで戻ろうと思ってます。」

おしゃべりしているうちに、
行くのを躊躇っている道の先から、
1人の男性が姿を現しました。

しかも、わりと軽装に見えます。

「マジか?!
 あいつクレイジーなのか?!」

テンションが上がる2人。笑

道の先からやってきたのは、
ポーランド人の男性でした。

「ベースキャンプまで行ってみたんだよ。
 でも1人だし、命綱もつけられないから、
 それ以上は無理で戻ってきたんだ。」

「ベースキャンプまでの道はどう?」

「氷河越えなきゃだめだよ」

「・・・」

たしかに彼は、
パッと見は軽装に見えますが、
ちゃんとした装備を持っていました。

イスラエル人の2人は、
諦めてここで引き返すことに。

「気をつけてなー!」

「皆さんこそお気をつけて!」

先に町に降りていく3人を見送り、
しばらくビューポイントに滞在します。

帰りの景色もまた、雄大でした。

ビューポイントに行けて満足したので、
今日のうちに首都トビリシへ戻ろう!

バスが出る町の広場へ行くと、
今日もタリコさんが客待ちをしていました。

「トビリシから来るバスが折り返すから、
 それまでお茶でも飲んでるといいよ」

と教えてくれます。

広場の傍の食堂でお茶を飲み、
やってきたバスに乗り込みました。

雪も綺麗だったけれど、
夏に来たら最高だろうな。
またいつか。

バスはやはり猛スピードで、
トビリシへと走り出したのでした。



次回は、
夜行列車で地方へ行き、
面白い仲間たちと出会います。

お楽しみに!




最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

それでは、今日も良い1日を!

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