「十角館の殺人」を読んだ話。
今回の感想本は
綾辻行人さんの
「十角館の殺人」です。
本格好きをのたまっておきながら、まさかの「十角館の殺人」を読んでいなかった不届きものが通るのですがどうか許してほしい。
清々しいほどネタバレしか書いてないので、何卒お気をつけください。
面
白
か
っ
た
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やはり皆さんご存知の通り、一番の「……は!?なに!?!?!」は、あのニックネームが出てきた時ですよね。 ぉぉぉ衝撃。
島の中で一切の本名が出てこなかったから、突然エラリイの本当の名前が出てきたときに
「アッそうか、本名があるよねそりゃそうだ」という、当然のことなのに一瞬違和感を感じさせるこの凄さ。
そこからのー!
そのあとに出てくる、
あの ひとこと……
この叙述トリックよ。
最高では?
ニックネームと本名を使い分けた事で可能になるこの衝撃〜 パニックなるわ!
最高では?(大事なことは二度略)
叙述トリックもの久しぶりに読んだかもしれない。
綺麗に騙されすぎてあまりに小気味よい。
よきものを読ませていただき感謝… という気持ち。この本を読んで、「私は、本格推理小説が、好きです」という想いを新たにしましたね今さらです。
初刊、1987年なんだ… え、37年前?
37年経てばやはりこうも時代背景や環境が変わるのだな、ということにもちょっと衝撃を受けている。
ところでこの話つい最近実写化してなかった?
え…どうやってやるん……
となったので、ぜひ映像でも観て確認してみたいものです。
実写サイトを見に行ったら、トップに
“あの一行”の衝撃、まさかの実写化。
とあったので、「やっぱり“あの一行”なんだな〜ふふふ」とにこにこしました。
(余談ですが「実写化不可能」の映像化を実現したということで思い出されるのは
「アヒルと鴨のコインロッカー」です。これは、とてもよい映画…… 濱田岳さんのお芝居も最高)
新装改訂版の綾辻先生のあとがきで言及されていた、「新本格バッシング」なるものの存在を初めて知って、大変驚いておりますよ。
そんな歴史があったのか、新本格……
そして同じくあとがき内で綾辻先生が、鮎川先生について
という記述をされているのだけど、
「私が本格を好きな理由が、全てこの一文に書かれている……」と唸りました。
ずっと本格のことを「品のある物語=ミステリ」と思ってきたけれど、“紳士的”というワードを聞いて
「それーーーー!!!それだ、紳士的…… 私がいつも感じていた本格ミステリの感覚の正体、まさにそれなのです…」という、我が意を得たり感が凄かったです。
品性の塊、本格ミステリ。
最高ですね。
本格本格言ってるけど、いまだに本格と新本格の違いをきちんと把握してるわけではない、エンタメ好きによるミステリ感想でした。
どうぞよしなに。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
それでは。
「十角館の殺人」を読んだ話。
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