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リアル旅:京都編②

長雨が続いて、ひどいところでは避難されたり被害が出るような状況になってますね。思えばただの梅雨のはずが、こんなことになってしまうのが少し怖く、これから毎年おこるのかと不安にもなってしまいますね。なんとか被害が最小限で日本全国無事梅雨明けを迎えられます様に。

そんな中で今日は先週に引き続き京都のお話。
長岡で紫陽花を満喫した後は、阪急で京都市内に向かい京都の街並みを楽しみました。エリアとしては河原町の北側から京都御苑の間のエリア、そして東に鴨川を渡って水路沿いを歩いて河原町に帰ってくるコース、京都駅から見ると真北からちょっと右側といった辺り。いわゆる繁華街の東西に走る目抜き通りである御池通りに対して垂直に、南北に走る寺町通り、御幸町通り、麩屋町通り周辺のエリアは一筋上ってしまうと観光客の場所というよりはローカルな人たち向けの雰囲気が濃くなるエリア。手仕事の工芸品を扱うお店やさまざまな骨董品や陶磁器を扱うお店、個性的なセレクトしている雑貨屋さんなどが立ち並んでいて、京都らしい古い木造家屋やレトロな建物のショーウィンドウにそれらが並んでいるのだから見ているだけでも楽める。
今回いくつかお店を拝見した中でセレクションも素敵で実際購入させていただいたお店をひとつ紹介したい。

umwelt(ウンベルト)

古い町並みにあって古美術や和モダンなど和テイストの店舗が多い中、古い建物の中でヨーロッパ(特に北欧が多いイメージ)の製品やテーブルや棚といった什器で演出される世界観は心地の良い違和感。店舗奥にある箱庭に茂る緑も気持ちの良さを演出してくれている。瓦屋根と発色が綺麗な小物や左手前のハンドステッチの刺繍などのユニークなマッチングに気を取られて、お店のロゴが見切れてしまうという凡ミス…。

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お邪魔した時は店主のお母様が編み物をしながら店番をされていて、そういったアットホームな柔らかな空気感も京都らしさというか『売買』だけで終わらないコミュニケーションとしての『お買い物』を楽しめる空間だった。
お店や製品のことをいろいろお伺いしながら、結局ベルトにも使えそうなドイツ製の紐とスウェーデンの手縫いの刺繍の入ったテーブルランナーを購入することに。


いろいろ盛り上がって、終いにはお母様お手製のコンパクトに折り畳める小さ目のエコバッグ(実際素材も色合いも造りも素敵)に品物を入れていただいた。お気に入りを見つけて購入できた上に、買うことができない思いがけない素敵なギフトまで頂いて心底『辿り着けてよかった』と思えるお店だったので、今回ここにオススメさせてもらいますね。

さて、そんなこんなでその後鴨川を渡る。東側にくるとより観光地感はより薄れほぼローカル色が濃い、素の京都らしさがそこかしこに。平安神宮の他に京都大学や京都市動物園、美術館も多くあるこのエリアものんびり歩いていると、大きめの水路から住宅地に流れる小さな水路との分岐路が現れる。

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柵もないまま水路脇を歩ける気持ち良さは、(深さは全然違うけど)アムステルダムやベネチアにも通じるものがある。場所によっては家が水路ギリギリに立っていて欄干窓から眺める水路はまるで小川の様でどの季節もとても気持ちが良さそう。橋がかかっていればそのサイズに関わらず、風情があって良いもの。

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そうしていると、行列のできているお菓子屋さん、その名も『祇園饅頭 工場』とそのお向かいの『うつわ阿閑堂』を見つける。
『うつわ阿閑堂』では棚という棚からこぼれ落ちてしまいそうなくらいの豆皿や小皿が置かれていて宝物探しをする感覚に。

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ご主人に小皿の話を聞きながらお向かいのお菓子屋さんのオススメを伺うと、『オシンコ』とのこと。え?お新香?となったもののご挨拶して外に出てみると『志んこ』の文字が。いろんなものに『お』をつけて呼ぶ京らしさって良いねと思いつつ、まだこの『志んこ』がなんなのか全く解決しない。よくよく見てみると串に刺したお団子3つ分くらいの横長の羊羹のようなお餅の様なものの様。工場とある通り、この建物の中でわっせわっせと作られていて出来立てを作って出してくれる。米粉を使ったお菓子のようで阿閑堂ご主人もオススメなので志んこの抹茶とわらび餅を買ってホテルでいただきました。(いわゆる食べ歩きグルメではないのです。)

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で、晩御飯はどうしたかというと、祇園饅頭のお隣にあるお蕎麦屋さんの『三味洪庵』。完全に行き当たりばったりだったけれど、軒先から見える(魅せる)石臼と『はもすだち蕎麦』のキラーワードであっさり陥落、すぐさま暖簾をくぐる。夕食時間の、ちょうど開店直後で他にお客様もいない貸切状態。小雨が降っていて外の席は使えず、窓際は予約で使えなかったけれど、白川沿いの紫陽花と対岸の緑と川のせせらぎがなんとも涼しげで艶やか(たまたま先に橋から撮っていた紫陽花はこちらのもの)。一日歩き回って疲れた身体にお汁とすだちの自然の酸味が効いたお蕎麦が染み入り、窓からの借景と相まって本当にゆったりとした贅沢な時間を過ごすことができました。なんなら、今すぐ行ってまた食べたい笑

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やっぱり、旅は、良い。

皆さんの、明日から始まる一週間が、まずは水害に気を付けて、マスクと消毒に気を付けながら、少しずつ日常の幅を広げていけます様に。

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