YK_yukasagi

レザーグッズデザイナー    トレンドに左右されない、貴方の人生に寄り添う製品を提供。…

YK_yukasagi

レザーグッズデザイナー    トレンドに左右されない、貴方の人生に寄り添う製品を提供。また、ライフスタイルとしてのファッションを、長く愛用する製品のデザイナーの立場から独自に提案しています。       キーワード:美しい色や音、暖かみのある素材、自然、異なる文化・知見への好奇心

最近の記事

京都旅の振り返り

おはようございます。 今日も東京は素晴らしく晴れて、晴れすぎて空が白んでしまうくらい。気温も朝から24℃あり、今日も暑くなりそうだ。 今日は4/30〜5/3の4日間の京都(一瞬奈良)旅で感じたことを今のうちにまとめておきたい。 京都の歴史観 京都の史跡を訪れて一番感じるのは、やはりその歴史の長さ。 お隣奈良をメインとする飛鳥時代(593〜710年)からの文化の連なりを含めば1400年ほど前から、既に(首都としての)人々の暮らしが根付き、花開き、今なお日本人の心の原風景と

    • GWの京都4日目: 伏見稲荷、河原町エリアの名店

      おはようございます。 今日は5日振りに東京に帰ってきて迎える朝。東京も恐ろしく清々しく爽やかな晴れの一日になりそう。 伏見稲荷 京都旅最終日は、せっかく朝一から京都で動き回れる絶好のチャンスと、休日に入ったGolden Weekの人出を見越して、まだ行ったことがなかった伏見稲荷へ。7時過ぎにホテルをチェックアウト、烏丸線で京都まで行ってスーツケースをロッカーに預けて(こんなに乗ることになるとは思わなかった)奈良線で東福寺・鳥羽街道を通り越して伏見へ。同様に考える旅行者も多

      • GWの京都3日目: 鞍馬-貴船、京セラ美術館

        おはようございます。 今日は雲間から零れる朝陽が心地よい適度な晴れ、街歩きにはちょうど良い一日になりそうだ。 京都のモーニング 昨日は朝一から京都のカフェでモーニングをいただいてから、この後の山登りに備える。朝9時からのオープンに合わせてお邪魔したのはLa Madragueさん。エッグサンドイッチが有名とのことで、普段食べないくせに9時直前に伺うと老夫婦が一組並ばれている。オープンと共に入ると「ご予約されますか?」と聞かれてびっくりしたけど予約がなくてもすんなりに入れても

        • GWの京都2日目: 京都横断

          おはようございます。 今日は雲間から零れる朝陽が心地よい適度な晴れ、街歩きにはちょうど良い一日になりそうだ。 昨日は大人しく京都市内でベーシックを抑えるべく西へ東へ。西は嵐山の竹林から東は哲学の道まで、京都市内をほぼ横断するその幅は距離にして13㎞。凡そ京都滞在が1日しかない旅行者も京都在住のカップルでさえも、組み合わせることがまずなさそうなこんな移動が多い一日になぜなったのか。 まずは昨日の笠置による笠置町の笠置山頂上にある笠置寺の訪問(言いたいだけ)の代償は大きく、朝

        京都旅の振り返り

          GWの京都1日目: 笠置

          おはようございます。 今日はばっちり雨の中、昨日からGolden Weekを生かして、京都に来ています。 昨日は京都初日で、京都最南端にある京都で一番小さな自治体へ行ってきました。 その名は笠置町、僕の苗字と同じ町。 メジャーな苗字じゃないだけに、親戚以外でこの名字の方にお会いしたことはないし、この漢字もしくは音の並びがあればそれだけで親近感が沸く。 それは兄弟も一緒のようで、弟がこの笠置町が人口が減り続けていて消滅可能性がある自治体にノミネートされていると先週教えてくれ

          GWの京都1日目: 笠置

          旅の支度

          おはようございます。 今日は曇り空の中、京都へ向かいます。 今年のGolden Weekは、3月末に2週間弱の出張があったこともあり、旅への欲求は特別なかったものの。とは言え、せっかく10連休が取れたのでどこかには行きたいなと思ったところで、3月末の出張の時期に住むように過ごした京都が思いの外(と言ったら失礼か)楽しかったので、また行ってみようとなりまして。 今回ギリギリになってから動き出したものの、10連休の強みを活かして半ばの平日のタイミングに行くことにしたお陰もあって

          旅の支度

          ベランダガーデニング: GW

          おはようございます。 今日も気持ちの良い快晴、まだ寝ていたい様な気もしながらカーテンから漏れてくる朝陽の温かさに誘われてベッドから出てカーテンを開ければ気持ちよさの塊みたいな空気に包まれる。 こんな春真っ盛り、なんなら夏日を迎えるような陽気になってくればもちろんベランダの植物たちもニョキニョキ枝を伸ばし葉を広げて、人によっては花を咲かせ始める。 今日はGW最初に週末のベランダの状況をメモしておきたい。 バラ 我が家で一番背の高いバラの木が今年初めての一輪目の花を咲かせ

          ベランダガーデニング: GW

          漆9:漆のベースとなる木材

          おはようございます。 今日は久しぶりの快晴、この陽気が勢い余って場所によっては30℃に迫ろうかという位春を飛び越して夏を感じられるような日になりそうだ。 さて、今日は漆を塗るベースとなる素材を見ていきたい。 一般に漆器と言われるものの素材は木しかないものかと思っていたが、木曾ヒノキやケヤキなどの高級木材を使用したものから樹脂製(プラスチック製)の工業品まで品質は実に様々あるようだ。 しかし、今日は伝統的な漆器の素材、天然木をまとめたい。 漆器に使われる天然木はお椀、お箸

          漆9:漆のベースとなる木材

          漆8:漆の塗りとその技法

          おはようございます。 今日は曇りって言ったらこんな感じ、というような理想的な曇りの朝。 さて、今日は漆が固まっていく工程を見ていこう。 塗りの工程 実際に漆塗りの工程は大きく分けると、下地→中塗り→上塗りに分けられており、それぞれの工程で漆が使われる。各工程で使われる漆は、工程に合わせて3種類あるが、1本の漆の木から採取する樹液(乳白色)からゴミなどを取り除いた生漆が原料であることは同じ。 下地に使う漆は生漆に研の粉や地の粉を混ぜた「下地漆」 下地塗りを完成して研

          漆8:漆の塗りとその技法

          漆7:漆の硬化

          おはようございます。 今日はうっすら雲が残っているけれど、久しぶりの晴れ。ベランダの植物たちもその柔らかい陽射しを浴びてより一層葉を大きく伸ばしそう。 さて、今日は漆が固まっていく工程を見ていこう。 漆が固まる工程 漆は乾燥して固まると思われているが、漆が固まるメカニズムは一般的な「乾く」というのとは大きく異なる。なぜなら一般的に「乾く」というのは、水分が空気中に蒸発するイメージがあるが、漆は全く逆で空気中の水分を取り込んで固まるからだ。そのため、漆は「乾く」では無く「

          漆7:漆の硬化

          漆6:漆の成分

          おはようございます。 今日はうっすら雲が残っているけれど、久しぶりの晴れ。ベランダの植物たちもその柔らかい陽射しを浴びてより一層葉を大きく伸ばしそう。 さて、今日は漆の成分を見ていこう。 漆液は油性成分であるウルシオール、その他多糖(ゴム質)、糖タンパク(含窒素物)、ラッカーゼ、水からなる複合材料。良質な漆は、ウルシオール量が多く、ラッカーゼの活性があり、乾燥の早い漆とされる。 漆液の採取量と成分組成は、木の成長や採取時期などにより大きく変わってくる。 ウ

          漆6:漆の成分

          漆5:漆の精製

          おはようございます。 今日はしっとり雨ながら雲が薄いおかげで柔らかな陽の光も感じられる、そんな朝。 さて、今日はウルシから採取した漆を塗料として精製していく工程を見ていこう。 精製 ウルシの木から採取されたばかりの「樹液の漆」は「原料生漆(きうるし)」と呼ばれる。しかし、このままでは採取の際に樹の皮や木屑などのゴミ などが混入していたり水分が多く含まれていたり成分も均一でないため、そのまま「塗料」としては使用できない。この「原料生漆」を精製加工することにより、「精製生漆

          漆5:漆の精製

          漆4:漆の採集(漆掻き)

          おはようございます。 今日は昨日よりは雲が薄くて陽が明るく感じられる。少し涼しい位で穏やかでさわやかな朝。 さて、今日は漆の原料をウルシから採取する漆掻きの方法を詳しく見ていこう。 漆掻き 漆掻きには、養生掻きと殺し掻きの2種類の方法がある。 養生掻きは木を殺さずに養生しながら漆を採る方法。昔はウルシの実もロウを採る原料にしていたため、木を枯らさないように何年にもかけて漆を取り続ける方法。 一年で採取出来る量は少ないけれど、長い目で見ると総量は多いとも言われる。 一方で

          漆4:漆の採集(漆掻き)

          漆3:漆の採集

          おはようございます。 今日は昨日より一層雲が厚く立ち込めてどんよりとした朝。久しぶりに気温も1日を通じて20℃を下回るらしい。 さて、今日は漆の原料をウルシからどのように採取するのかを見ていきたい。 漆の採取 漆の採取方法は職人が道具を使って漆の木に傷をつけ、そこからでてくる樹液を集めるが、 これを「漆搔き」と呼ぶ。ウルシの樹液を集める「漆掻き職人」という漆搔き専門の職人がいるほど難しく、採取する際にはいくつかのポイントがある。 ウルシの木の樹液は皮と木質の間からが一

          漆3:漆の採集

          祖父母の友人とのランチ

          おはようございます。 今日は昨日よりも薄く雲がかかっていて陽もマイルドな穏やかな朝。 昨日、祖父母にお世話になっていたという、祖父母の友人の方にご自宅までお呼ばれしてランチをいただいてきた。 この方とやりとりすることになったきっかけは、クリスチャンで同じ教会に所属していて、去年11月に誤ってぶつかって転倒させてしまった女性に骨折させてしまった際に、こちらの方が元大学病院のお医者様だったことで救急車の受け入れの手筈を電話で大学病院に直接速やかに済ませていただいたこと。 そも

          祖父母の友人とのランチ

          漆2:植物としての漆

          おはようございます。 今日も晴れていて風も穏やかで気持ちが良い。今日は24℃まで上がるんだとか。真夏日直前、というか今日超えても不思議はないよね。 さて、昨日は僕が漆に興味を持って実際に手にしたきっかけとなった二人の方との出会いに関してお話ししたけれど、今日は早速漆を掘り下げていきたい。 植物の種類 ウルシはウルシ科、ウルシ属の落葉高木で、樹高10~15mになります。 ウルシ属は、ウルシの他はハゼノキ、ヤマハゼ、ヤマウルシ、ツタウルシの4つのみだが、ウルシ科にはマンゴー

          漆2:植物としての漆