バスケットボール男子W杯:決勝 俄ファンの気付き

おはようございます。
今日は全体的にモヤがかかったような曇り。湿気のせいか暑さはあるけど、風は涼しい。

スポーツイベント最過密デーだった昨日。
朝一4時からサッカー男子のドイツとの親善試合(結果はW杯同様日本の勝利、点差は4-1)。時間的にもダイジェストを見ただけだけど、これだけでも十分話し甲斐がある内容だった。
それに加えて、ラグビーW杯が開幕して日本代表の初戦、チリ戦。こちらも最初のトライをチリに許すも、ランキングの差通りの実力の差を徐々に表して42−12で勝利で飾った。
そして、今日が最終日のバスケットボール男子W杯では、アメリカ対カナダの3位決定戦とドイツ対セルビアの決勝戦が行われた。

3位決定戦:アメリカ対カナダ

アメリカ(2位)とカナダ(15位)は終始一進一退でかなり接戦の試合だったが、基本はカナダがリードを維持しながら進む。一番の見せ場はやはり終了間際の、ブリッジス選手が決めた、わざとフリースローを外してからの自ら3ptシュート。これを僅か4秒の間にやってのけて同点に追いつき延長戦に持ち込んだシーン。

残り4秒で3点差を追いつき、延長戦に持ち込む劇的なアメリカの同点ゴール

SLUM DANKばりの、漫画みたいな展開で、これでアメリカが勢いに乗るかと思えたけど、この日試合を引っ張り続けたカナダの選手たちが意識を切らさず、延長戦では7−16でカナダが着実に点数を重ねて史上初の銅メダルを勝ち取った。アメリカは3位決定戦で負けるのは初めてだそう。

決勝戦:ドイツ対セルビア

21:40と遅めの時間からとなった決勝戦はドイツ対セルビア。セルビアが特別強いイメージがなかったので、ランキング6位と11位のドイツより格上なのには驚いた。しかし元々はユーゴスラビアとして優勝したこともあると聞いて納得した。確かにロシアや旧共産圏の国々はオリンピックなどでも強かった印象がある。
どちらも勝てば初優勝というところで応援したくなるところだけど、この大会でドイツの試合を見てきて本当にまとまったいいチームであること、個人的にFat Lavaだったり母親がドイツの帰国子女だったり縁があること、そして朝一親善試合であってもサッカーで日本がドイツを負かしたのでこちらは勝たせてあげたいと思ったことなど色々な要因が作用してどちらかというとドイツ寄りで観戦。
しかし、聞けばセルビアは本大会中に相手の肘が入って内臓摘出手術した主要選手がいてその選手のためにも団結してここまで来たとか。そして開始早々選手が着地時に相手の選手の足を踏んで足を捻挫するというゴリみたいなアクシデントで退くなど、万全ではない中戦わなければならないセルビアもやはり応援したくなるいいチーム。

実際の試合運びいえば、前半は47−47と完全に五分五分だった。そんな中にあって印象的だったのは、アメリカ戦で誰も止められなかったドイツのシュルーダーをセルビアが序盤から自由にさせず抑えていた点。アメリカ戦では彼が自らドライブしたり、そこから外側の選手にパスして3pt撃たせたり、自ら3pt決めたり縦横無尽に動き回り試合を動かしていた。そんな彼をかなり高めのポジションからフリーにせず足を留めさせ攻めあぐねさせたディフェンス力がセルビアの高い攻撃力のベースにあり、とても良い試合だった。
兄モリッツ、弟フランツのバグナー兄弟や、ふとした瞬間にデニス・ロドマンを彷彿とさせるイザック・ボンガなど愛すべきキャラクターが活躍したドイツが自力に勝り、悲願の初優勝を果たした。

試合以外のところで言うと、同い年の日本バスケットボールの先駆者、田臥さんの解説が染みた。
選手の精神面や感情にも配慮した解説が説得力があり、わかりやすい。そして何とも声が穏やかで聞いていて興奮する試合にあって心地よさを感じさせてくれたのも決勝戦の観戦をより特別なものにしてくれた。

大会を見始めるまで、正直何の思い入れもなかった両チームがこれだけ魅力的にだったことを知れることができた。こんなに感情移入できて、彼らの喜びも悲しみもその一片だけも感じさせてもらえるのも有り難いし、何より文字通り筋書きのないドラマだからこそ面白い。
これこそスポーツ観戦の楽しさなんだな、と実感した。

ラグビーW杯も始まったばかりだし(時間は遅いけど)またいい試合が観戦できるかと思うと楽しみです。


僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。

皆様も、良い一日を。

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