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英語学習を続けた先にぶつかった弱点

英語をペラペラしゃべれるようになりたい!英語が話せたらカッコいい!
そんな憧れを抱いて英語を学び始めて早20年。
中高生時代の得意科目は「英語」。一番テストで点数が取れていた科目だった。

留学や海外就職、ひとり旅など、海外に自分で出ていけるようになり、今では米国人のパートナーを持つまでになった。これまで何度も英語でのコミュニケーションに悩み、日本でのつめ込み式の英語教育を恨んだり…(笑)、苦しんで乗り越えて、喜びを感じて、を繰り返しているが、英語でのコミュニケーションにおいて、未だに感じる大きな壁がある。

単に自分の英語力の低さだと思っていたその壁の原因が、それだけではないことに気づかされた。視界がひらけたような感覚。その感覚を文章でまとめて残しておきたいと思う。

How are you ? にどう返す?

"How are you?", "How's your day?"
海外に行くと毎日繰り返されるこの質問。どう返答しますか?

よく聞く返答としては、”I'm good.”, "Busy as usual.", "Pretty good.", ”It’s OK.” などなど。私も無難な返答として"I'm good.", "It's OK.", "Nothing special.", "Same as usual." などと答えていた。

たまに海外旅行に行って聞かれる程度であれば、挨拶程度に軽く返して終わり。ただ、パートナーとの会話となるとそうとはいかないことも多い。

私にとっては、米国人パートナーとよくケンカする原因でもある。

何か特別話すこと、話したいことがあればよいが、毎日毎日何かが起こるわけではない。話すことがないときは "I'm OK.", "It' OK." と答えて済ませるのだが、彼はその後に "So what did you do today?", "You don't want to share it with me?" と質問を重ねてくる。

日本人の感覚だとこの会話のやり取り自体が毎日行われる習慣がない。
私は、何か話さなければならないのか、と勝手にプレッシャーを感じてしまう。本当に「特になにもなく、いつも通りの一日だった」と答えても、「今日何をしたのか、僕にはシェアしたくないのか」と機嫌を損ねられる。
そういうわけじゃないんだけど。。。

・何もないのに何かを話さなければならないのか、というプレッシャー
・なぜそこまで突っ込んで聞いてくるのか
・すべてを逐一報告しなければならないのか

色んなもやもやが膨らんで、ケンカに発展する。

彼にとっては、単に今日何していたのか知りたいだけ。今日はどんな一日だったのかを知りたいだけ。私にとっては、特別何もないというだけ。

そのマインドのギャップがあった。

日本語と英語の会話のテンポの違い

YouTubeでこんな動画を見つけた。この動画をみて、「はっ..!そういうことか!」とこれまでのケンカの原因が分かった気がした。

Kevin's English Room という3人組が、英語と日本語の違い、日米文化の違いなどを楽しく紹介しているチャンネルで、私のお気に入りのチャンネルのひとつだ。この動画の中で、日本語と英語での会話のテンポの違いについて話している。(13:15あたり)

・日本語だと問題なく完結する内容でも、英語だと会話を続ける傾向がある
・日本語の会話は無言の間があることも普通
・英語だと無言の間を嫌う、会話に協力的でないと思われる
・英語だと相づちの数が多い、相手の会話にかぶせるように会話が進む

動画を見ていて、なるほど!そうか!全くその通りだ!と日頃のもやもやしていたことがクリアになり、霧が晴れたような感覚になった。

そもそも日本語と英語で会話のテンポ、フローが違うんだ。

この会話のテンポの違いが私が感じていた大きな壁なんだ。

早いテンポで進む会話に追いつくために、感じるプレッシャー。
英語での会話は日本語での会話と違い、テンポが早いため集中していないと追いつけない。

カナダに留学していた時、英会話ができるようになりたくて必死だったのを思い出した。会話重視の学校に入って色んな人と話したり、店員さんにも話しかけたりしていた。思い返すと、頑張って会話についていこうとアクティブに話していたと思う。

しかし、今となってはある程度英語での会話にも慣れ、アクティブに話そうというエネルギーも留学時に比べると少ないと実感する。

元々アグレッシブな性格でもなく、どちらかというと内気な性格。
そんな性格もあり、無理して自分から会話に参加しよう、という気持ちも薄れていった。

話したくないわけではない。話したいことがあれば話すし、聞かれれば答える。ただ、積極的に自分から会話に入っていく!というマインドは普段の生活の中では備わっていなかった。

彼との会話ではたまに衝突はあるものの、今のところコミュニケーションが取れていることは問題ない。しかし、彼以外のネイティブスピーカーと話す機会があると、彼らの世間話にはついていけないことが多々ある。

先日、久しぶりにネイティブスピーカーを前にして会話についていけなくなった。何かを質問されたが言葉が出てこず、フリーズしてしまった。相手は私の回答を待つことなく、次の話題に進んでいく。

英語を中学から学んで、留学したり海外で働いたり、といった経験を経た今でも、唐突に会話に入るとネイティブスピーカーを前に固まってしまう。

英語は好きで学び続けているけれど、会話となるとアクティブに話せない自分、という弱点が浮き彫りになる。

それでもめげずにトライするしかない

うまく話せない自分に毎度落ち込むが、うまく話せるようになるためには、あきらめずに会話に入ることをトライし続けるしかないだろう。

せっかく学んできた英語。コミュニケーションがとれたときの喜びやコミュニケーションをとることで得られることの大きさはよく分かっている。

染みついた日本語の会話のテンポと内気な性格が合わさって、難しく感じることも多いが、めげずにトライし続けたい。

日本人の会話のテンポを理解している人であれば、少し反応は変わるかもしれない。でも、英語を話すときはできる限りアクティブに話す努力をしたい。それが相手に対する気遣いでもある。

"How are you?", "How's your day?" と聞かれて、特に何もなくても小さな喜びやちょっと嫌だなと思ったことでも相手と共有する。何もなくてつまらない日だったら、なぜつまらないと感じたのかを話す。

小さなことでも話してあげることで、相手が「会話に協力的な人」だと思ってくれて、誤解されることも減るかもしれない。

このYouTubeの動画を見たことで、会話にはそもそもの文化の違いがあることに改めて気づかされた。相手に対する理解も深まった。

語学学習は言語だけでなく、その国の文化的背景を学ぶことでもあり、そして自分自身と向き合うチャンスでもある。

私が英語を学び続けているのも、「英語をスムーズに話せるようになりたい」という気持ちもあるが、それと同時に「内気な性格を少しでも克服したい」という気持ちで学び続けているのかもしれない。

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