以前ほど旅行が好きじゃなくなった

私は１９歳のとき、初めて１人で旅行をして以来、旅行がとても好き「だった」

初めての１人旅は金沢だった。

１年間の浪人生活を経て晴れて大学生になった私は、

それまでため込んでいた「遊びたい欲」を何かで発散しようとした。

そこで、ずっと行きたいと思っていた金沢に行くことにした。

兼六園や近江町市場など、それまであまり遠くに旅行したことがなかった私にとって、目に映るものすべてが新鮮で、テレビの旅行番組で見た景色が自分の目で見れていることに感動した。

それから、大学時代はヒッチハイクサークルに入ってヒッチハイクで日本中を旅したり、個人でも国内外を１人旅していた。

色んな場所に行った分だけ、色んな人に会った分だけ自分の世界が広がるような気がして毎回とても楽しかった。

趣味を聞かれたら旅行と答えていたし、今後もそう答え続けるんだろうと思っていた。

でも、最近はあまり旅行をしたいと思わなくなった。

いや、旅行はしたいんだけれども、以前ほど強い興味を惹かれない。

旅行を重ねるごとに感動に慣れていく感じがするし、

各地の観光名所を巡ってみても「見て、写真撮って、終わり」って感じになって、

ふと「なんで私ここに来たんだろ？」と冷静になってしまう。

初めて1人旅をしたときの興奮はもう味わえないし、

ガイドブックで一番に取り上げられるような観光地に行ったとしても、「あー、前行ったあそこに似てるなー」とか思ってしまう。

旅行ってやりすぎるとだめかもしれない。

そういうわけで、以前ほど旅行に行きたいと思わなくなってしまった。

なんだか自分が好きなことが1つ減ったみたいで、ちょっと寂しい。