自信のなさの表れの「な」を取ってみて
小学生から大人まで文章の指導をしています。もう30年以上、この仕事をしているんですが、上記のような「な」は、昔は使う人はあまりいませんでした。おそらく、平成くらいから子どもたちの作文に登場するようになったように記憶しています。そして、最近では、民放のアナウンサーでも多用するように。さすがに、アナウンサーはやめてもらいたいですね。
「な」は小学3年生の女子までOK
子どもたちには冗談交じりにそう教えています。小さい子の「な」は可愛いからです。
さて、小学校3年生以上、特に、大人で「な」を使うと、可愛くない上に、別のイメージを与えます。それは自信のなさです。逆に言うと、自信がないから「な」を付けないと落ち着かないんですね。
「な」は簡単に取れます。
ね。簡単に取れますよね。では、どうして「な」を付けてしまうのか。それは断言できないからなのです。書き切る、言い切る自信がないからです。もちろん、相手に話しかけるような「な」は、必要な時があります。こちらの不確かさを加えることで、ソフトになりますからね。つまり断言できないんだけど……というニュアンスが入るんですね。
ただ、意見を述べる時などの「な」は、省いてみましょう。心が定まらないのに意見を言うのかよってことになっちゃいますから。
文章を読み返す時に「な」があったら消してみてください。実はこの作業ってすごく大事。自信がない「な」を消していくことで、言い切った自分の言葉に対し、責任を持つようになり、逆に少しずつ自信がついてくるのです。
TEDにもありましたが、自信がない時は自信のあるふりをし続けるだけで、それ相応のホルモンが出て、本当に自信のある人になる話は有名ですよね。それと同じです。言葉の方を直すと、気持ちの方がそれにそろえようと、整ってきます。
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