Yuka

アートジュエリー作家。インスピレーション探しからデザイン。作ることを通して考えること。…

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アートジュエリー作家。インスピレーション探しからデザイン。作ることを通して考えること。英語の飽くなき挑戦。日常の気づき。好きなもの。英国在住。 www.yukajourdain.com

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    読んだ本についてや、本に触発されて調べたことなどを書いています。

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    美術館、博物館をレポートします。作品やキュレーションされた文脈を通してアート、社会、歴史の学びを深めます。

  • 英語学習をデザイン Chat GPTで自分用教材を作る試み

    英語の学習をChat GPTを使って自分用にカスタマイズされた教材をつくる過程のアーカイブです。Chat GPTならではの利点、また気を付けなければならないと感じたことを記録しています。

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「離散の軌跡(Traces of Displacement)」展@The Whitworth Centre、マンチェスター、イギリス 2023年4月7日– 2024年5月 #TracesOfDisplacement #マイベスト展覧会2023

ちいさな美術館の学芸員さんが企画してくださったアドベントカレンダー  #マイベスト展覧会2023 に参加させていただきます。 「離散の軌跡」展’Traces of Displacement’ 9月ごろ、ある展覧会のためにイギリス、マンチェスターにあるThe Whitworthを訪れた。その際にふらっと立ち寄ったこの「離散の軌跡」展には、もう一度しっかり時間をとって足を運ばなければならないと感じていた。「離散の軌跡」と題されたこの展覧会は、歴史的で、かつ現代的な、まさに私た

    • ’Girl With a Pearl Earring’『真珠の耳飾りの少女』を読む

      ’Girl With a Pearl Earring’『真珠の耳飾りの少女』を読み返した。10年くらい前に読んだはずであるし、映画も見た記憶があるのに、内容をあまりよく覚えていなかった。本を読んで、それをベースにした映画を見てしまうと、印象がぼやけてしまうということがあるのかもしれない。この本は、ケント州のとある小さな美術館の片隅に売られていた古本で、フェルメールの《真珠の耳飾りの少女》と《デルフトの眺望》が、ブロンズっぽいゴールドの背景でまとめられた装丁の美しい本である。

      • 「離散の軌跡」展で考えるヴァリアン・フライたちの難民救済活動@The Whitworth Centre、マンチェスター、イギリス 2023年4月7日– 2024年5月 #TracesOfDisplacement #マイベスト展覧会2023 

        「離散の軌跡(Traces of Displacement)」展のレポートのつづきである。今回は、ナチスから逃れることを手助けした人々や、その後異国の地で活動をつづけた芸術家にまつわる作品を中心にレポートしたい。 フレッド・シュタイン《ヴァリアン・フライの肖像》1967第二次世界大戦中(1039~45年)フランスの南部マルセイユの町で、芸術家や思想家を中心としたユダヤ人を救ったのは、ジャーナリストのヴァリアン・フライたちであった。彼が緊急救助委員会のほかのメンバーとともに

        • 「離散の軌跡」展で考えるジェンダーと人道主義 @The Whitworth Centre、マンチェスター、イギリス 2023年4月7日– 2024年5月 #TracesOfDisplacement #マイベスト展覧会2023 

          「離散の軌跡」展で考えるジェンダーと人道主義 世界中の難民問題を扱った「離散の軌跡」展のレポート。今回はジェンダーと人道主義という枠で集められた作品について理解を深めていきたいと考えている。一つ一つの作品の背景のは奥が深く、おそらくこれをスタート地点として、ことあるごとに理解を深めていく予定である。2024年4月まで開催なので、もう一回は行っておきたいと考えている。 前回の投稿。 「離散の軌跡」展では、難民問題を、ジェンダーと人道主義という観点から考えていくために、いく

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        「離散の軌跡(Traces of Displacement)」展@The Whitworth Centre、マンチェスター、イギリス 2023年4月7日– 2024年5月 #TracesOfDisplacement #マイベスト展覧会2023

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        • 「離散の軌跡」展で考えるジェンダーと人道主義 @The Whitworth Centre、マンチェスター、イギリス 2023年4月7日– 2024年5月 #TracesOfDisplacement #マイベスト展覧会2023 

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          書くことは体に良いという気づき

          noteの投稿を日本語で始めて数か月。10投稿くらいしたのかな。まだまだ赤ちゃんレベルであるけれど、母国語で書ける自由さに、涙がでるほどだ。これほどまでに私は「英語で書かなきゃ呪縛」に縛られていたのか。イギリスに住み始めたのは20年以上前。ジュエリーデザイナーの仕事を始めたのも、SNSが流行り始めたものそのあとだったから、読んでもらう対象はどうしても地元の人が多くなり、となると英語で発信することになっていった。ビジネスがらみのものは正確で簡潔に。プライベートなものは短めに。そ

          書くことは体に良いという気づき

          英語表現を磨く方法をデザインする~後記:Chat GPTを利用した感想

          1.Chat GPTを使ってルーティーンを作ってみた感想 過去4回にわたり、Chat GPTを用いて、英語写実文の技術向上のためのルーティーンをデザインしてきました。長めの英作文のように、自分が書いた文章を批評したり、高めていくことを自習で行うのは難しいことです。ですから、Chat GPTを利用すれば、個別の文章合わせて使えるという点が素晴らしいメリットで、言葉の学習にとても有効だと感じます。ただ、利用するうえで注意する点もあります。Chat GPTを使ってみて感じたことを

          英語表現を磨く方法をデザインする~後記:Chat GPTを利用した感想

          英語表現を磨く方法をデザインする ~ 4.画像の選択基準を決定~ 

          目的:画像の選択基準を決定これまで3回の投稿では、夜の隅田川の写実作文をChat GPTでアップグレードしたり、分析したり、使用された単語を練習するような方法を作ってきました。今回はイメージの選び方を整理していきたいと思います。時間が限られているので、私が対策をしようとしているテスト(GCSE English)にはどんな写真が使われるのか傾向を知り、テストにでる確率が高いものから練習していったほうがよいと考えます。最終的には、何をすべきで進捗が分かるような表を作ります。

          英語表現を磨く方法をデザインする ~ 4.画像の選択基準を決定~ 

          英語表現を磨く方法をデザインする ~ 3. Chat GPTで問題を作る~ 

          目的:Chat GPTで問題を作る今回は、Chat GPTにより作られたUpgraded Sample/改訂版に使われた単語を使って、語彙を増やすような問題を作っていきたいと思います。 使用した写真はこちら、夜の隅田川です。 Upgraded Sample/改訂版(Chat GPTによる): In the early summer, a tropical breeze tenderly caressed the river, orchestrating a dance

          英語表現を磨く方法をデザインする ~ 3. Chat GPTで問題を作る~ 

          英語表現を磨く方法をデザインする ~2. Chat GPTの分析を分析~ 

          目的:Chat GPTの分析を理解する今回は、前回Chat GPTにより作られたUpgraded Sample/改訂版を分析を して、改定された文章はどんな点が良いのか、ということを理解していきます。 前回の記事はこちらです。 使用した写真はこちら、夜の隅田川です。 Upgraded Sample/改訂版(Chat GPTによる): In the early summer, a tropical breeze tenderly caressed the river,

          英語表現を磨く方法をデザインする ~2. Chat GPTの分析を分析~ 

          英語表現を磨く方法デザインする ~1. Chat GPTで写実作文を鍛える!~ 

          目的: Chat GPTを使って写実作文能力を鍛える今回はChatGPTを使って写実英文を鍛えるようなルーティーンを作っていきたいと思います。一応軸足はジュエリーデザイナーですが、他にもやっていることはいくつかあります。そのうちの一つで、現在私に重くのしかかっていることは、「英語の写実文(descriptive writing)をそこそこ書けるようになることです。 1.写実文とはなにか写実文とは、状況や事象を読者が経験できるように描写する文章、つまり実務的ではなく、むしろ

          英語表現を磨く方法デザインする ~1. Chat GPTで写実作文を鍛える!~ 

          霜と結晶を探しに丘へ

          このところ寒い日が続いていて、朝起きるとは霜が降りています。先日の公園散策ではちょっと出発が遅かったので、今日は一時間くらい早く出発し、丘の方面に足を延ばします。今日はどんな景色が見られるでしょうか。 駅へ行く小道を行くと、日蔭はこんなに凍っています。もっとうまく写真が撮りたい! 駅を超えて丘に近づいていきます。地面にも霜がおりています。お天気は良いのですが、日蔭は寒い。数日前公園で見た時よりも氷の結晶に厚みがあります。 枯れて茶色くなった草の造形がとても可憐です。夏の

          霜と結晶を探しに丘へ

          公園で観察する霜の縁取り

          寒いのはとても苦手です。でも今日は霜が降りて快晴ですので、自然の「縁取り」を堪能するには絶好の日和です。早く家の中の作業を済ませ、外に出ねば!庭のバケツには氷が張っていて、こんな綺麗な三角の模様ができていました。楔形文字のような造形です。 表の通りに出てみると、歩いている人が結構いて、皆楽しそうなのは、やはりお天気が良いからなのでしょう。すれ違う人がなんとなく楽しそうで、すれ違いざまに’Hi.’とかけ合う声もウキウキが隠せない感じで、晴ればれとしている印象です。お天気が良い

          公園で観察する霜の縁取り

          地衣類の造形の美しさに惹かれ生態を調べてみる

          地衣類は美しい形をしていて、触発されて作品を作るアーティストは多いようです。私も自然をテーマにしたコレクションの中でブローチやイヤリングなどを作りました。これは今年の春くらいに作ったものです。形が複雑なので、切り出すのに時間がかかります。自然の中の形は本当に美しいです。 造形的に美しいものに出会って、それを楽しめるのはよいけれど、それが何なのか特定でできると、そのものの生態の面白さを知ることができて興味が湧きますよね。先日撮った地衣類について少し調べてみたいと思います。

          地衣類の造形の美しさに惹かれ生態を調べてみる

          美しい苔・地衣類の自然展覧会

          私が住んでいる北イングランドの田舎は、一日に一度は雨が降ります。そういう湿った場所なので、苔や地衣類が育つのに適した環境が生まれます。私はウオーキングのために歩くのは苦手ですが、今日は苔の成長を見に行こう!と思うとかなり楽しめます。私の近所の散歩ルートをご案内します。 通りからこの散歩道に入ると、静かなので色々な鳥が鳴いているのがよく聞こえるようになります。鳥の声、いいなあと思って歩いていると、カラスが何羽かものすごくきつい声で鳴いていることに気づきました。これは私が来たの

          美しい苔・地衣類の自然展覧会

          アーティストトーク'My work, my process and inspiration(私の作品、プロセス、インスピレーション)'by Lin Cheung

          現在シェフィールドのキュポラギャラリーで個展を開いているLin CheungのアーティストトークイベントがYoutubeに上がっており、面白かったのでご紹介します。https://www.youtube.com/watch?v=PZg53w2JU8I トークの内容は、アートに携わるかただけでなく、新たな表現方法を模索しているかた、そして自己理解の手段としてのアートに興味があるかたにもお薦めです。Lin Cheungはイギリスのダービーシャーを拠点にして活躍している抽象画のアー

          アーティストトーク'My work, my process and inspiration(私の作品、プロセス、インスピレーション)'by Lin Cheung

          『自分の仕事をつくる』を読んで

          久しぶりの日本への一時帰国でだったので、日本で買いたい本のリストは作っていた。その中の一冊である西村佳哲さん著『自分の仕事をつくる』を、時差ぼけで早起きした今朝読んだ。この本をリストに載せた理由は、デザイン人類学の中村寛さんが、オンラインで視聴可能になっていた講座でお話されていて、面白そうだと思ったことがきっかけだった。自分がやる仕事が人生の中で必要な活動なのだと思えることは私にとってとても重要だ。ちなみにデザイン人類学は自分が活動していくうえでの、とても共感ができる考え方だ

          『自分の仕事をつくる』を読んで