美しい苔・地衣類の自然展覧会
私が住んでいる北イングランドの田舎は、一日に一度は雨が降ります。そういう湿った場所なので、苔や地衣類が育つのに適した環境が生まれます。私はウオーキングのために歩くのは苦手ですが、今日は苔の成長を見に行こう!と思うとかなり楽しめます。私の近所の散歩ルートをご案内します。
通りからこの散歩道に入ると、静かなので色々な鳥が鳴いているのがよく聞こえるようになります。鳥の声、いいなあと思って歩いていると、カラスが何羽かものすごくきつい声で鳴いていることに気づきました。これは私が来たので危険情報を仲間内でシェアしている感じです。動物言語学者で“小鳥博士”の鈴木俊貴さんによれば、鳥はいくつかの言葉を持っていて、組み合わせを変えることでコミュニケーションをはかっているそうですね。
短いトンネルを抜けていきます。
葉に覆われた夏の木も綺麗ですが、葉が落ちた冬の木は枝の先の細かく繊細なところが見えて、好きです。ただ、天気がいまいちでした。書いている現在少し日が出てきました。このタイミングで歩いたほうがきれいな写真が撮れたかな。
何やら可愛い動物を発見。ポニーなんでしょうか、この子は?まわりで羊が鳴いていても、この子はひっそりと微動だにしません。写真を一枚撮らせてもらってさっとその場を去りましたが、もうちょっとうまく撮らないと、可愛さが伝わらないかもしれません。次回もいたらちゃんと撮ります。
さて、目的地に到達です。1メートルおきに立っているこのエリアの木のポールの上が、毎年苔と地衣類の展覧会作品になっており、これは冬の楽しみです。散歩道のどこでも見られるわけではなくて、ちょうどこの地点が湿気と太陽の当たり具合が丁度良いようです。そっと触ってるみると、案外しっかりしていて、パラパラ取れてしまうことはなさそうです。ひと月経てばもっとぎっしり丸い木のキャンバスが埋め尽くされているかもしれません。自然のデザインって本当に上手!と感嘆してしまいます。もっとたくさんの写真を撮りましたが、すべて完璧なレイアウトです。脱帽!
もっと歩いていきますと、高い木々があるエリアに入りまして、ますますこれらの生物には良い環境になっていきます。可愛いキノコや、ちょっと怖いようなキノコもありますね。ちょっと調べてみたら、右のほうの茶色いびらっとしたものはキノコではなく、これも地衣類なのかもしれないと思いました。少し地衣類、菌類、苔類について知識を得るともっと面白くなるかもしれません。ただ、ものすごく種類が多いので、自分で判別できるようになるのは難しそうです。
このあたりは石も木も何かしらで覆われています。
星のように見える苔や、ふわふわの先が白くなる苔が丸く生えているのが可愛いです。
これは今回初めて見ました。たまたまこの地衣類の成長段階を知らないだけなのかもしれませんが。似たように見えても違う種類に分類されているものもたくさんあるようですね。苔と地衣類のガイドツアーとかあったら参加してみたいくらいです。
橋の前のコンクリートの壁はいつもオレンジ色です。これも地衣類だと思います。シダ類もこのあたりから増えててきます。シダも人がたくさん通る場所にはあまり生息できないそうなので、こういう場所があるのは貴重です。シダの生態もとてもユニークで面白いので、今度紹介します。
この橋の下を抜けると、苔がたくさんあるエリアで、しっとりとした緑が美しいです。ふわふわした苔はたくさんの水分を含んでいます。
橋をくぐってから別のルートで帰ります。
枯れていくときにとてもカラフルになる葉っぱ。
ロビンを発見!顔の一部と胸のあたりがオレンジの鳥です。このカメラじゃ鳥は絶対に撮れないと分かっているけれど、トライしてみました。ロビンはこのあたりにはわりとたくさんいますが、声にバリエーションがあって、とても美しい鳴き声です。クリスマスカードのデザインによく使われる鳥でもありますね。
今日のおみやげは黄色い葉っぱ。どうしても拾っちゃいます。
今日の散歩でした。最後まで読んで私の散歩に付き合っていただき、ありがとうございます。
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