柊有花

イラストレーター、詩人。見えないものを形にし、誰かに何かを届ける」をモットーに活動。詩…

柊有花

イラストレーター、詩人。見えないものを形にし、誰かに何かを届ける」をモットーに活動。詩画集『旅の心を取り戻す』(七月堂)、ほぼ日手帳、cozyca productsの紙雑貨、画文集『花と言葉』など。 https://www.instagram.com/yukahiiragi/

マガジン

  • 柊のしごと・かんがえごと

    展示や仕事、日々の生活のなかで考えていることを書き留めておくためのマガジンです。

  • ことばのみちのり

    絵と言葉と、そのあわいにあるようなものを作っていきたいと思っているのですが、その道のりもここにときどき残しておきたくなりました。よろしければぜひおつきあいください。

  • 140の詩

    140字の原稿用紙に詩を書いていきます

ストア

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    眠りと目覚めのためのポストカードセット

    2024年6月から7月のはじめにかけて、ひるねこBOOKSさんでおこなった個展「PRELUDE」。 そこでの展示作品を「綴じない本」をイメージしてまとめたポストカードセットです。 先の個展では、「PRELUDE」という言葉から、ちいさないのちが目覚めて旅へ出て、物語が始まっていく、その物語の断片的なシーンを作品として落とし込みながら制作していました。 そのひとつひとつがスキップするように時間を超えているので、綴じない形でまとめてみようと思いました。原画のサイズ同様、今回のカードにもさまざまなサイズのものがありますので、その形やサイズの違いもお楽しみいただければと思っています。 ポストカードを留めている帯は、表裏でつるつるとざらざらの手触りの異なるハトロン紙に、PRELUDEというタイトルの詩をリソグラフ印刷で金色に刷ったものです。その帯を留めているシールは小さな窓になっていますので、窓を開けるように剥がしてお使いください。 ここ数年はわたしの小さなこだわりでポストカードを作っていませんでした。 せっかく何年ぶりかで作るのなら、眺めるのも、贈るのも特別な気持ちになれるようなポストカードセットを作りたいなと考え、作った商品です。一枚一枚を飾ってお楽しみいただいても、ばらして新しい物語へと旅立たせていただいても。お好きな方法でお楽しみいただけたらうれしいです。 ◆セットの内容について カード10枚(ポストカードサイズ8枚、その他サイズ2枚) ※こちらの商品は部数限定です。 ※カード裏面に「postcard」の記載のないものはサイズが小さいのでそのままはがきとして郵便では送れません。もしお送りいただく場合は封筒などに入れるなどしてお使いください。
    2,000円
    Yuka Hiiragi
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    花の壁掛け 《Viola》

    鎌倉を散策していて出会った草花シリーズ。 こちらはビオラです。 六角形のキャンバス作品で、画鋲などで簡単に飾ることができます。 お気に入りのお花をお選びください。 作品に寄せた言葉を同梱してお届けいたします。 * 明るく咲くビオラ 花の色の多様さに いつも驚かされる * Print on Canvas W130mm H150mm D16mm 在庫わずか
    7,480円
    Yuka Hiiragi
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    眠りと目覚めのためのポストカードセット

    2024年6月から7月のはじめにかけて、ひるねこBOOKSさんでおこなった個展「PRELUDE」。 そこでの展示作品を「綴じない本」をイメージしてまとめたポストカードセットです。 先の個展では、「PRELUDE」という言葉から、ちいさないのちが目覚めて旅へ出て、物語が始まっていく、その物語の断片的なシーンを作品として落とし込みながら制作していました。 そのひとつひとつがスキップするように時間を超えているので、綴じない形でまとめてみようと思いました。原画のサイズ同様、今回のカードにもさまざまなサイズのものがありますので、その形やサイズの違いもお楽しみいただければと思っています。 ポストカードを留めている帯は、表裏でつるつるとざらざらの手触りの異なるハトロン紙に、PRELUDEというタイトルの詩をリソグラフ印刷で金色に刷ったものです。その帯を留めているシールは小さな窓になっていますので、窓を開けるように剥がしてお使いください。 ここ数年はわたしの小さなこだわりでポストカードを作っていませんでした。 せっかく何年ぶりかで作るのなら、眺めるのも、贈るのも特別な気持ちになれるようなポストカードセットを作りたいなと考え、作った商品です。一枚一枚を飾ってお楽しみいただいても、ばらして新しい物語へと旅立たせていただいても。お好きな方法でお楽しみいただけたらうれしいです。 ◆セットの内容について カード10枚(ポストカードサイズ8枚、その他サイズ2枚) ※こちらの商品は部数限定です。 ※カード裏面に「postcard」の記載のないものはサイズが小さいのでそのままはがきとして郵便では送れません。もしお送りいただく場合は封筒などに入れるなどしてお使いください。
    2,000円
    Yuka Hiiragi
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    花の壁掛け 《Viola》

    鎌倉を散策していて出会った草花シリーズ。 こちらはビオラです。 六角形のキャンバス作品で、画鋲などで簡単に飾ることができます。 お気に入りのお花をお選びください。 作品に寄せた言葉を同梱してお届けいたします。 * 明るく咲くビオラ 花の色の多様さに いつも驚かされる * Print on Canvas W130mm H150mm D16mm 在庫わずか
    7,480円
    Yuka Hiiragi
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    花の壁掛け 《Hydrangea》

    鎌倉を散策していて出会った草花シリーズ。 こちらはあじさいです。 六角形のキャンバス作品で、画鋲などで簡単に飾ることができます。 お気に入りのお花をお選びください。 作品に寄せた言葉を同梱してお届けいたします。 * 真夜中、電灯の下で咲く アジサイの花は 息をのむほどうつくしかった * Print on Canvas W130mm H150mm D16mm
    7,480円
    Yuka Hiiragi
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これから作りたい本

本屋Titleでの、詩画集『旅の心を取り戻す』の刊行記念展を振り返りながら、これから作りたい本について考えている。展示を通して感じたことを家族と話している中で、「あなたのやっていることは自分で思っているより独自路線だから、いいなあと思ってくれていたとしても、たとえば本作りを協働するときにどういう本がいいかイメージがしづらいのでは?」と言われて、なるほど…とショックを受けたところがあり、自分が作りたいものについて具体的に書いておこうと思う。自分の頭の中の整理にもなりそうなので、

    • 今日の小さな旅のこと

      カラスが重ねて鳴くので目を上げる。いつのまにか目の前に海が広がっていた。 火事のあとの戸建、窓からあふれた煤は白い壁を黒く染めて、家は静かに立っている。窓ガラスはほとんど割れてしまって、かろうじて枠に沿うように破片が残っているぐらい。家の中は黒く、暗く、静まり返っている。 列車は小田原駅で停車する。大きなキャリーケースを転がして白人の夫婦が降りていく。乗客で埋まっていた席はほとんど空席となってシートには陽の光がやわらかく落ちている。乗客のおしゃべりも遠のいて、列車はゆるやか

      • 減速する世界で

        突然、静寂がおとずれる瞬間がある。 よく晴れて乾いた空気の中、鉄道のホームに立っていて、電車は遅延していて、日曜日で出かける人たちでホームは混み合っていて、駅員さんは赤い旗を携えてまっすぐに立っていて、ふと目の前にひとつのたんぽぽの綿毛が横切る、その瞬間、綿毛にピントが合い、スローモーションのように時間の流れがゆるやかになる。それまで鳴っていた音やまぶしかった光が急に遠ざかって、しんとした世界に立っている。そんな瞬間がある。 宇宙にぽーんと放り出されてしまった。惑星の画像

        • 彗星

          湾を渡る電車のなかから彗星を見た。 明るく晴れ渡った水色の空のなかに一筋の発光する星。それはやわらかく尾を引いて光る屋根の向こうへ沈もうとしていた。 日を跨いで何度も巡ってくるその星が遠ざかるまでの宇宙で言えば一瞬の時間を、わたしは地球の上で、スローモーションで眺めている。長い旅の途中で一瞬だけ濃密に記憶を残してふたたび離れてゆく。何の意味もないことに、物語を想起させられるわたしは人間だ。 電車はやがて湾を越え、わたしは目的の駅で降りる。 夏の太陽にたくましく育てられ

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        • 柊のしごと・かんがえごと
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        • 伊勢日記
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        記事

          本の速度

          本は歩いている。ときどき止まって、休んで、よく眠る。本のある場所に立っていると自分の速度が急に緩むのを感じる。ふとしたとき、それまでも鳴いていたはずの虫の声が急に聞こえ始めた瞬間のように、文字や絵や紙の匂いが静かに語るのが聞こえてくる。それまで自分の体をまとっていた妙な万能感、それが霧散してたんなる一人の人間の体に戻る。平熱。空間のなかで一人ぽつんとする自分を感じる。 本は読み手の読む速度を超えてスピードを上げることはしない。同じ行を読み返すときはさらにゆっくりに、脚注と本

          本の速度

          個展とお話会のおしらせ

          東京・根津のひるねこBOOKSさんで個展をおこないます。 — はじまりは青だった 重なった光のなかに 新しい世界を見る — おそらく雨の時期になりそうです。 個展では『花と言葉』以来の、新しい本も並べることができそうです。無事入稿することができてほっとしています。 絵と、詩の本です。 柊有花個展「PRELUDE」 6/20(木)-7/8(月) ひるねこBOOKSにて どうぞよろしくお願いいたします! そして、なんと、個展にあわせてはじめて

          個展とお話会のおしらせ

          鎌倉のイベント出展のおしらせ

          鎌倉の無印良品さんでおこなわれる「つながる市」に参加します。 いつもの個展とは異なり、たくさんの作家さんがつどうにぎやかなイベントです。わたしは新作の壁掛けとタペストリーを展示します。 今回の展示では、鎌倉を歩いていて出会った植物をモチーフに作品作りをおこないました。わたしにとって暮らしの場でもある鎌倉で、これからすこしずつ展示をする機会を持てたらいいなあと思います。どうぞよろしくお願いいたします! --- 「つながる市」 MUJIcom ホテルメトロポリタン鎌倉

          鎌倉のイベント出展のおしらせ

          コロナにて②

          コロナに罹患してどうしたものかと思っていたけれど、数日しっかり休んでだいぶよくなった。 あとは咳が落ち着くのと、体を外気に慣らす段階かなあという感じ。 仕事のことはいったん横に置いておいて。をしたことで頭のなかが新しく動き始めたのでいろいろメモをとったり、また横になったりをしている。今日は散歩へ出て桜を眺められたのでとてもよかった。足元の小さな花たちも元気いっぱいで、歩いているだけで無数の生命の発するパワーにぐいぐい背中を押される。 春ははじまりはなんとなくさわやかだけど

          コロナにて②

          コロナにて

          二度目のコロナだ。 一日中横になって夢と現実のあいだを行き来しながら過ごしている。 体調がわるいといつもと行動が変わるから、自然と思い出すことが変わる。昨日の夜からは自分の来し方についてひとつひとつ思い出していた。 自分の思考、嗜好はその多くが大学生のときに形作られていて、その多くが文章によるものだったように思う。具体的には図書館とmixi、あと歌の歌詞。 夜中に目が覚めてふといままでやりとりした人たちのことを思い出し、ひさしぶりにmixiにログインしようと思った。けれど

          コロナにて

          みんな生まれ落ちた時代を生きる

          ずいぶんご無沙汰していましたが、みなさまお元気でしょうか。 わたしは昨日一日、友人が主催するイベントに参加して、対面で絵を描くワークショップと物販をしていました。一日楽しく、でも緊張して過ごしていたので今日は代わりにのんびり過ごしています。昨日も今日も、本当に暑い一日でした。 昨日のイベントでは他の出店者さんのファンの方も多くいらしていて、特に若い女性の方がたくさんいらしたように思います。わたしの個展にいらっしゃる方とはまた違う雰囲気をまとう方がたくさん行き交うのを眺め、

          みんな生まれ落ちた時代を生きる

          個展「ひらかれた庭に暮らす」、終了しました

          長野・上田市にあるNABOさんでの個展「ひらかれた庭に暮らす」。 展示スペースにはステートメントのような、手紙のような言葉を書いていました。 WS中は展示スペースがつねに目に入っている場所に一日いたのですが、通りかかった方が読んでくださっている様子が何度も目に入り、どうしても伝えておきたいことを言葉にして展示空間に残しておくことの意味をじんわりと感じました。 お店などに行っても、「これはこんなふうに作られたんですよ」とか、そんなひとことふたことをお店のひとと交わすだけで

          個展「ひらかれた庭に暮らす」、終了しました

          五度目のはじまり

          昨日、Twitterでなんとなく書いているうちに、これは読み返せるようにまとめて書いておいた方がいいなと思ってここに書いています。 今日、イラストレーターとして開業して5年目です。 年始に開業届を出しにいくなんて、当時の自分は気合いが入っているなあと毎年思うのですが、実際、気合いが入っていたように思います。いまは更新していないFacebookに、「一生の仕事として、がんばります!」みたいなことを書いていたので、毎年Facebookから「○年前の今日、こんな投稿してたよー」

          五度目のはじまり

          長野で展示を行います

          長野県上田市にあるブックカフェ、本と茶「NABO」by VALUEBOOKSさんで、明日(12/2)から展示を行います。 家(内)と公共空間(外)のあいだにある、閉じられてひらかれた状態の庭を日々眺めながら、「ひらかれた庭に暮らす」という名前を展示タイトルとしてつけました。庭はわたしという人間のなかにもあって、それが広がって長野の上田市へ、ぐーんと伸びていくようなイメージです。「わたし」と「あなた」の輪郭のあわいが、ここでいう「庭」でもあります。 展示では、先日からすこし

          長野で展示を行います

          奈良の個展で並んでいる作品のこと

          こんにちは。柊です。 奈良の個展「Landmark」もいよいよ後半となりました。 会場に並んでいる作品をオンラインでも見ていただけるように、cojica booksのitoitoさんが準備をしてくださいました。 普段、在廊中は、お越しになったお客さまに「これはこういうことを考えて作った作品で」など、作品の背景についてお話ししたりしています。べつにその内容が大事!というわけでもないのですが、そういうふうに話を聞いているうちに、見えてくる世界が変わってすこし絵との距離が近くな

          奈良の個展で並んでいる作品のこと

          京都の個展のこと

          京都での個展「再会」が無事終了しました。 京都と奈良、2箇所で個展をおこなうというはじめての試み。京都では前日に搬入・設営して、初日と2日目には在廊。来てくださった方とゆっくりお話しすることができました。 京都での個展のテーマは「再会」。 cozyca products shop HIRAETHさんの階段をあがってすぐの会場入口には、「再会」という言葉に寄せてステートメントを書きました。 ほんの わずかな/ことば を もって わたしはここで/ふたたび/あう そんな短い

          京都の個展のこと

          日陰をつくる

          日傘をさす。 さんさんと降り注ぐ太陽の光を遮るべく。日傘はわたしの体に小さな影を作り、心なしかすこし涼しくなったような気がする。 日傘をさす。 さんさんと降り注ぐ言葉の雨を遮るべく。日傘はわたしの心に小さな軒を作り、心なしかすこし心休まるような気がする。 夏らしい日差しは街を煌々と照らす。しばらく外を歩いただけで、汗が噴き出し頭も痛くなってくる。揚羽蝶や紋黄蝶、小灰蝶や青条揚羽が、照らされた茂みの光と影のあいだを縫うようにひらひらと飛び交い、日差しとともにこちらを幻惑する

          日陰をつくる