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【めちゃ長エッセイ】とあるがっこうのせんせいの1週間日記⑤-仕事で泣く女なんて嫌いなのに-

11月6日(月)
・少し風邪っぽく、早めに帰宅。早めに帰れる時に限って、人身事故とかそういうので、電車が遅延してることが多い。なんか、ジンクスってあまり信じてないんだけど(サッカーの試合を、自分が見てると負ける、とか言うやつ…)これはほんとに。17時台に帰る日は、週に1度か2度あるくらいなのに、よりにもよって遅れることが多い。日頃の行いだろうか…(日頃の行いはよろしくないです。ゴミ箱が満タンになってたら、捨てに行くことを心がけよう。)
・今日は風邪気味で呼吸もしづらくて、生徒に熱い話をしている割には、話が下手だったなと思う。要は、「大学受験は、究極いいところに入れたやつが偉いわけでも、最後の最後までわからないわけだから早く決まったやつが偉いわけでもないから、周りにマウントとるな」って話だったのだけど、伝わりきらなかったかもしれない。また、何度でも言おう。たぶん、受験を目の前に控えて、模試では自分の偏差値と目標大学の偏差値をいやってほど毎日毎日つきつけられる受験生に、「大学はいいところに入れたやつが偉いわけじゃない」って話をしても、伝わりづらいとは思う。わたしも大学入試を控えた時期にそんなことを言われても、すんなりは入ってこなかったと思う。だけど、きっと大学に進んで、就活して、就職していくプロセスで理解できると思う。そこを、今の18歳の段階で想像力をどうにか働かせて理解してほしいと思うのだ。じゃあ、就活はいい大学の子から順番に決まっていくのか?そんなわけない。そうじゃなくて、成功していくのは熱意のあるやつ、目標の明確なやつ、主体的になんでも頑張ってきたやつ、そして(これが鉄則だけど)そういうことを言語化するのが得意なやつ。これに尽きる。今の彼らの想像力でそのことがどれくらい理解できてるのかはわからない。だけど、別に高校を卒業してからでも構わないから、早い段階でそのことに気づいて欲しいと思う。もちろん、学歴は箔にもなるだろうし、良い大学に行けば、さまざまなよい機会に出会えるだろう。だけど、本質的には自分が明確な意思をもって、主体的に頑張ることがきっと値打ちになるということを分かってほしい。(つたわれ!!!!!)「早く決まったやつは偉いわけでもない」は、さすがに理解してくれたと思う。大学入試は、運が悪くて落ちる、運が良くて受かる、も大規模な選考であれば究極は存在する。当然、事実上の人数調整のような3月入試や補欠合格、後期試験での合格なども存在する。だから、最後の最後までどうなるかなんてわからない。私立の合格も、最終的にどんどん繰り上がって、最初にもってた合格から数ランク上がった子もいる。よし、もう一度説明しよう。
・今、懸案事項がある。皆さん聞いてください!Netflixのドラマシリーズ『the crown』のファイナルシリーズが、11月16日に公開になる。イギリスの故エリザベス女王の結婚、戴冠以降を英国王室をとりまく様々な関係者を中心に描いているドラマです。前シーズンでは現チャールズ三世と、故ダイアナ妃の離婚と再出発の兆しまでが描かれていて、次シーズンで完結。ダイアナの死、ウィリアム王子の結婚までが描かれる様子。1シーズンからもうドはまりしていたドラマがついに完結します。毎日数話ずつ見てゆくのが理想ですが、結局いつも一気見してしまうので、うまく睡眠リズムを崩さずに見る方法を今から考えています…。もう、有給とろうかな。ドラマ見るために。

楽しみすぎ。
・明日の仕事へのモチベーションがなかなか上がらないので、どんな時でも仕事へのモチベーションが上がる映画でおなじみ、『マイ・インターン』を観る。実家からDVDをパクった。少し時間が経っているので、デバイスにせよ、高齢者の描き方、女性経営者の描き方も少し紋切り型である感は否めないが、キャスト(主演:アン・ハサウェイ、ロバート・デニーロ)が好きだし、ハートフルな場面も多いのでモチベーションはかなり上がる。

ファッション通販サイトを起業し、若くして成功を掴んだ女性社長。そんな彼女の会社に、シニア・インターン制度によって採用された70歳の男性が新人としてやってくる。最初は社内で浮いた存在になってしまう彼だったが、その穏やかな人柄によって徐々に皆と信頼関係を築いていく。

あらすじ

映画を見ながら、思えば今年も残り少ないけれど、仕事もいろいろなことがあったなと思う。作中で、アン・ハサウェイ演じる女性経営者のジュールズのアシスタントをしている女性社員のベッキーが、あまりの仕事量と上司であるジュールズが自分の頑張りを省みず、他の人との評価に不当さを感じて泣き出してしまう場面がある。そこで、泣きながら彼女は言う。

I hate girls who cry at work. 「仕事で泣く女なんて嫌いなのに。」

『マイ・インターン』

これ私、7月くらいに全く同じことあったなあ…。
自分が空いているコマ(しかも貴重な4時間もの空きコマ!)に、ことごとく仕事を入れられ(しかもその日に。仕方ないのだけれど、休みの先生の代講だとか、学校見学に来る小学生の保護者の相手だとか)そんなときが、大事な資料の修正締切とかぶってしまい、最終修正のクオリティで、詰められる…。
自分の努力不足や準備不足ならまだしも、たまたま空いているから、ということで仕事をつめこまれ、自分の仕事が滞って怒られる。なんなんだよ、と思い、涙があふれてしまった。しかも、詰めてきた上司は(いやいやまあ、本当に理にかなっているんだけどさ)普段から仕事でミスの多い同期には、笑って済ませることも多いじゃないか…。
そんなこんなを考えていたら、もう泣いてしまった。
周りは心配してくれたが、自分が職場で泣いていることが許せなかった。
「仕事で泣く女なんて嫌いなのに」
(でもまあ、そういう経験も長い人生の中では、できてよかったのかな、と思わなくもない今日この頃。)

月曜日からとんでもない長い日記になってしまった。

11月7日(火)
・11月なのに夏日なんて、残暑にも程があるだろう…という日。低気圧の日は、口数が少なくなる。(わたしだけ?)頭が痛いとかだるいとかそういうのではないんだけど、ただ口数が少し減る。朝からあまり盛り上がって何かを話す感じじゃなくなるんだよな。
・今は帰りの電車の中で毎日これを書いている。私が通勤に使っている電車は、湘南新宿ラインだ。現在19時50分。どうやらこの電車は、1時間乗っていれば横浜に着くようだ。いいな。それ。一本で横浜。次の日が休みなら、横浜にいいホテルでもとって、少し荷物多くてもそのまま泊まりに行くのもありかもしれない。最近、仕事へのモチベーションがなかなか薄くなってきている…持続しない。どうしよう。気づくといつも次の週末に何をするか、今日は夜何をしてすごすか、しか考えてない気がする。もう少し仕事にエネルギーとか気持ちを持っていきたい…。
・昨日、『マイ・インターン』を見た流れで、アン・ハサウェイ作品が続きで見たくなり、いつかTwitter(なんかわたし、未だにTwitterをXって呼べないんです…)で激推しされてバズっていた、アマゾンプライム制作のオムニバスのドラマシリーズ『モダンラブ』のアン・ハサウェイ主演回を見た。(前にも見たけれど、またリピート。)双極性障害を持ち、なおかつ周囲の人間にはそれを隠して仕事や恋愛をする女性を描いている。

これが、かなり素晴らしい。
主人公のレキシーは、躁状態の際にセクシーな男性と出会い、意気投合、明るい調子でデートもうまくいく。でも、鬱状態の時には、落ち込みがひどく、ほとんどベッドから出られない。次の約束が、鬱状態の時に来てしまう。案の定、落ち込んで、以前とは別人のような姿で、彼を失望させる。(君は双子なのか?と聞かれてしまう…)最終的には、またも躁状態の時に取り付けたデートで、当日は鬱状態になってしまい予定をすっぽかしてしまう。
途中の部分は、かなり見ていてつらいけれど、最終的に彼女は対処法を見つける。「きっと相手は理解してくれないだろう」という先入観が壊れていく。最後はとても、ハートフルに観られるので、気負わず見てみてほしい。
本質に、「自分をさらけ出さず、つくること」の孤独がある。

「自分をつくること」/「本当の自分をさらすこと」
働き始めて思うのだけれど、前者も時には必要である。特に仲が深まっていない人間関係においては。だけど、結局後者、隠していてもばれた、というような自分の本質の方が愛される、と思う。

11月8日(水)
・少し肌寒くて、ようやく季節が秋の様相を呈してきた。今日は運動系の行事のため、授業は無しで少し楽な1日。高校生の躍動感と若さが眩しい。でも、私はあまりそれを羨ましいとは思わなくて(多くの大人がそうかもしれないけど)、これからきっと何度も何度も不安とか苦しみとか妬みとかそういう感情が押し寄せることがあって、それで自分をなんとか保って前に進むということをしなきゃいけないんだな、この子達は…という気持ちにならなくもない。自分は今でも不安が襲ってくる時はあるのだけれど、特にその不安の波はこれまでに3回ほど来たと思っている。

1度目は、大学入試の前。
まさに今接している生徒と同じ時期だ。
自分は中学入試をして、高校まで6年間同じ学校に通ったので、自分の実力で進路が決まる、という経験が12歳以来なかった。
それなりに努力はしていたけど、田舎の高校に通ってたこともあり、ああ…都会にはもっと努力してて、もっと予備校とかで最新の内容を習ってて、みんなもっと勉強もめちゃめちゃできるんだろうな…って本気で思ってた。(今思うと、教科書なんて全国共通だし、自分の努力次第なんだけどね。)
入試に行った時も、慣れない東京での電車の乗り換えだとか、そもそも人が多すぎることとかに辟易して、試験には臨めても終わってからの疲労がひどく、合格か不合格かという不安に夜中、うなされてしまうこともあった。
今思えばこの不安は、あってよかったと思う。
自分にとっては、野心、夢、叶えたいこと、そういうのじゃなくて、不安、が勉強のモチベーションなのだ。

2度目は、大学院に進む前。
周囲がどんどん就職先が決まっていく(当たり前なんだけどね)中で、内定、内定者懇親会、本社、転勤、ボーナス、初任給、とかそういう聞き慣れない用語で会話がいっぱいになっていってる。自分は、大学院も学部と同じゼミに所属しようとしており、なんというか、今やってることと、これからやることが変わらないような気がしてしまっていた。自分だけ同じところに踏みとどまっているような。
給料もなければ、学費も払い続ける。
研究を続けるというだけで、スキルがつくわけでもない。
なぜこの研究を続けるのか。少なくとも研究自体に意義はあるのか?
そういう不安が拭えなくて、夜も眠れなくなった時もある。
正直、この時が一番つらかった。
行きたいと決めた大学院にも100%受かる保証はなかったから。
でも、この時の不安も私を強くしてくれたと思う。

3度目は、社会人2年目の秋、すなわち去年だ。(この不安は、例えば職場の同期とか、すぐ上の先輩と接する中で生じたものだ。)
始めた仕事は楽しかったし、やり甲斐があるものだった。労働時間はかなり長いが、だけど特別待遇に不満があるわけでもなかった。
でも、ふと周囲と比べた時に、25歳として得られているものが、周囲と比べて少ない気もした。
資格は教員免許だけ。
職歴は1つで2年だけ。
家族とは離れて暮らしていて、結婚もしていない。家賃は毎日払っている。
貯金はほぼゼロに近い。
自分が、築き上げたものが無さすぎて、少し落ち込んでいた。
でも、大学院での経験は素晴らしいものだったし、焦る必要はない、そんな風に思った。
あと、今は職場を辞めてしまったのだけれど妙に優しく接してくれた先輩の言葉が刺さった。
「いや、25歳で正規の仕事に就いてるなんて、偉くない???私なんてその頃まだ全然遊んでたよ?」って。
その人は型にはまらない人で、だけど今では仕事での立場もしっかりあって、家庭もある人だった。その言葉に救われたのを覚えている。

毎度毎度、不安に襲われるたびに
思い悩んで辛くなる。
だけど、そこで乗り越えることが(成長してるかは分からないけど、)少なからず自信になってるとは思うのだ。

毎日仕事に行き、働いて、休んでることに祝杯をあげたい。

11月9日(木)
・気温が秋冬の感じになってきたな…。受験生に対しては気をつかうことも多くて、こちらが逆に気疲れしてしまうこともある。苦しいけど乗り切ろう。
・M-1、準々決勝に進むメンバーが発表!マユリカや、ヨネダがいて、あとは若手で面白いなと思ってる金魚番長が入ってて、嬉しい面々。いつもいつも私は「え、この人たちこんなに面白いんだ!」って思うきっかけになるのは、だいたいニューヨークの動画なんだけど、金魚番長はこの動画を見てハマった。ぜひ。


11月10日(金)
・寒い。もう寒い。
1年くらい前にあったつらいことを少し思い出す。詳しくは話せないけど、自分だけがジタバタして、苦しい状況を明らかに見過ごされたこと。継続して頑張ってきたことが、評価されなかったこと。寒くなると、その時期にあったつらいことをふと思い出してしまう。苦しくて苦しくて、自分をなん度も責めた。その状況を俯瞰して、悪かった原因に対して声を上げた。間違ってない。間違ってない自分はって、そう思う。(すごく曖昧なんだけど、去年の秋は職場でもプライベートでも、実はかなり人間関係に悩みました。今年に入ってからかなり落ち着いています。だけど、たまに状況とかでフラッシュバックすることがあって、今日まさにそんな感じでした。少し自分を労わろうと思います。)

来週も、がんばるぞ。


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