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「自分」をどういうプロセスで理解して、なぜ理解することが大切だと思うのか。

ジブン研究(https://jibunkenkyu.com/)というプログラムを立ち上げて、もう少しで4年になります。

今回は、私が「なぜ自分のことについて適切に理解することが大切だと思うのか」「どうやって自分を理解をしていったのか」についてnoteに綴ろうと思います。

どうやって自分を理解していったのか

私がジブン研究というプログラムを立ち上げたきっかけは、自分の特性によって起こしてきた他者との衝突が大きい理由です。
当時の私の特性は大きく分けて2つありました。

①何事においても白黒はっきりつけたがり、グレーがない
②「怒り」の感情が湧いた時の行動が衝動的

他者に対してイラッとしたことや、許せないと思うことに、瞬発的に言葉が先走っていることがよくありました。
この特性のせいで、他者をひどく傷つけてしまったこともありますし、ぷつっと切れて修正できなくなってしまった関係性もあります。

今の私を知っている人にこの話をすると「優香ちゃんが怒っている姿、想像できない!」と言われるのですが、実は後天的に身につけたものです。

そして当時の私は、今振り返ると「怒り」を感じた時の適切な表現方法がわからなかった、に近いです。

「私は、これだけ怒っているんだ!」ということをいかに強く表現するかが大事だと思っていました。

でも、心の片隅で「このままじゃいけない」とずっと思っていました。
とはいえ、どうやってこの特性と向き合っていけば良いかわからない。
「怒り」という感情が湧いた時に衝動的な行動しかしてこなかった私にとって、それ以外の表現方法が思いつかなかったんです。

大学生の頃は何とかやっていけていたものの、社会人になってからは1社目の会社でも上手くいかず、2社目の会社でも上手くいかず、自分が変わらなければいけない、と強く思うようになりました。
このままでは自分も他者もずっと傷つけてしまう、と。

そこで、まずは下記のことを始めました。

①その日の体調の点数と、日記をつける
②感情が爆発した時、なぜ爆発してしまったのかを振り返って、何を必要としていたかを考える
③信頼できる他者から適切なフィードバックをもらう

実際につけていた体調の点数▼

この日は60点だったらしい。
この日は50点だったらしい。
この日は0点だったらしい。何があったんだ。


2019年 毎日つけていた感情日記▼

この文章量を1年間よく継続していたなと今では思います。


ここでポイントなのはうまくいかない前提で始めること
最初からうまくいくと思っていたらもしかしたら挫折していたかもしれません。それ位、何回も同じことを繰り返していました。
自分に絶望してもう頑張ることを辞めようか、と思ったことも幾度となくあります。
でも、昨日はこれができなかったけど、今日はこれができた、という経験を本当に少しずつ少しずつ積み重ねました。

加えて、周囲の人に定期的にフィードバックしてもらうことも取り入れました。

「この伝え方の、ここの部分は言わなくても良いかもね」
「その言い方だと、相手はびっくりすると思うよ」
「そう伝えてもらえたら、受け止めやすい」

「ああ、コミュニケーションに失敗した」と思った後に、相手に自分の正直な気持ちを伝えて、私の行動に対してどう思ったかを聞くようにしました。
もちろん、誰に対してもできた訳ではないですが、自分1人の振り返りだと主観的になって偏りが出るので、客観的にできていたかどうか、を判断するために私にとっては必要なことでした。

そうやって、①と②と③を繰り返していった結果、「怒り」が湧いた時に衝動的な言動・行動がどんどん少なくなっていきました。
自分がどういう時に「怒り」が湧いて、なぜ衝動的な行動をしてしまうのかが、少しずつ理解できるようになっていきました。
もちろん「怒り」の感情が湧かなくなった訳ではありません。「怒り」の感情が湧いた時に、もう1人の自分が上から見ている感覚が持てたという感じ。

今ではもう衝動的な言動・行動が出ることはほぼない状況ですが、それまでに約2年かかりました。

この時、本当の意味で人が変化するには時間がかかるんだなと。
ジブン研究でも、このプログラムに参加したからといって劇的に変わるなんてことはないですよ、と必ず伝えるようにしています。
本当に2年、3年という時間軸で取り組んでいくことがとても大切です。
焦らず、急がず、ゆっくりと。
そして、大前提、自分が変わりたくない、変わる必要がないと思ったら、そのままで良いと思っています。

私の場合は、「自分を変えたい」という強い思いがあったので継続できたのですが、誰かに言われたから、とか自分発信で始めていないことに関しては継続しないし辛くなるだけなので、辞めた方が良いと思っています。

「自分自身がどうなりたいと思っているか」が本当に一番大切です。

なぜ自分のことについて適切に理解することが大切だと思うのか

こうしたプロセスを経て、私は自分の特性と上手く付き合っていく方法を見つけていきました。そして、これは私だけが悩んだり困ったりしていることではないのでは、と思って作ったのが「ジブン研究」です。一つのプログラムとして形にすることで、必要としている人に届いて欲しいという願いで作りました。

それはそれはとてもエネルギーがかかることで、楽な道ではなかったし、苦しかったこともありました。

でも、私は自分のことを適切に理解することで、自分も他者もどちらも大切にできるようになったと思っています。

いわゆる、アサーションが上手にできるようになりました。

アサーションとは、相手を尊重しつつ自分の意見を主張するコミュニケーション方法の一つ。

例えばこんな時。
【場面】友達とご飯を約束している日に、会社の先輩から急ぎでやってほしい仕事を帰り際に頼まれた時。
【アサーションを活用した対応】
夜には予定があることを伝えて、いつまでにやる必要があるのか、明日の朝でも問題ないかと聞く。

これまでは、無理して引き受けるか、イライラするかだったものを、自分の正直な気持ちを相手にも不快にさせないように伝えることができるようになりました。

もちろん自分のコンディションによっては上手くいかない日もありますが、「感情」を露わにしなくても他者に自分の「感情」を伝えることができるということを知れたのは大きい収穫でした。

そして、そのほうが相手も受け取りやすいということも。

時には「向き合わない」という向き合い方も大切

今回は、私自身の自分を理解するためのプロセスの一部を紹介しましたが、時には「向き合わない」という向き合い方も大切だと思っています。

向き合いすぎることでしんどくなってしまったり、余計落ち込んでしまったり、考えすぎて負のループに入ってしまう時。

あえてそのことを考えずに、手放すという方法が有効な時もあります。
向き合わない方が調子が良いときは、鈍感でいる。
ちょっとしんどいけど向き合うことで何かが見えそう、という時は踏ん張ってみる。

そして、どう頑張っても「変われない!無理だ!」と思ったら途中で投げ出しても良いんです。

最初からできると思わない、上手くいくと思わないのが長続きするコツだと思っています。


そして、変わっても変わらなくても自分の価値は変わらない。


その気持ちは、今でも忘れないようにしています。
















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