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<ラグビー>女子日本代表対南アフリカなど

 大相撲名古屋場所が終わったが、新型コロナウィルス感染で多数の力士が、「濃厚接触」という理不尽な理由で強制休場となり、まったく盛り下がる場所となった。もう2年以上も経験値を重ね、研究に必要なサンプルや実験はとっくに終わっている一方、行動制限とかなにやらこれまでやってきた「対策」は自己満足でしかなかったことを認めるべきだ。そして、既に完成している治療薬(薬局で購入可能な市販薬)を早期に認可する一方、5類の感染症に分類すれば、「医療崩壊」という問題はすぐに解消する。それだけのことです。早く、社会生活を普通に戻してください。

1.チリのRWC初出場


 なにか「チリの奇跡」とかはしゃいでいる人が一部にいるが、2031年のRWCアメリカ開催に備えて、南米のラグビーが強化されていることを知らない人の戯言にしか聞こえない。もうRWCが始まったころの、アメリカやカナダの強さは霧散霧消していて、今は新しい時代になっている。また南米には、多くの南アフリカ人選手がいることを知っていれば、この結果も当然となる。もっともスコアは僅少だったので、本大会では出ることに意義があるだけになるでしょう。

 なお、負けたアメリカは、次の敗者復活戦で、ポルトガル・香港・ケニアと対戦するので、RWCに出場する可能性はまだまだ十分残っているし、出場できるのではないか。(香港やケニアが出場した場合も、「奇跡」と囃し立てるのでしょうか?)

2.トンガのRWC出場決定


 チリよりも、こっちの方がラグビー的にはニュースバリューは大きいし、日本にはトンガ人選手が沢山いるのだから、ちゃんと報道して欲しい。イギリス系を中心とした外人傭兵部隊の香港に、元オールブラックス選手(トンガ国籍)を複数擁するトンガが順当に勝利した。チリとは異なって、トンガは堂々たるティア2の上位国なので、本大会では番狂わせを見せてくれそうだ(ルーマニアとスコットランドがターゲット)。

3.オールブラックス指導陣の一部交代


 結局、監督のイアン・フォスターとキャプテンのサム・ケーンは、当面残ることになった。その代わりに、FW担当のジョン・プラムトリーとBK担当のブラッド・ムーアを首にした。後任は、クルセイダーズでFW担当のジェイソン・ライアンを入れる。また、セレクターになったジョー・シュミットは、BKの面倒を見るようだ。なお、ディフェンス担当のスコット・マクロードは継続する。ディフェンスの問題よりも、FWの劣勢とアタックの無能さが指摘されたということだろう。

 しかし、秋に行うバーバリアンズ(臨時チームなので、常設コーチはいない)の指揮官に選ばれたスコット・ロバートソンを、早期にオールブラックスの指導陣に入れないと、来年のRWCに時間切れとなってしまう心配が強い。もうフォスターはオールブラックスを指揮できる器ではないし、ケーンもキャプテンをできるFLでなくなっていると思う。

4.女子日本代表15-6南アフリカ代表(第1テストマッチ)


 釜石でテストマッチを行うことは大変に意義あることだと思うし、また女子の試合ができることは良いことだ。

 しかし、だいぶ成長したとはいえ、横綱のNZ女子代表ブラックファーンズと比較すれば、まだまだ序の口という印象が拭えない。それは、日本代表だけでなく、実力的に接近している南アフリカにも言える。

 南アフリカは、フィジカルだけはあってもスキルがない上に、セットプレーが安定していない。それに、PG以外で得点できるアタック力もないので、むしろ日本よりやや格下とみて良いと思う。

 その南アフリカに対して、開始早々の先制トライまでは良かったが、後が良くない。いちおうノーサイド前には追加点を入れて勝負を決めたが、かなり危なかった。

 まずラグビーをしているのは、FL斎藤とFB松田の2人しかいない。他の選手は、ブレイクダウン、タックル、パスなど基本プレーをもっと勉強して欲しい。その中では、交代PRの17番ラベマイ、13番CTB古田の2人は、いくつかの良いプレーがあったので、このまま精進して欲しい。

 とにかく、チームとしてイージーなミスが多すぎる。またアタックは、SOが前を見えていない。相手に渡すだけのキックがいかに危険か。また、無理に長いパスをしてレシーバーがノッコンするくらいなら、短く速いパスでつなぐべき。少なくともBKの抜き合いであれば、フィジカルを別にすれば日本が勝っている。

 タックルもフィジカルに負けるのではなく、足元を刈れば確実に倒れるから、相撲の照強(足取りで巨漢力士を次々と倒す)をお手本に練習して欲しい。これを一人一人ができてこそのディフェンスだ。

 アタックは、スクラムはまあまあだったが、ラインアウトがボロボロだった。日本のラグビー界には、身長差を克服してラインアウトを取ってきた歴史があるので、もっと頭を使って練習すれば、かならず安定する。

 ところで、FB松田は優れたトータルラグビープレヤーで、アタック(ラン)しかできなかったお父さんを既に凌駕している。女子ラグビー界のスターとして、益々活躍して欲しい。なお、ジャッカルやタックルが上手いため、FLがベストポジションかも知れないが、お父さんゆずりのスワーブを生かすには、FBが一番だと思う。


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