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#笑い
徒然ゆうじ 「中国拳法のこと」
某月某日
テイなにがしという達人の演武を見にいく。
中国拳法は華麗な動きが魅力で、
なかでも「長拳」は圧巻らしい。
余裕を見て1時間前に出発。
どう考えても遅刻する時間に到着。
案内板を頼りにふらふら歩いていると、
「拳」というTシャツをまとった
一目見てそれと分かる青年がすりよってくる。
「どうぞ」
なかば引きずられように入場。
中を見ると、みんな壁に張り付いている。
死角は無意識に
徒然ゆうじ 「ディーラーのこと」
某月某日
愛車の激しいオイル消費に絶句。
ディーラーに転がりこむ。
1カ月あずかると言われ、自宅待機。
3カ月後に電話があり、取りに行く。
店に入ると無人。
虚をつかれるも、駄菓子屋の要領で人を呼ぶ。
ショールームの車に乗っていると、人の気配。
ふり返ると、店員が激しいジェスチャーでこっちへ座れとイスを指す。
すみやかに着席し、微笑の私。
しつようにガンをつけてくる店
徒然ゆうじ 「定食屋のこと」
某月某日
珍しく腹が減る。
定食屋に飛びこみ、常連をかいくぐって着席。
鋭い眼光で「ハンバーグランチ」を指さす。
「ハンバーグランチお願いしま~~す」
ビブラートで告げるバイト。
コックの初動を確認し、一息。
うつろな目で店内を見やる。
経年劣化によるパステルカラー化。
ジョッキ片手にほほ笑む「蓮芳」。
破れかぶれのイス…
一糸乱れぬコーディネートで場末のるつぼだ。
徒然ゆうじ 「ねずみ…のこと」
某月某日
顔も思い出せない友人から電話がある。
友「元気?」
私「うむ」
友「久しぶりに顔見たいなあ~」
私「ほう」
友「今から会える?」
私「もちろん」
友「いい話があるんだ。ビジネスの…」
私「……」
そぞろに身支度。
とぼとぼと店に到着。
目が合ったのに無視されつつ、友(?)に声をかける。
私「来たよ」
友(?)「なつかしいな~」
私「だろうな」
友(?)「で、話なんだけど…」
イ
徒然ゆうじ 「スーツのこと」
某月某日
思い立って スーツを買いに行く。
適当な店に入り、ぶらぶらと物色。
呼んでもないのに店員があらわれ
聞いてもないのに説明をはじめる。
ふんふんと流していると、いつのまにか試着することに。
……小さくないか?これ。
私「なんか きついんですけど」
店「そんなことないでしょ。肩もきちんと乗ってるし、着丈も…」
店員、自信満々の笑み。
そうかなぁと思いつつ、ん万