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心の中にて、勝手にエール

突然だが、私は結婚をして家庭を築いている人たちを勝手に物凄く応援している。

自分はおそらく結婚しない人生になるとは思うのだが、それは自分自身の生い立ちやら色々含め、そうしない方がいいだろうと考えた結果である。(ちなみにそれだと老後はどうするの?という話は、私にとって永遠の課題でもある。)

実際に経験をしていないくせに!と言われてしまえばそれまでなのだが、人生の伴侶を見つけて家族となり、場合によっては子供を育てていく。それって、かなり凄い!

一見、ごく普通に見えるどの家庭にもきっと色んなドラマがある。温かくて、生きていてよかったと思えるようなエピソードが沢山あるだろう。逆にあまり人に言えない、キツいことも悲しいこともしんどいこともあるのかもしれない。きっと言葉で表現しきれない色んなものと向き合いながら、日々を乗り越えているのだろう。

私はそんな周りの友人や、ネットで見る人々達に勝手に心の中でエールを送っている。
しかし、どうしてもこの想いが周りには中々届かないことがある。私は30代で、約10年ほど一緒の彼氏がいるのだが、そうなれば出てくる話題「いつ結婚するの?」問題だ。

彼氏側も元々結婚願望がなく、お互いが焦ることは無いのだが(しかし、私も若いうちは結婚した方がいいのかと迷って、散々詰め寄ってしまった時期もあるが)、共通の友人達からすれば、「何故しないのだろう?」と気になる共通の話題の1つになるのだ。

私は全ての自身の生い立ちや価値観を、人に話したことは1回もない。暗く湿っぽい部分などは特に。
あまり人が聞いてもいい気持ちになるものでは無いだろうし、私自身にもそれをさらさらと話す勇気が持てないでいるからだ。

なので、結婚をしないという深い理由が説明できないのである。結婚にあまり興味が無いかな、と話せば「うそだ!何で?」と返ってきてしまう。そう、傍から見れば私は「相手もいるのに結婚しない、いい歳をした謎の女」になってしまうのだ。

そう思われるのは別に問題ではない。私自身も結婚したい女の立場だったら、このいい歳した自分をそう思うだろう。
ただ、ちょっとだけ悲しいのは「結婚できずにいるから、焦っていないフリをしていて実は結婚している友人を妬んでいるんじゃないか?」と、推測されてしまう事だ。

確かに女には妬み僻みってものはよく着いてまわるし、私自身もその成分を全く持っていないわけではない。
しかし、この話題に関しては「自分ではなし得ない偉業をこなそうとしている人達」と、勝手に尊敬している人間なので、妬み僻みはもう無いのだ。

主婦になる事での生活の変化や子育てなどの忙しさで、前と比べてほぼ会わなくなった友人もいる。それは当然の事で、私も届かないながらも「頑張れ!でも無理はしすぎずに!」と心のうちでまたエールを送っている。

しかし、「本当は妬んでるんじゃないの?なんか気持ち悪いから連絡を取らないようにしよう」という運びで遠くなってしまったらしき人達がいるのが、ほんの少しだけ寂しい。

でも何となくわかる。妻としての悩みとか日常の話などは、同じ者同士で話したくなるだろう。私も友人の愚痴や悩みごと等を聞くことが多かった。けれど主婦としての話の中で、結婚していない者(この場合だと私)が「そっか、それはキツイよね」と返しても「は?あなたに何がわかるの?」となってしまうかもしれない。
そういう事を踏まえると、こうなってしまうことも仕方ないのかもしれない。

私のこの考え自体が普通の人から見ればどこかひね曲がっているのかもしれないし、考えることは自由だけどそれを人に押し付けるのもどうかなと思っている。
なので、今日も勝手に心の中でエールを送っている。

結婚している人も、しようとしている人も、していなくても、流れていく日々を自分なりに受け止めて生きてる人達。みんな凄い。

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