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愛が伝わるロマンチックなアナログ力。

アルゼンチン最南端のウシュアイア。この街から南極までは、わずか約1000キロ。


この街から日本へポストカードを送る場合、1枚あたり約500円の送料がかかり、送ったところで、運良く郵便事故に合わず、受取人に届けられるまでには1ヶ月かかる。


「世界最南端の郵便局」は、毎日ポストカードを送る観光客で溢れかえっている。1分あれば、世界のどこへでもメールや写真が送れるこの時代に、わざわざ手紙やポストカードを送るという行為は、愛情抜きにはできないことだろう。


同じ内容でも、入力しただけのメールに比べ、手書きはそれ自体に時間と手間がかかる上に、何を書こうか、何色のペンで書こうかなど、相手のことをあれこれ考えているもの。そうして生み出されたメッセージは、たとえ一言二言だとしても、想いをダイレクトに載せて、どストレートに相手に届く。


レストランなどで、手書きで「Thank you for coming today!」と書かれたメモがテーブルに置いてあるだけで、お店の印象が良くなったり、店員との距離がぐんっと近く感じることがある。まして、自分のことをよく知る友達や恋人や家族なら、伝わるものはもっと多くなる。

私は移動生活を続けている為、世界中から、家族や友人に気に入ったポストカードを送ることがよくある。頻度こそ少ないが、好きな人に手書きのメッセージを送ることもある。送る度に、字が下手だなんだと余計なフィードバックがラインで飛んでくるが、別にそれでいいと思っている。

私は、美しい景色やその時の気持ちを、大切な人に伝えたかっただけだし、For you の気持ちで送った時点でその幸せ度は1ミリも変わらない。


For you の愛情は、実はさらっとしていて、受け取る側も見返りを求められていないが故に、気持ちよく愛情を受け取ることができるのだ。
逆に、全力投球ぶって、自分にベクトルが向いている人の愛情表現は厄介極まりない。笑


相手に対してなにかしらの期待があるため、受けた側も一気に負担になり面倒くさくなる。既読スルーに涙する女子がその代表である。これは完全に行き過ぎたSNSの副作用であるが、そもそも相手の愛情で自分を満たそうとしていること自体、お門違いだと気付いたほうがいい。今すぐに!笑

自分の愛情がご飯なら、相手の愛情はふりかけで、ふりかけがご飯に昇級することなど魔法でもない限りありえない。


自分の想いがストレートに届けられたならそれでいい。別に愛の言葉でも大した用じゃなくても、手書きって相手の心に残るもの。

だから一方通行で上等!返事なんて期待しなくていい。デジタルでのやり取りに慣れきっている相手なら、びっくりしてフリーズするかもしれない。照れて変な態度を取り出すかもしれない。でも相手を喜ばせる気持ちが第一にあれば、少なからず相手は嬉しいと思っているから大丈夫!


ポストからそれを受け取ってびっくりする相手の姿や、自分が送ったものを部屋でにやけて眺める相手を想像して、クスッと笑えるだけの余裕がある女は魅力的じゃないだろうか?
人間は、くだらない執着や恥やプライドのたった1つすら墓場に持っていけない。愛を与えすぎて失うことなど1つもなく、むしろ与えれば与えるほど、幸せは倍増する。大切な人を自分の文字で喜ばせられるって、本当に幸せなことだと思う。



そうは言っても、今まで相手に求めてばかりだったし、自分でも重いって自覚あるし、メッセージの1つすら手書きで渡すのが怖いって言う人もいるかもしれない。大丈夫。

「重いんだよね」なんて言う自意識過剰の大バカ者がいたら、愛情を持ってさらっと一言言ってあげて。
「私が勝手にしたくてしただけだから、気にしないでね!」と。


相手に期待せずに与え続ける、マリア様レベルのGive and Give and Giveの愛情は、すぅっと相手の心に届く日が来るよ。


#イラスト #手書き #気分

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