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終わりなき旅にMr.Children

初めてミスチルを意識したのが、この映画でも語られていた曲「イノセントワールド」。あの桜井さんの青い顔のジャケットは、当時とても印象的で、もちろん曲も聞いたことのないような日本語ポップスの強さを感じた記憶。

あれはもう25年ほど前。当時まだ中学生だった自分。
今や42歳を迎えた。
30周年を迎えたミスチルの走りはじめから、今の日本のポップス界にかかせない存在になった過程を見れたことに本当にうれしく思える。

人それぞれに曲に思い入れがある

映画では、ファンの方々の曲にまつわるエピソードが語られる。
古い曲から、新しい曲まで、老若男女とこれほど誰もが一度は耳に聞いた曲を世に送り出してきたミスチルだからこそ成り立つような構成。

やはり人生の中で音楽、アーティスト、曲が自分の人生を彩っている、一部となっているは間違いないと思う。人生の節目に出会った曲は、何十年たっても一瞬であの頃の自分を思い出させてくれる。

自分史を作るという仕事を始めたのだが、音楽というのは欠かせないというのが、この映画で改めて強く思えたので、いいヒントになったのがなんだか嬉しかった。

ファンたちのストーリー

チケットが取れずにライブ会場の外でファンが集まっている。
会場から漏れ出てくるミスチルの音を、とりこばさないように目をつぶって聴いている。

ライブ会場のミスチルに会えたファンの感極まった表情もグッとくるが
この会場外にいるファン達のストーリーもそれ以上にグッとくるものがある。
「目に見えないものを大切に」そんなフレーズが出てくるが
ファン達は目をとじ、一人ひとりのストーリーに歌詞、リズムを重ねているのかもしれない。そんな光景は、とても心が温かくなる。

桜井さんの抽象化力

ミスチルメンバー自体がドキュメント的に語る部分は後半少しぐらいしかないが、その中でも桜井さんが30周年を振り返り語るシーンは印象的だった。

皆と同じ景色を見ながら、それはきっと自分たちと重ねたり、お客さんやスタッフたちと重ねて語る。それがイメージする力、桜井さんの魅力なんだろうなと思う。そして、とても詩的に表現することがミスチルの音楽の源泉になっているように改めて感じた。

映画を観ながら、自分のどの時代にもミスチルの楽曲はあったように思い出す。ただ鮮明に記憶していっているのは中学生から20代前半ぐらいまで。

もちろんミスチル自体は進化していて、近年もいい曲はたくさんでているが
これは自分を音楽に重ねる時間より、仕事やその他に時間に夢中になれたということかもしれない。

40代になって、これから味がでてくるような楽曲に出会える予感がまだまだミスチルにはある。
30周年を50周年への入口だといえる彼らにこれからもついていこうと思っている。

「終わりなき旅」
人生のマイベストソング。


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