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可能性を信じる大切さを示した本 ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい

こんにちは、結(ゆい)です。

今回ご紹介するのは、学校外で育つ子どもとその保護者をサポートする、多様な学びプロジェクト代表の生駒さんが「子育てで迷ったときに立ち返る原点」とおすすめしてくださった1冊です。

ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい
クリスティン・バーネット 著

2歳で自閉症と診断される息子

著者のクリスティン・バーネットさんはアメリカのインディアナ州ご出身。
自宅のガレージで小さな保育所を営みながら、最愛の夫と暮らしています。そのうち、長男ジェイコブくんが生まれ、本当に幸せな日々を送っていましたが、ジェイコブ君が2歳の時に自閉症と診断され、しゃべることも自分で靴紐を結ぶことも一生できないだろうと宣告されます。

実際、ジェイコブ君は理学療養士のセラピー(訓練)を受けているときも背中をのけぞらせて壁に移った影を見つめたり、シリアルの箱を床にぶちまけたりと、コミュニケーションをとることが出来ません。

可能性を信じて徹底的にサポートする

しかし、母親であるクリスティンさんはどこまでもジェイコブ君の可能性を信じ、彼が出来ないことではなく、出来ること・好きなことに注目して、それを徹底的にサポートし続けます。

ジェイコブ君が3歳の時、彼は宇宙に強い興味を示していました。そこで、クリスティンさんは彼をプラネタリウムに連れていきます。
プラネタリウムの前に行われた大学教授による講義の場で、教授は参加者に「地球の月は球形なのに、火星の月が楕円なのはなぜでしょう?」という問いを投げかけました。
するとジェイコブ君は「火星の月は質量が小さいので、球体を作れるほど引力の作用が強くないからです」と答えました。

繰り返しますが、これは彼が3歳の時のエピソードです。
彼は自閉症という特性とともに、ずば抜けた知能と数学的才能を持つ存在でした。

好きなことを伸ばすことで他の部分も伸びていく

ここまで読んで「なるほど、天才児のすごいエピソードが詰まったお話なのか」と思われたら、それは私の伝え方不足です。
もうちょっとだけ説明させてください。

私がこの本を読んで感動したのは、クリスティンさんの姿勢です。
彼女は、息子が天才児だからその才能を伸ばそうということではなく、息子が息子らしくいられるためにどうすればよいのかということを、ひたすらに考え続け、真摯に実行していくのです。

クリスティンさんは、保育者として息子であるジェイコブ君以外のたくさんの子どもにも接します。
そのすべての子どもをしっかりと見つめ、彼らの「好きの種」を見つけだし、それを伸ばすサポートに労力を惜しみません。

その結果、ジェイコブ君と同じく自閉症と診断された子どもたちは、次々とその才能を開花させ、それに引っ張られるように彼らの不得意分野であるコミュニケーションも出来るようになっていきました。

「こうあって欲しい」という親のビジョンに子どもをはめるのではなく、子どもが興味関心に寄り添って愛情を注ぎながらサポートする。
私にとっても「原点」な一冊になりました。

【オンライン講演会のお知らせ】
「不登校・ホームスクールの先輩保護者に聞いてみよう!」本音座談会
1月29日(日)14:00~16:00

学校外で育つ子どもとその保護者をサポートする、多様な学びプロジェクトさん主催のオンラインイベントです。
今回は、子どもが不登校を経てホームスクーリングに移行した保護者3名による座談会。
現在小学生を育てている私と、高校生のお子さんをお持ちの大町千恵さん、専門学生の父である市川明さんが参加して、会場の皆さんからいただいた質問に座談会形式で答えていきます。

育てているお子さんの年齢が多様なので、「小さいときのホームスクーリングってどういう感じ?」という今の悩みにも「ホームスクーリングのまま成長するとどんな風になるんだろう?」という将来への見通しを立てるにもきっとお役に立つと思います。

アーカイブ動画もありますので、当日都合がつかなくても大丈夫です。
参加を希望される方は、↓からチケットをご購入ください。


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「不登校」や「ホームスクーリング」など様々なテーマで連載をしているため、全体をまとめたページを作っています。
まとめ 【まずはここから】自己紹介と目次

最後までお読みくださりありがとうございました、ではまた次回!