「子どもがまんなか」の公教育
こんにちは、結(ゆい)です。
このnoteでは、長男の不登校をきっかけに、ホームスクーリングという育ち方を選択した我が家のアレコレをお伝えしています。
今回は、公教育をテーマにしたオンラインイベントに参加して感じたこと、学んだことについてです。
今回参加させていただいたイベントは、多様な学びプロジェクトさんの主催で、長野県北安曇郡池田町の教育長をなさっている竹内延彦さんが登壇されました。
テーマは「子どもがまんなかの公教育をどうつくる?」です。
日本の公教育で「子どもがまんなか」。
素晴らしい理想だけど…正直、実現できないだろうと諦め気味だった私にとってとても刺激的なテーマでしたし、その内容は本当に学び深かったです。
3年前に池田町の教育委員会に就任された竹内さんは、「池田町教育大綱」を作る際、ご自身が学校に足を運び「どんな教育がいいと思う?」と子どもたちに問いかけました。
小6の女の子からは「私は、1日中自分がやりたい科目を勉強したい!」という答えが返ってきたそうです。
そういった子どもたちの声を丁寧にくみ取って出来上がった大綱の表紙には「子どもがまんなか 未来を拓く ひとづくり」という理念が掲げられています。
この理念に沿って様々な取り組みがなされていますが、その一つが授業の自由度を上げることです。
授業内容について、各校長先生に「本気で」一任したところ、「子どもが学びたいこと」を中心に据えた個性的な授業をする先生がどんどん増えてきたということでした。
これは、革新的な先生を池田町にどんどん増やしていったということではありません。
これまで、構想はありつつも実現に二の足を踏んでいた先生方が「自由に伸び伸びやっていい」という保証がされたから個性を発揮していったのです。
主体性をもって取り組める環境にあれば伸びるのは、子どもも大人も同じなんですね。
大切なのは、何をやっても受けれ入れてもらえるという心理的安全性なのでしょう。
ちなみにこの教育大綱の計画期間は令和元年から令和15年まで、つまり15年計画なのです。
教育大綱は各自治体が定める「教育行政の計画書」のようなものですが、その計画期間は一般的に3年から5年が多いので、池田町の15年は結構イレギュラーですよね。
これにもきちんと理由があります。
とある自治体で「名物先生」が現れて、その人がいる間は素晴らしい成果をある。でも、その人がいなくなった後も成果を出し続けるというのはとても難しいです。
ですが、15年間という長期の教育大綱を定めておけば、その計画に沿って粛々と教育行政は進められます。
つまり竹内さんは、池田町の教育改革を属人化せず、システムとして組み込んだのです。
2~3年で一気呵成に改革を進めるのではなく、15年スパンでゆっくりと「子どもがまんなか」という共通認識を浸透させていく。
これはこの先もっと広い範囲で公教育を変えていくときに大切な視点だなと感じました。
そして、共通認識を変えていくためには、計画だけでは足りません。
「普通の保護者」「普通の教員」「普通の子ども」など、特別な誰かでない一人ひとりが出来ることから少しずつ、発信したり繋がり合ったりしていくことが大切なのだと思います。
今回のオンライン講演会を主催した多様な学びプロジェクトさんは、毎月色々なテーマでオンラインイベントを開催されています。
気になる方は、こちらをチェックしてみてください。
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「不登校」や「ホームスクーリング」など様々なテーマで連載をしているため、全体をまとめたページを作っています。
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