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文部科学省の発表した不登校対策プランがわかりやすい上に画期的だった①

2023年3月31日に文部科学省が「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策(COCOLOプラン)」を発表しました。
これまでとは一線を画す内容だと感じたので、今日明日に分けてご紹介します。

↓文科省ページへのリンク↓

まずもって圧倒的にわかりやすいデザイン

文科省が発表したCOCOLOプランから引用

これはソーシャルベンチャーのビジョン紹介スライドですか?
いいえ違います、文部科学省が発表した不登校対策についての資料です。

…すみません、あまりの衝撃に英会話の文例のような紹介になりました。
(補足:ソーシャルベンチャーとは社会貢献や社会的問題の解決を主な目的とした企業)

この資料、全編通してイラスト多めで分かりやすく整理されています。
全14ページさらっと読めるので、よかったら直接ご覧ください。
資料はこちらをクリック

「学校や学びの在り方が問われている」と自己言及

さらに驚いたのは、最初の大臣メッセージ

小・中・高等学校の不登校児童生徒が急増し約30万人となりました。
その背景に、長引く新型コロナウィルスの影響などが指摘されますが、より根底には、子供たち一人一人の人格の完成や社会的自立を目指すための、学校や学びの在り方が問われているのだと考えます。
文科省が発表したCOCOLOプランから引用

これは従来に比べてかなり踏み込んだ表現なのではないかと感じます。
不登校の原因を、子どもや家庭に求めるのではなく「そもそも学校ってこのままでいいんだっけ?」と自ら問うているのです。

不登校の人数や学年別の状況もグラフで整理

文科省が発表したCOCOLOプランから引用

不登校生徒児童の人数や増加状況も、一目瞭然に整理されています。
ここまで丁寧に示すのは、それを隠すのではなく、しっかりと向き合っていこうという意思の表れにも感じます。

なによりも、とっても見やすいので助かる 笑

不登校の親の会やフリースクールとの連携を明記


文科省が発表したCOCOLOプランから引用

この図の中にある「保護者の会」という組織、これは不登校の親の会を指しています。(法律上、保護者=親とは限らないため)

過去、文部科学省が学校向けに出した通知などでフリースクールについては言及されていました。
今回、不登校の親の会についても明記した上で、つながりの輪に入れたというのは「学校だけで抱え込むのではなく、保護者や民間の団体との連携が大切だ」という強い意志を感じます。

と、ここまでは「いいぞいいぞー!」という方向性でご紹介してきましたが、ホームスクールをしている立場として「ちょっと心配かも」と思うこともあるのです。
そちらは、次回ご紹介していきます。

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「不登校」や「ホームスクーリング」など様々なテーマで連載をしているため、全体をまとめたページを作っています。
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◆用語解説
ホームスクーリング(英語: homeschooling)は、学校に通学せず、家庭に拠点を置いて学習を行うことをいう。オルタナティブ教育の形式のひとつであり、ホームスクール(英語: homeschool)、ホームエデュケーション(英語: home education)などともいう。
Wikipedia