他者の靴を履く~エンパシーという概念は不登校にも共通するかも~
こんにちは、結(ゆい)です。
今回は、私の趣味である読書から感じたことや学びについて書いていきます。
他社の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ ブレイディみかこ著
エンパシーってなに
エンパシーという言葉について、掘り下げた本。
これは、他者の感情や経験などを理解する能力とされていて、タイトルにもなっている「他者の靴を履く」ということです。
日本語訳すると、エンパシー=共感とされることが多いので、シンパシーと混同されがちですが、イギリス在住の著者はこのように考察を深めます。
エンパシーは誰に対しても発動可能で、後天的に身に着けられるスキルです。つまりこれを磨くことで、「あの人の言うことは全く理解できない」と分断するのではなく、「あの人の立場から見ると、こう見えているのかもしれない」と想像できるようになるのです。
こう書くと、世界中の人々がエンパシーを発揮すれば、ありとあらゆる争いが消失する万能薬のように感じます。
ですが、エンパシーを強く発揮しすぎると相手の側に立ったまま戻れなくなり、自己を失っていく危険性もはらむと言われています。
大切なのは、あくまでも自分の軸を保った状態で他者に対してエンパシーを発動させていくことなのです。
不登校に置き換えてみる
子どもが不登校になったとき、親はわが子が先行きが見えなくなったことに強い不安を感じることでしょう、私もそうでした。
それは、子どもを愛するからこその不安ですが、ストレートに「このままじゃ将来困るから、学校に行った方がいいよ」と声をかけると、その子を追いつめてしまいます。
だからと言ってエンパシーを発動しすぎると、親子で先の見えない不安に押しつぶされてしまいます。
大切なのは、自分が感じている不安と、子どもが実際に歩んでいく人生は別のものだと意識すること。
そうしたうえで、子どもがどんな不安を抱えているのか、あるいはどんなことを楽しいと感じているのかを見つめて想像していく。
この距離感を見つけていくことなのだと思います。
次回のお知らせ
アメリカで20年読み継がれている教育に関する著書を紹介します。
関連記事
自閉症と診断された息子が、息子らしくいられるためにどうすればよいのかということをひたすらに考え続け、真摯に実行し続けた母親の物語。
↓こちらの本もおすすめです↓
「不登校」や「ホームスクーリング」など様々なテーマで連載をしているため、全体をまとめたページを作っています。
↓こちら↓
この記事が「いいな」と感じたら下の♡を押していただけると励みになりますし、他の方に届きやすくなるのでとても嬉しいです。
さらにフォローボタンも押していただければ、新しい記事が更新されるたびにお知らせが届きます。