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訪問しました!瀬戸内の小さな島, 大崎上島に教育Villageが出現

あなたの理想の学校はどんな学校ですか?英語教育に熱心?受験指導をしてくれる?部活が活発?でも結局、子どもが幸せに人生の手綱を持って生きていけることだけを親は願うのではないでしょうか?

そのためのヒントを二校の学校を訪問して得ることができました。一つ目の要素は、大人や地域との関わり。二つ目の要素は、自立。三つ目の要素は外国語教育です。因みに、どちらも広島県の公立高校でありながら、全国に募集をかけています。気になったら実際に見学にいかれることをオススメします。

旅の流れ

二校とも島にあるため、まずは港からほど近い三原駅へ。朝一番に車で船着場を目指します。大体30分ほどです。快晴で潮風が気持ちよく、年休を取って集まった4人、フェリーの甲板でしばし景色を満喫しました。

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訪問したのは、学習センター、広島県立大崎海星高校、そして開校したばかりの広島県立叡智学園です。どちらも内部の写真はあげられないので、ホームページでお楽しみください。

学習交流センター

到着が早かったので、まず学習センターを訪問しました。大崎海星高校の生徒が寝泊りする場所でもあり、一階部分のお部屋は貸し出しもされています。部屋はきれいな個室でトイレもお風呂も個室。滞在する環境としては申し分ありません。

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血のつながりのない、ばあばの存在感

「ばあば」にお話を聞くことができました。いわゆる寮母さんなのですが、変化を何気ない会話から察知し、成長を喜び、困ったときには寄り添って追われるのが伝わりました。島親さんもいて、休みの日には一緒に出かけたり、ご飯を食べたりと言うこともあるとか。島の大人がみんなで子どもを大切に育てている雰囲気が感じられました。

子どもたちの自治精神があちらこちらの貼り紙に感じられます。「このやり方を試してみよう。ダメだったらまたみんなで考えたらいい。」と言う姿勢で寮内のルールを決め、行動しています。子どもたちに会うことはできませんでしたが、大人が指導するのではなく、寄り添い、一緒になって考えるからこそ、このような自治ができるのでしょう。

広島県立大崎海星高校

美しい天然木の組み木のようなデザインの校舎に、広いオープンスペース。そこには統合前の生徒が作ったと言う水陸両用車などが飾られており、反対側には生徒がワークショップをした後と思われるポスターセッションの痕跡。レトロと現代の混在が素敵なスペースです。

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完全ではないこと、マッチングとバランス

校長先生のお話の中で印象的だったのは、完全ではないと言うことを強調されていたことです。それなりに問題も抱えつつも、若い人の言葉に耳を傾け、失敗を失敗と感じさせず学んでいく姿勢です。

また、島の人たちの思いと外から来た人の思いを丁寧に汲み取っているのが印象的でした。学校では、地元とコラボしたプロジェクトが動いています。そうなると必然的に地元からも行事で人手が欲しいと言われることも増えます。マッチングだけでなく、地元の方と生徒の気持ちとのバランスもとっていくことも校長の仕事です。

魅力化コーディネーターや地域協力隊、寮のハウスマスター、島親、各ステークホルダーがそれぞれの立場から子どもたちに関わっています。また島全体の雰囲気もオープンで、地元の若手、いろんな年代の人が活発に動いています。躍動する島のワクワクする学校でした。

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広島県立叡智学園

今年開校したばかりの学校で、あちこちがまだ工事中。日本とは思えない広大な敷地にお洒落な建物がボコボコ建っていて、説明を聞く前から否が応でもテンションが上がります。サイトのトップページの文言です。

We are a learning community
with global vision
rooted in local context私たちは、「グローバルな視野」と「地域に根ざした心」の双方を大切にし、主体的に学び続ける「ラーニングコミュニティ」です。
主体的に学び続ける「ラーニングコミュニティ」です。

校内に一歩入ると、お洒落でオープンな職員室。どこから写真を撮っても広々として美しい空間です。写真をお見せできないのが残念なのですが、ヒントの一つとしてそれぞれの建物の名前を挙げてみます。

Language Center: 国語と英語を学ぶ建物です。天井にシーラカンスの魚拓?
Media Center: 情報群と図書館を含む建物です。プレゼンシアターを含みます
Math and Social Studies Center: ちょっと聞きそびれました。

当日は中1の英語の授業を参観しました。元気いっぱいで声を出す生徒たち。先生が何か言うとハキハキと答えます。内容も少し難しそうでしたが、食いつきがすごい。

親の覚悟、子どもの覚悟

外から来たわたし達に興味津々。出たところで生徒達が大きな声で挨拶してくれました。なんだか大人びて見えるのは「覚悟」。中学校1年生で家を出すには親も子どもも相当の覚悟をして来ているからだと教頭先生はおっしゃいます。

生徒たちは共同生活を送っています。どうみてもモデルルームの展示場のように見えたのは、10人ほどが寝泊りする家でした。共同スペースも日当たり良好で気持ちよさそう。子どもたちは洗濯など身の回りのことは自分で行います。我が子と1歳しか変わらないのに、こんなに自立しているのに驚きました。

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さいごに

「日本の教育は…」どうでしょうか?小さな島の魅力的な学校二つを訪問し、教育の魅力を再発見することができました。最後に、大崎海星の校長先生の素敵な言葉で締め括ります。

「定年退職まで後5年。そのあとは『じいじ』として寮生と関わりたい。」

じいじと言うのは、寮生のお世話をする人。今の子ども達がどう成長しているのか、また来年以降に訪問したいと思います。その時はご一緒しませんか?

貴重なお時間をいただいて受け入れてくださった先生方に感謝です。訪問メンバーも明日から頑張ります!

Ready? GO!

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