『早気克服録』外伝：アクシデントに立ち向かう予選会。
※弓道においての難病ともいえる悪癖「早気」。
弓道歴とほぼ同じくらいこの難病を患いながら
長い夜明けを待っている 自身の「早気克服（備忘）録」である。
その克服までの様子を徒然と書き留めていく。
万人に当てはまるわけではないが、少しでも参考になれば幸いである。
🎯前回までのあらすじ
※５月末くらいまでUP済だが、
なかなか追いつかないのと途中記録アプリの移行その他で
データ紛失に付き、予選会直後に書いた今回の記事をUP。
今回の試合目標：笄起こしたから中らなかったとは言わせない。
記録：24射18中 7.5割
🔷最終選考会当日
前日、まさかの笄（コウガイ：弓の破損）で替弓がなく。
急遽開催地の弓道会から弓を借りる。
地元地連が開催地でひとまずは助かった。
３日前にも笄をおこしたばかり、
３日後の試合前日にまた笄。
正直、棄権してもいいかと考えた。
しかし、周りの方々が手を尽くしてくれて何とか
首の皮１枚繋がる。
が。
使い慣れない、しかも通常使用している弓とは長さも材質も違う。
とりあえず肩入れをし、強さ的には問題なし。
近的一手と遠的１立ちするも、さほど違和感なし。
逆にいつもより遠的は中った。
近的もまっすぐ１２時的枠ギリギリに外したくらいないので
筈の位置を変えてしのぐことでいよいよ当日。
人の弓で中るわけないだろうし、気持ちはオープン参加。
ただ、
「笄起こしたから中らなかった」
と言われる・思われることだけは絶対に嫌だった。
そして、それを理由にして
手を抜く・言い訳にする
というのも嫌だった。
２張（はり）笄起こしてまで頑張ってきた努力を
絶対無駄にはしたくなかった。
いつも稽古を見に来ていた子ぎつね達の為にも、
自分の為にも今できる限りのことを出し尽くそうと思った。
🔷１次予選
遠近各四つ矢１立ち、合計８射の的中上位男女各１２名通過。
近的は、案の定１２時へ３本外し１中。
筈をもう少しあげようにも
中仕掛け（矢を番えるところ）が太くてそれ以上、上にはいかず。
矢どころは固まっていたので、握りの部分で調整して遠的へ。
いつもの引き方だと、何となく会でおさまりにくい感じがしたので
一か八か、昔の引き方に戻す。
引いた感触、矢の飛び具合、久々にいい感じだった。
おかげで遠的は皆中（４本的中）。
１次予選は通過。
おそらく、本人を含めこんなに中っての通過とは
誰も思わなかったのではないか？
🔷２次予選
ココからは、遠近各四つ矢２立ち計１６射+１次予選の的中の
総合計で男女各３名正選手として選出。
先ほどの遠的で何となく感覚を掴み、
２次の近的は握りを少し下にし、あとはいつもの注意点
特に自分の一番のキモの部分だけを意識して引いた。
矢どころは自分の理想よりもやや左上だったが固まっていたのでよしとする。
逆にまとまりすぎて矢を壊しかねない感じだった。
しかし安心はできない。
安心が慢心になる。
なるべく取りこぼしの無いよう、「一射絶命」の気持ちで
借りた弓の癖を考えながら引く。
遠的も同様。
基本的に
「自分が失敗しなければ勝てる」
とマインドしているので他人の的中、
特に取りこぼしたくない試合は、まったく意識しない。
しかし、最後の最後で恐れていたことが。
そう、「弦切れ」である。
通常は伸寸（2.27ｍ）使用。
借りたのは並寸（2.21ｍ）。
弓の長さが違うのでもちろん弦の長さも違う。
こればかりはどうしようもないので最後の１本は「棄権」ということに。
内心、
「この１本で勝敗を分けたらどうなるんだ！？」
と不安が。
弓道では１本で泣く場合が少なくない。
🔹立ちごとのキロク
1立目：✕✕○✕（近的予選）
2立目：○○〇〇（遠的予選）１次通過
3立目：〇〇〇○
4立目：〇〇〇○（近的2立ち）
5立目：○✕○○
6立目：✕○○✕（遠的2立ち）
6立目最後の1本棄権。
🔶かなり個人的な稽古備忘録（まとめ）
今回の試合目標：笄起こしたから中らなかったとは言わせない。
記録：24射18中 7.5割
結果、代表選手として選考される。
最後の1本は関係なくすでに選考対象になっていたようだった。
目標の7.5割は出せたのと、
「笄起こしたから云々」
はこれで言われることはないだろうということと、
負けの口実を作ることにならず、当初の目的は達成できた。
というか、逆に出来すぎ感の方が強い。
ここ最近の稽古ではなかなかうまくいかず、
遠的に関しては絶対的に稽古（矢数）不足だった。
日々培ってきた努力と実績・経験値は、
諦めない気持ちがトリガーとして発動。
やはり
「努力は人を裏切らない」
のだなと思った。
勝負はふたを開けるまで分からない。
結果は思いについてくる。
とはいえ、
思いについてこず、空回りする場合もあるだろう。
その時は
相手よりもほんの少しだけトリガーが弱かっただけだ。
だからそこで腐ったり諦めたりせず、
負けた相手よりもほんの少しトリガーを強化すればよい。
今、相手よりも先に来年へ向けての挑戦・強化ができるのだ。
これをチャンスととり、一足早く来年へ向けて始動するべきだ。
今回の経験は、トリガー強化のための大事な「素材」だ。
自分も慢心せずさらなる強化のために「素材」を使いこなす。
......まずは弓をどうにかせねば。
目標は7.5割。（avg.6.5割前後）
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