見出し画像

スーパーヒーロー

3年前。
市川は一人の女性と出会う。

彼女は今まで出会ったどの女性よりも可愛く、不思議で、面白く、魅力的だった。

すぐ好きになった。

こんな女性に出会った事が無かった。
だからあっという間に彼女に夢中になった。
知れば知るほどどんどん好きになっていくし、
知れば知るほど自分とは住む世界が違う事を理解した。

育ってきた環境が違った。

環境のせいだろうか?
考え方の違いか?



彼女がもらした。
「私があなたのスーパーヒーローになる」

そう言い残して彼女はスーパーヒーローの様に去っていった。

backnumberの高嶺の花子さんを聴きながら、こぼれ落ちる涙を服の袖で拭く。

あれから3年。

服の袖はようやく濡れなくなった。

市川は空を見上げた。

「なんや、晴れとるがな」

そう呟き、真っ赤な腫らした目を擦った。


医者はいつもこう言う。

コンタクトレンズを今すぐ変えなさい。と




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?