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「いやいやえん」

赤い表紙が印象的なこの本は、私の生まれる前、1962年に出版されたそうです。この「いやいやえん」は、学校図書推薦本とかじゃなかったかな?母親にも読んでもらった記憶があるので、小学校1年生の時に出会ったような覚えがあります。

作者は中川 李枝子さん、絵は大村 百合子さん。この子供の絵本のゴールデンコンビは、「ぐりとぐら」シリーズや「そらいろのたね」などを世に出しています。

主人公の「しげる君」は、「ちゅーりっぷ保育園」の「ばら組さん」。やんちゃでわんぱく坊主な4歳の男の子なんだけど、とても子供らしい。思わず「こう言う子いるよねー。」と思ってしまう。

実際、園であるような日常的生活でのストーリーですが、くじら、熊、オオカミ等が登場したり、非現実的な部分もミックスしています。「僕たちの作った、積み木の船でも航海にでれるかな?」「くまさんのような新しいお友達が園にくるかな?」など、子供達の心にワクワクな気分や冒険心を起こさせ、頭の中で想像が広がるんだと思います。

最後のストーリー、「いやいやえん」では、前夜、お父さんが買ってきてくれた赤い車の「赤」が女の子色だから「いや」で、しげる君は、顔を洗わない、洋服を着ない、朝ごはんを食べない。。。。とにかく「いや」の一点張り。ありますよね、そんな子供にカチン!ときちゃう朝。しげる君のお母さんも、きっとカチンときたのでしょう。そんなに「いや」だったらと、しげる君を「いやいやえん」へ連れて行きました。

「いやいやえん」は「いや」な事は、しなくていいんです。それはラッキー!と思いきや、赤が「いや」なしげる君が消防車を描こうとしたら、赤のクレヨンがなかったり、皆んながもらったおやつのリンゴももらえませんでした。「お片付けなんて大っ嫌い!」って片付けなかったから、おもちゃ達が「こんな園は危ないから逃げよう!」って、出ていちゃうんです。喧嘩したって、お友達におもちゃを貸してあげなくったって、「いやいやえん」はいいんです。

でも・・・

お弁当も嫌いって言っちゃったもんだから、お弁当もなくて、お腹ペコペコのしげる君。「いやいやえん」で嫌いなものを食べないお友達を見て、「ちゅーりっぷ保育園では、残したら先生に”残さないで!”って言われちゃう」と思いながらも。。。お友達をかみついたり、ぶったりしても、怒られないなんて。。。と、小さな頭ですごく考えるんです。「いや」な事はしたくないけど、まるっきり、ルールがないのもどうなんだろう?それもなんかいや。どうなんだろう?どうなんだろう?一生懸命、しげる君が考えてるのが手にとりようにわかります。

1時にやっとお母さんが、お迎えにきてくれました。「いやいやえん」のおばさんが、「明日もまたおいで」と言ってくれたのに、しげる君の答えは、「いやいやえんはきらいだから、ちゅーりっぷ保育園へ行く」でした。

お腹ペコペコで歩けないしげる君は、お母さんにおんぶされながら、

「明日になったら、ちゅーりっぷ保育園へ行くんだ・・・・・やっぱり、おもしろいもん。」ですって。

大人になって読み返すと、もちろん、子供の時と同じように、ワクワクしちゃうけど、いろいろ子供の心を感じ取れて、またいいものです。

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ところで、今夜は遅くなったので、もうお終いにしますが、ちゅーりっぷ保育園の二人の先生、背の低い「はるのはるこ先生」と背の高い「なつのなつこ先生」の「はるのはるこ先生」のモデルの先生が、保育園の事や体の事を「ありのままがいちばん」と言う本でお話しされています。いつか、シェアできたらと思ってます。

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おやすみなさい

Love,

Midori

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