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共感消費とか応援消費とかの”利用価値”(後編)【基本すぎるマーケティングのお話/005】

前編で、時代は共感消費や応援消費に向かって風が吹いていること、これに取り組むことで小さい会社から大企業まで様々なメリットを享受できること、そしてみんながハッピーになるとても幸せな世界が実現することを書きました。

https://note.com/yudaneru_meiso/n/ndda76f1dd757

今日はこれを実行する際のコツについて。


人間は人間に一番惹かれる

ひとつ目のコツは、「人に寄せる」こと。結局のところ、人間って人間に一番興味があって、人間に惹かれたり人間を嫌ったりするもの。だから会社とか商品を主語にするんじゃなくて、それを作ってる人、それを一生懸命売ってる人など、人間にフォーカスしてコミュニケーションした方が良いです絶対。

商品のファンになってもらうよりむしろ、その人のファンになってもらうのを目指すという。なので、その人の想いや、歴史や、パーソナリティや、場合によってはプライベートまで、人肌感溢れるコミュニケーションを目指すのが、上手くいくコツのひとつめ。


ターゲットは商品の大ファン

ふたつめのコツは、その商品の大ファンに伝えようとすること。

商品にまつわる人の想いとか歴史とかそういうことって、15秒CMとかで伝えるのは不可能で、短くても数分とかは注目してもらわないといけないし、そもそもこういう話ってあんまりファンじゃない人だと興味も持ってもらえないもの。

だから相手が商品の大ファンじゃないと聞いてもらえない、読んでもらえないし、逆に大ファンはこの手の話が大大大好きで、しかも聞いたら絶対言いふらしてくれます。それも自分なりの解釈や演出を加えて饒舌に。今はSNSもあるんで、結果的に大きな媒体に流すのと同じような伝達力を発揮することもあります。

なので、大ファンに伝わるような場所とタイミングを選んで伝えるのが吉。(つまりメルマガ登録でも何でもいいから、大ファンをつかまえてコンタクトできる手段を持っておくのは必須の必須です。)


物語の威力

そして、内容を記憶されやすくて拡散されやすいストーリーにすることもポイントですね。

ここ、フランス人とかイタリア人とかほんと天才です。ルイ・ヴィトンの「旅行カバンは一万回開閉テストやってます」とか、バカラの「すべての製品はバカラ村で作ってます」とか、ほんとかどうかは別にして(笑)一回聴いたら忘れないし、ほんとかどうかは別にして(笑)人に言いふらしたくなるし、ほんとかどうかは別にして(笑)ブランドのクオリティの証明にもなる、素敵な物語を作るのがほんとにほんとにお上手。さすが、異性を口説くのもいちいちロマンチックなお国柄。(最初の投稿001に書いた「マーケティングは愛の技法」というはなしに戻るはなし。)

自分の扱っている商品が必ずしも高額じゃなくても、フランスやイタリア発祥の(特にフランスかな?)ハイブランドが発信している物語は勉強する価値ありありです。

ルイ・ヴィトンには「沈没したタイタニック号の中でもヴィトンのバッグは口が閉まってた」とかいう話まであって、たぶんこれは大大大ファンが周りに言いふらす度に盛りに盛ってしまい、こういう都市伝説にまで昇華されたってことですねたぶん。ここまできたらある意味カンペキです。勝手に伝説化してくれるファンがついてくれてるって意味で。

まあ、ここまでは難しいとしても、
「コアファンに向かって、作り手などの人にフォーカスした、伝播されやすい物語を伝える」
ってのが、共感消費や応援消費を促進させるコミュニケーションのコツであるってことは間違いないですよ。

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