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伝える第一歩は人の気持ちに寄り添うこと〜「伝え方が9割」ブックレビュー

 この本は、コピーライターの佐々木圭一さんが会得してきたコトバを通して伝える技術の基本ノウハウを、とてもシンプルにわかりやすくまとめた本です。

このレビューでは、

◎私が感じた、「伝え方」の2つのポイント
◎この本を読んで驚かされたこと

◎本で紹介されている「伝え方」の方法

について書いていこうと思います。

■ポイントその①:「よい伝え方」は相手の気持ちを考えることからはじまる!

 伝え方の極意で私が特に感心したのが、
「いかに相手の心を掴むコトバで伝えれるか」ということでした。

 なぜ、わたしがそのことに関心したのかというと、私自身、イザ伝えなければいけない時、自分の思っているストレートな言葉しか出てこないのです。
 そう、自分のコトバが相手に与える気持ちを全く想像せず、ただ伝えているだけなのです。


 今までは、自分に正直に生きているのだから特に悪くない伝え方だろうと思っていたのですが、時と場合によっては相手に、「自分の都合ばかり要求してくる人だな」と捉えられてしまったり、「なんだか1人よがりなメッセージだな」という印象を持たれてしまうこともあるんじゃないだろうか・・・ということに、この本を読んで気付かされました。

「よい伝え方」とは、
「自分の要求を表現することだけではなく、相手の要求を表現すること」も1つのテクニックなのです。


 ここだけの話ですが「わたしって、どうも自分のことばかり考えてしまって心が狭い気がするんだよなぁ。まだまだだなぁ」なんて思ってしまうことが多々あります。
 そんな私のようなタイプの人は、単に伝えるテクニックを学ぶという以上に、自分以外の他者への気配りや、相手により関心をもち、相手の気持ちを考える機会をもつ、よいきっかけになるのではないかなと思いました。

「よい伝え方」を身につける最初の一歩は「相手の気持ちを考えられる人になること」でもあるのではないでしょうか。

■ポイントその②:「よい伝え方」は練習次第で上達できる!

 そして、もう一つの大切なポイントは、「よい伝え方」を身につけるには、練習が必要だということ。この本を読み、伝え方の基本を知って納得するだけでは、おそらく伝え方の技術は身につかないでしょう。


 それは自転車の練習に似ているなと思いました。

 自転車って頭で乗り方を理解していてもすぐに乗りこなせませんよね。何度もトライしてコツを掴み、技術を自分のものにしないと自転車を乗りこなすことができないように、伝え方のコトバを身につけるのも、日々意識しコツコツと「よい伝え方」の反復練習をすることで、いつの間にか自然に使えるようになるんだと思います。

 「よい伝え方」という自転車を乗りこなせた時、新たなスキルを身につけたという自信にも繋がるだろうし、「よい伝え方」が身についてから見える景色はまた違って見えたり、新しい発見や課題が見えてくるのだと思います。「よい伝え方」を身につけることは、人生の幅を広げることにも繋がりそうですね

■読み進めて気付いた、この本のこだわり!

 この本を読んでいて、終盤にいくほど気がついたことがありました。
 実は、この本の文章内で、本で解説しているテクニックがふんだんに使われていたのです!まさに伝え方を実践しながら、伝え方を伝授してくれていたわけです。
 なるほど、なるほど!どうりで、すーっと読めて、頭の中に入ってくるわけだ(笑)

 私もこれからnoteでこの技術が生かせるよう、練習し活用していければと改めて思いました。

■最後に!

 この本で学んだ技術を最後に紹介しようと思うのですが、しっかり理解するには、「伝え方が9割」の本をしっかり読むことをオススメします。本を読むのと読まないのとではまるで説得力が違うので、理解の深まりもずいぶん変わってきます。

 そして、ここまで読み進めて下さった、あなたに質問です!
この記事の中にも、下記で紹介している「伝え方」のテクニックを何ヶ所か取り入れてみました。さて、それはどこにあるしょうか?? よかったら是非探してみて下さい(◠◠)!

■「伝え方が9割」本の内容まとめ

◎ノーをイエスに変える技術

■イエスに変える3つのステップ
ステップ① 自分の頭の中をそのままコトバにしない
ステップ② 相手の頭の中を想像する
ステップ③ 相手のメリットと一致するお願いをする


■イエスに変える7つの切り口
ステップ① 相手の好きなこと
デートして下さい→「驚くほど旨いパスタどう?」

ステップ② 嫌いなこと回避
芝生に入らないで→「芝生に入ると、農薬の臭いがつきます」

ステップ③ 選択の自由
デートして下さい→「驚くほど旨いパスタの店と石窯フォカッチャの店どちらがいい?」

ステップ④ 認められたい欲
残業お願いできる?→「きみの企画書が刺さるんだよ。お願いできない?」

ステップ⑤ あなた限定
自治会のミーティングに来て→「他の人が来なくても、斎藤さんだけは来てほしいんです」

ステップ⑥ チームワーク化
勉強しなさい→「一緒に勉強しよう」

ステップ⑦ 感謝
領収書をおとしてください
→「いつもありがとうございます。領収書お願いできますか」

◎「強いコトバ」をつくる5つの技術



①サプライズ法
 伝えたいコトバを決めて、適したサプライズワードをいれる
例)「そうだ、京都、行こう。」

サプライズワード例
 語尾に「!」
 「びっくり、〜」
 「そうだ、〜」
 「ほら、〜」
 「実は、〜」
 「凄い、〜」
 「信じられない、〜」
 「あ、〜」

②ギャップ法
伝えたいコトバを決める、正反対のワードを前半に入れる、前後が繋がるように自由につくる
例)「これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ」

③赤裸裸法
伝えたいコトバを決める、体の反応を想像、赤裸裸ワードを入れ込む
例)「くちびるが震えている。あなたが好き」
赤裸裸ワード例
 顔は? 「顔が真っ赤、〜」
 のどは? 「のどがカラカラ、〜」
 くちびるは? 「くちびるが震えている、〜」
 息づかいは? 「息ができない、〜」
 目は? 「目が合わせられない、」
 うぶ毛は? 「全てのうぶ毛が立っている、〜」
 肌は? 「汗ばんでいる、〜」
 頭の中は? 「頭の中が真っ白、〜」
 手のひらは? 「手にじわり汗が、〜」
指の先は? 「指先がじんじんする、〜」
血のめぐりは? 「じぶんの鼓動がわかる、〜」

④リピート法
伝えたいコトバを決める、くり返す
例)「今日は暑い、暑い。」

⑤クライマックス法
いきなり伝えたい話をしない、クライマックスワードから始める
例)「ここだけの話ですが」+私はカレーが好きてす

クライマックスワード例
 「ここだけの話ですが、〜」
 「他では話さないのですが、〜」
 「誰にも言わないでくださいね、〜」
 「これだけは、忘れないでください、〜」
 「一言だけつけくわえますと、〜」
 「ワンポイント・アドバイスですが、〜」
 「3つのコツがあります、1つ目が〜」

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