長男の就職先として三重県で就労Aを設立した事例
毎日新聞と伊勢新聞で取り上げられていた長男の就職先として三重県で就労Aを設立した事例を僕なりに読み解いてみました。
こちらの就労Aの社長は旅館の女将さんで知的障害を抱えた息子さんの仕事先がなかったことに不安を覚え、ないならば「私が作ろう!」と決意したのがきっかけだそうです。
息子さんは現在30歳で専門学校卒業後に就職先がなかったことを想定すると、専門学校卒業が約10年前(2012〜13年)の出来事で、2015年に就労Aを設立されているので、2〜3年開設に時間をかけていたのではないかと想像します。
この2〜3年の間に旅館近くの6アール(約600㎡)の敷地にビニールハウス2棟、その3年後に6.8アール(約680㎡)の敷地にもビニールハウスを2棟建設されています。
当初は息子さんを含む3名が利用されていましたが、現在は7名が利用されています。
従業員は社長を含めて4名でサビ管を含んだ人数かは不明ですが、10名定員で1〜1.4名以上常勤換算で従業員を配置することを考えるとサビ管1名・常勤1名(管理者兼務)・非常勤2名と予測します。
現在の三重県の最低時給は933円ですので、常勤1名の給与を16万円とすると22万4,000円(16万円✖️1.4名)+サビ管給与(20〜25万想定)が最低人件費として掛かるので、1ヶ月約50万円の人件費と事務経費(通信費等)を毎月の経費とします。
2015年当時の就労Aの基本報酬は584単位で約40万円(584単位✖︎1ヶ月22日✖︎3名✖︎1単位10円)の売上を想定すると、加算を算定していなかった場合、毎月10万円以上の赤字でしたので、施設外就労加算や送迎加算あたりの加算は取得していたのではと思います。
先程も紹介しましたが、こちらの就労Aの社長は旅館の女将さんですので、主力事業である野菜や食用花の生産、販売のノウハウはなかったはずです。
初めて取り組む事業として就労Aと野菜・食用花の生産、販売の同時進行は非常に苦労されたのではないかと思います。
このあたりの苦労話はニュースで取り上げられていませんが、こんな苦労はあったかと思います。
・息子さん以外の6名の利用者さんの確保
・無農薬野菜の生産のノウハウ構築
・売れ筋野菜のマーケティング
・従業員さんの給与確保、教育
・取引先をどのように増やしていったか
・就労A開設前の行政との事前相談
こちらのニュースの情報だけでも想定できる状況や苦労は把握できるので、実際にどのように8年間運営されていたかとても気になるニュースでした。
またこのようにニュースで取り上げられた事業所があったら、noteで読み解いてみたいと思います。
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