中国のSNSとEC、炒作と刷单

中国のSNSやECを理解する上で重要な2つの言葉が


炒作(チャオゾウ / ヤラセやステマなどの意味)

# 刷单(スァーダン / 架空の数字を作りあげること)


です。中国でビジネスするならよく理解していた方がいいと思います。

僕の記憶する限り、中国では8年くらい前からすでにフォロワー、いいね、リツィート、コメント、アクセス量などなど…お金で買えるようになっていました。

ECでも売上の数字作り、売上額、出荷量など…ほぼあらゆるものが「作り出せる」ようになっています。
ヤラセやステマももちろんそうですね。

SNS側から勝手に各アカウントに無料でフォロワーを増やしてあげたりもありますね。(これは本当にやめてほしい😂)

そういうのもあり、中国では早くから「数字」はあまり信じられなくなっています。もちろんそういった数字をアテにする、悪く言えば騙される方もまだまだいます。

日本でもやっとここ何年かでインスタのフォロワー買い、アマゾンのレビュー買いなど、いろいろニュースになっています。
もちろん日本でも何年も前から早くから気付いてる人、逆に内緒でそれを利用していた人などいると思います。

ただもちろん中国にもそういった「炒作、刷单」
が必要ない、本物のEC企業やKOLもいます。

僕も上海に来て9年になりますので、もちろん本物や偽物ともお仕事させてもらったこともあります。またサロンのお客様でもいろいろな立場の方がいらっしゃるので様々な情報や意見などいろいろ聞かせてもらい勉強させてもらったりしています。

とりあえず日本でニュースや広告として使われている数字や情報からではほぼ分からないと思います。
なので多くの日本企業が痛い目にあったり、出品しても売れなかったり、広告費や出品コスト、費やす時間ばかりがかさんだり…

中国の消費者は、見せかけの「数字作り」に世界中どこよりも早く鍛えられています。
なので日本で新しいと思われるやり方はほぼ通用しないし、もし従来の必勝法やいわゆる鉄板なやり方でやるならほぼ資金力もしくは体力勝負になります。

例えばなんですが、
中国でECといえばダブルイレブン(毎年11/11の独身の日)の1日売上は日本でもニュースになるくらい本当にものすごいお祭りなんですが、
じゃあ実際の返品がどれだけあるのか知っていますか??

あと中国でのECの平均返品率、クレーム率など知ってる方いますか??
(返品にも、消費者のリアルの返品と数字作りのための購入&返品は違いますので、これはやってる企業しか分からないです)

こういった負のデータはどれだけ調べてもリアルな数字は出てこないと思います。
(なぜなら各企業やECサイトもこれを公開してメリットはないので)
僕もいろんな業種のお客様から聞いて本当に驚くばかりです。

けどアリババ(アリペイ)とテンセント(wechatペイ)はすべてのお金の流れを把握しています。
逆を言えば、アリババやテンセントは企業ごとの本当の売上を把握しています。
これぞまさに真実のビッグデータ。

それを踏まえた上でアリババやテンセントは動ける(本当に勝っている企業や強い商品をもつ店舗に出資や買収などできる)ので強いわけですし、今後も勝ち続けるわけです。

今の時期、日本に外国人旅行客が来れない分、KOLなどが日本旅行先で買ってたまたま宣伝してくれて運良く流行って売れた、なんてのはwithコロナでは起きないです。
なので商品を出店する場合は中国国内ECにしろ越境ECにしろ選別が重要というわけです。

もし越境に出されていたとして、もしコロナ前でも売れてないのならwithコロナだと資金力がないとますます難しいと思うので、ECサイトを変えるなり、1度引っ込めてまたブランディングも含め温めなおすのもいいかなと思います。(もし評判の悪いサイトに出品してると商品イメージまで悪くなる)

世界の企業が去年以上中国に攻めこんできているタイミングなので中小企業はそこに人材と時間をつぎ込んでもかなりコスパは悪いと僕は思います。

あれは本物それは偽物とか僕も両方の立場のお客様がいるので書けませんし聞かれてもあまり言えませんが😂とりあえず少しでも参考になったらなと思い書きました。

あとはタオバオなどのECや生LIVE販売などのオープンなのとは別に、wechatなどでのクローズドな中でのECビジネスもたくさんあります。

あとKOLよりKOCのが強い部分も3年くらい前から仕事柄肌で感じてるのもあります。

そして「信用」というのも関わってきますし、今年は広告宣伝のあり方が大きく変わる(最近は新しい手法がいろいろ試されてる段階)とも言われています。

その辺もまた書きたいと思います。

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