見出し画像

日誌「周りにチョコレートを塗ろうと和牛で巻こうと」 #755

スローハンドの余韻

東京で起きる木曜日。せっかく大浴場のあるホテルにしたのに、昨夜は遅くなってしまい部屋のユニットバスを満喫することになった。そのため「明日の朝だ!」と眠りについたわけである。そして今朝、もちろん入れるわけがない。大浴場よりも睡眠だ、愚問だ。どうもスマートな大人になれない。ということで、そのままチェックアウトに至った。外は快晴で、すでにじんわりと暑い。オフィスまで歩く途中で汗ばんだ。まだ昨夜のライブの興奮のようなものが身体に残っている。すぐに家に帰ってギターに触れたい。そんな気分。

たらの芽はいつまでも嫌い

諸々を終えて田舎に帰る電車の中にいる。なんだか暑いし疲れたしで帰るのが面倒になった。そこに追い打ちをかけるように、都内の電車は混雑している。在宅となって「通勤は苦痛だったけれど、刺激があって良かったかも」と考えた時期もあったが、今は1ミリも思わない。苦は、周りにチョコレートを塗ろうと和牛で巻こうと苦なのだ。出来ることならこのまま一生味わいたくない。“時差出勤”だとか“オフピーク”だとか言うけれど、在宅仕事以上のハードルを感じる。変わらないこと、変える気がないものが見える夜だ。

この記事が参加している募集