見出し画像

5分でわかるバーサーカーとバーバリアンの違い! ノルマン人とゲルマン民族

バーサーカー 北欧の「あらみたま」の戦士のこと≒ヴァイキング。戦国までの日本の武士と似ている。北欧も日本も海洋国家である。北欧のヴァイキングのことをノルマン人と呼ぶことも多い。
バーバリアン 野蛮人(Barbarian)、若しくはバイエルン人(Bavarian)。バイエルンとはドイツの内陸の更に内陸の奥。

バイエルン人=野蛮人か?
ゲルマン民族至上主義を唱えたナチスの本拠地がバイエルンだったという歴史的事実においてはYES
かつて、ローマ人はゲルマン民族のことを野蛮人と呼んでいたが、二千年の時を超えてそれが証明されたと言える。
これを否定するならば、ナチスは野蛮ではなかったと発言することになるのだ。

ローマ人が述べる通りにゲルマン民族は野蛮であったのか?
ゲルマン民族は、国家といえるようなものを形成できなかった。
ヴォルテール「神聖でもなければ、ローマ的でもなく、帝国ですらない。」
トイトブルクの森の戦いで衰退期のローマ軍を打ち倒したが、その局地的勝利を政治的結果に結びつけることは出来なかった。

ちなみに、ナチスも民族に重点を置いた存在であって、国家に重点を置いた存在ではなく、故に憲法という法価値観を無力化し、宗教的な統治をおこなうことが出来たのだ。
おそらく、温暖な内陸地方では、協調の必要などなく、それが故に団結力が生まれなかったのだろう。
ナチスの支配は、分断化された個々人を強引に縛り上げて纏めただけのものに過ぎない。(ハンナ・アーレント「全体主義の起源」)

バーサーカーは野蛮であったのか?
No

バーサーカーである北欧のヴァイキングは、紀元0年前後に既に地方国家と言えるレベルでは国家を形成していたらしい。
考古学的な推測になる部分も多いが、スウェーデンのウプサラの遺跡や、ユングリング・サガの記述を参考にすれば、国家といえるようなものは存在したと考えるべきだろう。
そして、彼等はAD900年頃にアメリカに到達する、高い航海技術力を持っていた。
ローマ帝国程の大国を創ることは出来なかったが、極めて文明的であった。

余談
Braveは野蛮に語源があって、日本語の勇気とは同一ではない。
おそらく、日本語の勇気はValor(武勇)かHonor(名誉)に近い。

バーバリアンはロマン主義(「もののあはれ」を無視する「漢意」)に呆ける存在であるが、バーサーカーの激情は科学技術を創り出す。
ちなみに、ヘロインという酩酊状態を創り出す麻薬を創ったのは、ドイツのバイエル社であるが、この会社の本社がバイエルンにあるわけではない。

なお、1930年代のナチス政権時代において、バーサーカーはバーバリアンから逃れたユダヤ人を匿っていた。
日本も杉原千畝などがバーサーカーと同じ行動を取っていた。

追記
ちなみに、ノルマン人の神話である北欧神話は、元々はドイツと関係がなかったという説も存在する。DNA検査でも、ノルマン人とゲルマン民族には差異が存在しているという結果もある。

北欧神話の価値観には、神=人間の科学技術力、敵=自然の怪異という人間対自然の価値観がある。これは、過酷な北欧の海と山で生活するために人間が工夫したことを象徴するものだ。

だが、ドイツにおいては自然こそが神という風潮があるので、おそらく、最初は別の神話圏であったことが推測される。
日本神話にも、ヤマタノオロチという自然の怪異を調伏させる逸話が存在していることを思い出すものだ。

日本は自然災害や天変地異が多い国なので、自然と共生といっても、それは「昨日の敵は今日の友」というような意味合いが強いのだ。

続編
https://note.com/yrloki/n/nd2ed72af6ec4

この記事が参加している募集

世界史がすき

私の記事が面白いと思ったならば、私の食事を豪華にしていただけませんか? 明日からの記事はもっと面白くなります!