印刷のあれこれ/(株)山田写真製版所

富山県富山市の印刷屋さんです。 製版技術、印刷技術で培ってきた「色の再現性の技術」「色…

印刷のあれこれ/(株)山田写真製版所

富山県富山市の印刷屋さんです。 製版技術、印刷技術で培ってきた「色の再現性の技術」「色の知識」を強みに、さまざまな印刷物に携わっています。 印刷物を作ろうと思っている方に、ちょっと耳よりな情報を心掛けて更新していきます。

最近の記事

【印刷立会いレポ】ギャラリーロイユ様 不思議の国のアリス

これは「不思議の国のアリス」の冒頭の一節。 主人公のアリスが字ばかりの本を見た時に呟いた一言です。 本が書かれた1865年当時の子供向けのお伽話は「いい子にしていないとこんなひどい目にあってしまうよ」というような教育的な側面を併せ持ったものが多く、純粋に子供を楽しませるという目的だけで書かれたわけでは無かったようです。 作者のルイス・キャロルは、お伽話がそのような教訓主義に偏る当時の風潮を良しとしていませんでした。 そんな時代背景の中で生まれた不思議の国のアリスは、数多の

    • 【印刷立会いレポ】湯浅啓様写真集『Notochrome』

      4月のとある穏やかな日、写真集『Notochrome』の印刷立会いで龜鳴屋・勝井様、写真家・湯浅様、デザイナー・橋詰様がご来社。終始和やかな雰囲気の中、制作の裏話も交えお話を伺いました。 この写真集は能登の日常風景を撮影したもので、すべてモノクロでまとめられています。モノクロである意味や想い、タイトルに込めた願いがあとがきに綴られています。 『Notochrome』の構想は、今から遡ること6年前。2018年に開催された湯浅さんの同名の写真展を見た勝井さんが、これは是非写真

      • TOYAMA ART DIRECTORS CLUB 2024

        2024年4月13日(土)富山の一流デザインが集まる審査会TOYAMA ART DIRECTORS CLUB 2024が開催されました。毎年審査員を招き審査が行われます。今年は富田光浩氏、前田晃伸氏、窪田新氏。 富山県在住で作品をアートディレクションされたクリエイターなら、どなたでもご応募できます。当社からは4点応募したものの、今年は入選が叶わず残念な結果となりましたが、グランプリ高森崇史さんの「富山ますずし学校」をはじめ当社が印刷を担当した作品が数多く受賞され、富山のデザイ

        • これまでの歴史 Vol.1

          「写真製版」とは印刷に使う原版を作ることを指します。 テクノロジーがいかに進化しようとも、印刷するためには元となる版が必要で、この関係は今も昔も変わりません。 創業当初  1921年(大正10年)~1951年(昭和26年)ごろ 印刷業に携わってきた山田の歴史は深く、前身となる会社も含めると1897年(明治30年)まで歴史をさかのぼることが出来ます。お客様に「山田さんは印刷会社ですよね?社名に入っている製版所って何ですか?」と聞かれることがありますが、もともと製版会社として

        【印刷立会いレポ】ギャラリーロイユ様 不思議の国のアリス

          巣巣(すす)訪問

          書き手である私は初めて巣巣(すす)さんを訪問します。 巣巣さんは富山市立山町にある雑貨屋です。担当した原画のソルグラフが並ぶ展示が始まったので、そのご挨拶にお伺いさせて頂きました。 *「ソルグラフ」とは弊社のデジタルアートプリントサービスです。 富山市街地にある会社から山側に向かって車で30分ほど。冬越し田植え前の茅色の田園風景を横目に流しながら、途中でそれて細い道へ。スピードを落としてゆっくり進んでいくと、黒い塀の上に白い石が乗っているのに気づきました。 近づいてみると