印刷のあれこれ/(株)山田写真製版所

富山県富山市の印刷屋さんです。 製版技術、印刷技術で培ってきた「色の再現性の技術」「色…

印刷のあれこれ/(株)山田写真製版所

富山県富山市の印刷屋さんです。 製版技術、印刷技術で培ってきた「色の再現性の技術」「色の知識」を強みに、さまざまな印刷物に携わっています。 印刷物を作ろうと思っている方に、ちょっと耳よりな情報を心掛けて更新していきます。

最近の記事

ごはんとしごと episode.8

すし琉之助 「ことぶきをつかさどると書いて、寿司と呼ぶから寿司はお祝いの食べ物なんだ」 これはお客さまに教えて頂いたことばです 記憶をたどると誕生日、クリスマス、受験合格、お正月などのお祝いや、 何かを乗り越えたご褒美には、いつもその席にお寿司が並べられていた 今でもお寿司を目の前にすると なんとも言えない幸福感が湧き上がってくる きっと身体に染み込んだ幸せな記憶のせいなのだろう 今回訪れたのは富山駅前の少し奥まったビルの2階にある「すし琉之助」 東京から出張で来ていた後

    • ごはんとしごと episode.7

      食事から思い出と季節があふれてくる 涼しくなると、ラテがのみたくなるのはなぜだろう 私が唯一既読無視をする幼なじみと推し活の為、横浜へ ミーハーな友人が提案してきたお店「サモアール」 お昼と言えばの情報番組で推しが訪問していたらしい 正直、大衆的な番組で紹介されたお店に 期待はしていなかったけど久々の感動を覚えた アイスロイヤルミルクティー たっぷりのミルクと紅茶が濁りがなく二層になっている グラスいっぱいの氷が溶けても 最後までしっかり紅茶の香りと味わいが感じられる 「

      • 『田名網敬一 記憶の冒険』 in 国立新美術館〜行ってきたレポ〜

        8月某日。六本木、国立新美術館にて開催中の「田名網敬一 記憶の冒険」の内覧会へご招待していただきました。 国立新美術館へは、学生時代から何度か訪れたことがあります。壁面いっぱいのガラスが波のようにうねり、晴れた昼間には館内に光と影を生み出す美しい美術館です。 お招きいただいた時間は夕方過ぎ。 いつもより明かりの少ない館内は落ち着いた雰囲気。 そのなかで奇妙に明るい展示室が、今回の展示会場です。 田名網先生の「記憶の冒険」へ 田名網先生の作風といえば、「鮮やかな色彩で

        • ごはんとしごと episode.6

          「猫八」 富山の御当地グルメの代表富山ブラックを 私は「飲めないブラック」と「飲めるブラック」に分類しています 知る人も多いガイドブックにも掲載されている あの名店は「飲めないブラック」に属します あまり大きな声では言えませんが 個人的には断然、根塚店がおすすめ ちなみに弊社からは車で6分の距離です 汗をたくさん流した日に ぜひ、白飯とともにお試しください 今回、ご紹介するのは「飲めるブラック」に 属するお店「猫八」 名前の由来は分かりませんが猫好きとして 店名に惹かれ

          写真集『小島一郎作品集』印刷立会い 〜写真集ができるまで・後編〜

          7月23日、梅雨も明けきらない猛暑の中、富山本社で写真集『小島一郎作品集』の印刷立会いが行われました。 PDの印刷立会いの様子を見学するのは初めてなのですが校正戻しを経てどんな風に印刷物が刷り上がっていくのか楽しみです。 立会いには版元のroshin books・斉藤様が来社されました。 【刷り出しチェック】 本機校正やデジタルプルーフでチェックしていても、実際にどんなものが刷り出されてくるかわかりません。 雪の白さを際立たせるため、斉藤さんと確認しながらぎりぎりの濃度調

          写真集『小島一郎作品集』印刷立会い 〜写真集ができるまで・後編〜

          写真集『小島一郎作品集』校正戻し 〜写真集ができるまで・前編〜

          7月5日、急遽西谷内PDから声をかけられました。 「この後写真集『小島一郎作品集」の校正戻しがあるので、印刷立会いまでをレポートしてほしい」というものでした。 この業界に馴染みがない方はどのようにして本ができあがっていくのか、過程を知らない人がほとんど。 その過程を一人でも多くの方に伝えたいという、版元のroshin books・斉藤さん、西谷内PDの想いがそこにはありました。  今回レポートを担当させていただく私は、普段は弊社でデザイナーとして働いていますがPDの仕事に関

          写真集『小島一郎作品集』校正戻し 〜写真集ができるまで・前編〜

          ごはんとしごと episode.5 

          「葷酒山門」 「トンネルの向こうは、不思議の街でした。」と 頭の中であの有名なキャッチコピーが流れる ビブグルマンにも掲載されたカレー屋さんの横にある いかにも入っていけませんと言う空気が漂う細い道 薄暗い先に見えてくる提灯のひかり 夜は居酒屋、お昼は中華そばを提供している「葷酒山門」 私はこちらのまぜそばが好き 決まってライス小にマグいくらをトッピングして 小さな海鮮丼を一緒にいただく まぜそばの麺は太くて硬め なんだかむしゃくしゃした時に来ることが 多いかもしれな

          ごはんとしごと 出張編in東京

          「中華風家庭料理 ふーみん」 今回の出張で私は大きな機会を与えられた それは私の人生がひっくり返るほどのもの 新幹線で富山から東京へ、まずは中野新橋にある当社の本部へ 打ち合わせを済ませ、ランチは営業チームに混ぜてもらえることに 向かったのは表参道のとあるビルの地下 一段一段、弾むように下りるとオープン前というのに既に行列 残念ながら一巡目には滑り込めず二巡目で ビジネスマン(私も仕事中ですが 笑)に混じって、 仕事の愚痴をちょっと聞いたり聞いてもらったり 旅行とは違う

          ごはんとしごと 出張編in東京

          『遠藤彰子展 巨大画の迷宮にさまよう』 〜行ってきたレポ〜

          今回、ポスター・チラシ・チケットのデザイン・印刷のお手伝いをさせていただいた、新潟市美術館で開催中の「遠藤彰子展 巨大画の迷宮にさまよう」に行ってきました。 日  程:2024年6月22日(土)から8月25日(日)まで 会  場:新潟市美術館 企画展示室 開館時間:9:30~18:00(観覧券の販売は閉館30分前まで) 新潟で初めての回顧展となるそうで、初期の「楽園シリーズ」から「街シリーズ」、そして現在に至るまでの大作群を中心に、立体や挿画による約80点の作品が展示され

          『遠藤彰子展 巨大画の迷宮にさまよう』 〜行ってきたレポ〜

          ごはんとしごと episode.4

          「ドリアン」 YPPの別館社食として 社員の心身をサポートしていくれているお店です 入社したてのころ 「この辺でおすすめのお店ありますか?」と聞くと 多くの方の口から聞く「ドリアン」 (くさくてまずい???)と不安しか感じませんでした とりあえず行ってみるがポリシー 怖いもの見たさもあり足を運んでみると スーツの営業さんも作業着の現場の方も弊社の社員 まるで社員食堂のような風景でした ふらっと同じ席に座り、特に話すこともなく 食べ終わるとジャンプを読みはじめ 頃合いをみて

          カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 〜行ってきたレポ〜

          7月、日差しが眩しい猛暑の中、上野の東京国立博物館で開催中の「カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 ― 美と芸術をめぐる対話」に行ってきました。 日  程:2024年6月12日(水)~ 2024年7月28日(日) 会  場:東京国立博物館 表慶館 開館時間:9:30〜17:00/金・土曜日19:00まで 上野駅から徒歩10分、上野公園の中を抜けると今回の会場である東京国立博物館があります。このエリアは多くの文化施設が集まっており、近くには国立科学博物館

          カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 〜行ってきたレポ〜

          ごはんとしごと episode.3

          「Tea Room Alpes」 教えたいけど教えたくないそんな場所 市内電車環状線の脇に入ると古いビルがあります 一段上がってドアを開けると空気が変わる 心地よい音楽が流れ、薄暗いけど暖かく 窓の外が別世界に見えてきます 凝り固まった頭をほぐすとき コーヒーと甘いものを求めて訪れます 一口で幸せになれるものはどれくらいあるのだろう 訪れる度、いい意味で予想を裏切られ 新しい発見に出会います この日、選んだのはクラフティ 少しあたたかい生地の上にアイスクリーム 少しずつ

          ごはんとしごと episode.2

          「CIBO VERA PASTA」 ちょっとお話したいとき なにを食べたいか決め兼ねているときは とりあえず足を運んでみるSOGAWA BASE (おしゃれフードコートと勝手に読んでいます) カレー屋さん、ピザ屋さん、パスタ屋さん、お肉屋さん コーヒー屋さんにワイン屋さん、オーガニックな八百屋さん この日は、その中から パスタ屋さん「CIBO VERA PASTA」を選びました 現在、東京で眩しいくらい活躍しているPDの後輩を 送り出したときだったと思います いわゆる女子

          ごはんとしごと prologue

          「何のために食事をするのか」 小学校で家庭科で習ったのは 赤色は体をつくり、黄色はエネルギーのもとになる、 緑色は体の調子を整える 赤・黄・緑の食品の栄養素について 社会人になってからは栄養素以外にも 「誰と、どこで、何を食べる」ことの大切さに気がつきました 食事は体の栄養になるだけでなく 仕事の活力になり、心を癒やし、生活に彩りを与えるのです 匂いや香りからは何度も記憶がよみがえります 前置きは長くなりましたが、 会社周辺のランチマップがあったら 弊社へ遠いところから

          生活工房 アニュアルレポート 配布場所   〜下北沢を巡る〜

          今回は弊社で製版、印刷を担当させていただいた、生活工房様の「アニュアルレポート2023」を配布しているお店のうち、下北沢にある3店舗に伺いました。 この記事では、各店舗での設置場所とともに、お店の特徴や雰囲気などもご紹介します! 1 クラリスブックス 下北沢駅から徒歩3分に位置する同店は、文学から美術、サブカルチャーなど様々なジャンルの書籍を取り揃えている古書店です。可愛らしい羊マークのロゴが目印です。 住  所:東京都世田谷区北沢3-26-2-2F 営業時間:平日1

          生活工房 アニュアルレポート 配布場所   〜下北沢を巡る〜

          これまでの歴史 Vol.2

          明治、大正、昭和と3つの時代を渡り、時は平成へ。この頃にみられた圧倒的な技術革新は、社会のしくみや仕事のあり方を大きく変えました。それらを受けて山田写真製版所がどのように変化、そして変革し、今に続いているのか1990年以降のあゆみを振り返ります。 DTP化の波 1990年(平成2年)~1999年(平成11年)ごろ 製版現場でもっとも大事な仕事道具はフィルムとカッターナイフでした。 バラバラに点在する文字情報や写真フィルムを、指示書通りに切り貼りしてレイアウトしていきます。