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大学で取れる意外な資格⁈学芸員資格/渋沢史料館【新紙幣と大学・番外編】

こんにちは!教育総研note、編集チームです。

さて、新紙幣発行まで本当にあとわずか!
この【新紙幣と大学】シリーズも無事に発行直前に書き終えることができました…!間に合ってよかった…!のですが、もう1つ書きたくなってしまった編集A。

実は編集Aは、大学生の時に「渋沢史料館」で学芸員の実習を受けたのです。
その時の体験をいつか高校生・大学生の皆さまに語りたいと思いつつ、なかなか機会がなかったのですが、この連載がチャンスだわ、と思い立ちました。

大学での学芸員資格の取り方や、学芸員の仕事の魅力について、(私見も多々ありますが)お話させてください。



◆学芸員ってどんな仕事?

よく「博物館・美術館で監視をしている人」と勘違いされがちですが、私個人としては、学芸員は「博物館・美術館の総合プロデューサー」だと思っています。

文化庁ではこのように定義されています。

学芸員は,博物館資料の収集,保管,展示及び調査研究その他これと関連する事業を行う「博物館法」に定められた,博物館におかれる専門的職員です。学芸員補は学芸員の職務を補助する役割を担います。

学芸員について | 文化庁 (bunka.go.jp)

むむっ!さっと読んだだけでは分かりにくいかしら。

博物館資料の収集,保管,展示及び調査研究」をもう少し具体的な場面で考えてみましょう。

 パンダ博物館🐼の学芸員になったとして…
  資料の収集:パンダの生態や魅力を伝える資料を集めます。
  資料の保管:集めた資料を適切な状態で保管します。パンダを描いた絵画であれば、湿度温度管理が重要です。
  資料の展示:来館者に資料がよりよく伝わる配置や説明文を考えます。パンダの魅力が伝わるよう、時間をかけて考えます。
  資料の調査研究:資料を集めて終わりではなく、調査研究を続けます。終わりなきパンダ研究…!

いかがでしょう、少しイメージが湧いたでしょうか。

所属する「美術館・博物館の総合プロデューサー」として、あるテーマや所蔵品がより人々の意識に届くよう、様々な角度から盛り上げていくお仕事、知力体力が求められとても大変であると同時に、やりがいのあるお仕事だなぁといつも尊敬しています。

ちなみにこちらのnote☟は美術館の現役学芸員さんが書かれています。
とっても参考になりますし読んでいて面白いです。オススメ!


◆どうやって学芸員になるの?大学での学芸員資格取得のすゝめ

さて、学芸員の仕事を大まかに学んだところで、ではどうやって学芸員になるのでしょうか?

またまた、文化庁のWebサイトから引用します。

学芸員になるための資格は,1.大学・短大で単位を履修することや,2.文部科学省で行う資格認定に合格すれば得ることができます。なお,学芸員や学芸員補として活躍するには,博物館等で任用される必要があります。

学芸員について | 文化庁 (bunka.go.jp)

編集Aは、1.のパターン。大学で単位を履修しました。

元々、博物館や美術館が大好きだったので、「大学で学芸員資格が取得できるなんて夢のよう…!」と張り切って単位を取りましたが、周りを見ると、他に資格を取得している人はほとんどいなかったです。

大学での資格取得ですから、取得のための費用は大学の授業料に含まれていて追加費用がかかりませんし(実習の際の交通費などは実費)、講義自体もすごく面白くて。取らないのはもったいないなぁと思ったのをよく覚えています。

高校生・大学生の皆さまにはぜひとも選択肢のひとつに入れてもらいたいところです。

学芸員資格が取得できる大学はコチラ☟


◆学芸員実習の実習先はどうやって決める?

さて、必要単位の取得は(ほぼ)終わり、学芸員の仕事に夢を膨らませながら、いよいよ学芸員実習です。

実習先を決めるにあたって、やはり、大学で学んだことを活かせる実習先がオススメです。

かくいう私も、プライベートで通うのが好きなのは美術館や歴史博物館なのですが、大学で専攻したフランス文学・フランス文化の知識を活かすべく、フランスに関わりのある実習先を探しました。
(人気のところは早めに埋まってしまうので、早め早めに探すのがオススメです!)

そして私が選んだのは、渋沢史料館でした。
渋沢栄一はフランス・パリに留学していたので、当時のフランスの貴重な資料なども多く、とても魅力的だったのです。

(渋沢資料館ではこんな展示も!)


◆実習ではどんなことをしたの?

実習では、序盤にお話しした「博物館資料の収集,保管,展示及び調査研究」のうち、「展示」の部分を重点的に指導していただきました。

実際の展示企画に沿って、保管されている資料の確認と、それをどう展示するかのプランニングまでを任せてもらい、非常にやりがいを感じたのを覚えています。

他大学の学生さんたちとグループディスカッションをするのも刺激的でしたし、普段は入れない史料館のバックヤードに入ることができたのもとてもワクワクしました。

手先が不器用な私は、貴重な資料を破いてしまわないかドキドキしながらそっと扱ったりもしていました(もちろん手袋つきで!)。

結果として、学芸員にはならず、教育業界に就職したわけですが、この時の経験は今も自分の中で活きています。

大学では、専門的なことを突き詰めて学ぶのと同時に、広くリベラル・アーツを学ぶことができるのもかけがえのない時間です。とりあえず必修単位だけ取っておけば…なんてもったいない!学芸員もそうですが、他にも興味のある講義はどんどん聴講してほしいなと思います。

・  ・  ・

最後に、勝手に飛鳥山公園のPR。
飛鳥山公園には、渋沢史料館はじめ渋沢栄一ゆかりの関連施設がたくさんあり、お土産を買うこともできます。

梅雨の時期には、紫陽花も非常に美しく撮影スポットとしても人気です。
(桜もとっても綺麗ですし、ケーブルカーも楽しいですし、見所たくさんなのです!)ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょう😊


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