手紙２　〜ずっとどこかで言いたかったこと〜

ねぇ。
あのときなんで下にしたん？

＊

あの日、ほとんど寝てなかったから、朝寝坊しちゃってさ、朝ごはん食べる時間なかってん。バタバタで用意して、必死の思いで娘を保育園に送って、やっと一息つけると思ってさ、コンビニに寄ったんよ。

普段、出勤前にコンビニに寄って、パンとか買わないのにさ。どうしても甘い甘いパンが食べたくなってさ。いつも買わないホイップクリーム挟んだだけのシンプルな菓子パン買ったんよ。

これこれ

意気揚々とレジに向かったよ。
仕事始める前にホイップ一発しばいたると思って買ったよ。
ホイップ食って、仕事頑張ろうってさ。

レジの人、ピッてしてくれてさ。
「袋いりますか？」「いりませーん」なんて言ってさ。
あとは「あざした〜」と商品受け取るだけじゃん。

それだけなのにさ。

店員さんよ。
なぜにホイップのある面を下に置いたの？
「あざした〜」と同時になぜに手渡さなかった？
ホイップをレジ台に押しつけるように置く意味はいかに？

なぜ、こちらがホイップを上にして丁寧に手渡しているのに、あなたが返すときホイップを下にして置いたの？

そんなことしたらさ、ホイップが袋にむんにゅ〜ってくっついてさ、見栄え悪なるやん。食べる気無くすやん。なんなら、ホイップの形が綺麗なやつを選んで取ったのにさ、ひどいよ。ホイップは繊細なんだよ。

いや。マジ考えてほしい。
ホイップの気持ちになって考えてほしい。
せっかく身なり整えて、ホイップされてんのにさ、お客さんに手渡される瞬間になって、袋にむんにゅ〜ってされる側の気持ちを考えてほしい。

なんなら、繊細なホイップがこのお店にたどり着くまで幾多のむんにゅ〜ポイントがあったと思う。そこを乗り越えて、ようやく辿り着いた売り場。そして、ようやくお客さんに買われる。最後の関門、レジ。そこでむんにゅ〜！

台無しよ。
店員さん。
あーたのせいで台無しよ。

こんな気持ちになるんやったらセルフレジで済ませばよかったよ。だって、あーた、レジにJANコード通した後、ホイップをむんにゅ〜ってしただけやん。お金もこっちで勝手に精算するやつやったし。

そりゃあ、店員さんを呼んだんは私よ。
「すいません、お会計〜、、、」とな。
品出しナウなあなたをレジに呼んだのは私よ。

あなた、頭掻きながらダルそうにやってきて。
パンをむしゃっと掴んでピッ。
からのむんにゅ〜。

店員さんさ。
もはや、むんにゅ〜しにきてるやん。
いやね。
こちとら、むんにゅ〜してくれとは頼んでないのよ。

で「あらっすた〜」とスタコラサッサと品出しに戻ってったね。

いや。
「あらっすた〜」ってなに！？
せめて「あざっした」て言って。

＊＊＊

ってことをずっと言いたかったけど、言えなかったので手紙にしました。いつぞやの店員さんに届くと信じて、ここに昇華いたします。

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・こぼれ話　

当時、モヤっとしましたが、朝から怒りたくないので切り替えてさっさと仕事場へ向かいました。で、美味しくいただきました笑。けど、決して見栄えは良くなかったので、テンションダウンのまま平らげました。その後、そこのコンビニには一切行かなくなりました。駅前なので、おそらくずっと残ると思いますが、これからも絶対行きません。

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・最後に一曲