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【読書ノート】戦略決断、組織変革、事業転換に興味がある人向け 両利きの組織をつくる――大企業病を打破する「攻めと守りの経営」
少し前に読んだ書籍を改めて、整理。
組織をどのように変えるのか、変えられるのかという問いに対しては、
・組織は対話型で変えるのであるという論
・いや現場に火をつけながら組織は変えるのであるという論
などなど、企業や事業状況、組織文化により、唯一の解はないものの、
様々な主張がなされている。
今回紹介する書籍では、実例をもとに組織変革の変遷を記載しながら、
組織変革の流れが整理されている。
各組織のレイヤーそれぞれにアプローチした上で、トップダウンで変えるというのはかなりリアリティのある内容であった。
単純に組織変革の難易度=事業規模の大きさではないかと思うが、一定の事業規模となると本書籍で紹介されているような長期かつ、緻密な仕立てが必要であることが改めて理解できる書籍。
■この本を読むと良い人
・組織を変えることに興味がある人
・エンゲージメント向上の組織活性のみを目的とした施策に違和感がある人
・新規事業と既存事業における両利きの組織とは何かを深めたい人
■この本で学べること
・極めて実践的な組織を変えるやり方をイメージできる
※対話型だけでは変革できない理由
・組織変革は、トップ・ミドル・若手、どの層にもアプローチをかけ、
最後はトップダウンであること
・組織開発を通じて実現すべきとは何か?
■印象的だったポイント
①組織経営論で捉える組織開発の全体像
組織経営論という切り口で全体像を捉えると、存在目的、戦略、組織の関係性は、以下のように整理できる。
存在目的:WHY なんのために
戦略 :WHAT 何を
組織 :HOW どうやるか
各要素をバラバラに捉え、議論しても意味がなく、それぞれの関係性を踏まえて議論する必要がある。
例えば、存在目的や戦略の議論がされず、組織に問題があると言っても経営者や事業責任者には届かない。
戦略遂行に影響が出ていないのであれば、人事が課題としてみる組織活性やコンデイション悪化の意味合いは伝わりづらい。
あくまで、組織開発は手段であり、存在目的、戦略、実行主体である組織がうまく結合されていない場合に、組織という切り口から入っていくもの。
②変革は、経営者によるトップダウンとミドル・若手からのボトムアップがミートする場所で起こる。
事業転換、事業変革、組織変革などの打ち手で聞くのは、
経営者だけの合宿で事業、組織を構想を練り、お互いの本音を対話ベースで語り合うといったアプローチや、逆に若手の課題意識がある層を集めて研修をするアプローチなどなど。
各論では、意味があるかもしれないが、変革ということを本気で仕立てるには、トップダウン、ミドル、若手全ての当事者に適切なアプローチをする必要がある。
組織全体で変革の機運が高まったら、最後にトップダウンで経営資源の再配分を行うということもキーだと感じた。
ボトムアップで変わるの待つ、他の事業部で兆しが出てから、、、ではなく、トップが意思決定をすること、決断することに大きな意味があるんだろうなと感じた。
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