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プーチンに救われたバイデンの一般教書演説

3月1日、バイデンの一般教書演説があった。

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合衆国大統領が一年を振り返り、主要な政治課題を説明する一般教書演説は、通常1月内、遅くとも2月に行われる。最近では2013年のクリントン大統領による2月13日がいちばん遅い日程であるから、バイデン政権の異質さは際立つ。

時期を大幅にずらした経緯については、支持率の大暴落や、12月に蔓延したオミクロン株、ガソリン高騰やインフレなど、あらゆる「数字」が芳しくなく、3月までにはなんとか取り繕えるだろう、という算段があったとされる。

そんな中、ロシアによるウクライナ侵攻が起き、バイデンは62分の演説の冒頭、実に10分弱をウクライナ情勢に当てて党を越えた支持を得た。しかしその後、国内問題に話が移ると、共和党からの拍手はまばらとなり、野次まで飛んだ。

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