市内RPG 58 ライバル再び
ぼくら、レベル16の、勇者、戦士、魔法使い、僧侶の高校生パーティー。子郡市役所で勇者登録をして、魔王討伐のために、子郡市内をうろうろしている。
今日は、「シックスバリュ」でお買い物だ。
装備を買い終えたところで、声をかけられたのだ。
「装備ばっかり立派でも、魔王にゃ勝てないぜ。」
振り向くと、4人組が立っていた。
背の高い馬場、カリアゲ女子のルミ、日焼け坊主の井上、太っちょメガネのライト。
コイツらも勇者一行なのだ。
「あら、あんたたち、まだ勇者やってたの?」
ルミがあきれ顔でかみついた。
「あら、あんたたちこそ、レベルはあがったのかしら。スライムばかりやってけても日が暮れちゃうわよ。」
「そういうお前らはレベルいくつなんだよ。」
太っちょメガネのライトが言った。
「ぼくらは、レベル16さ。」
魔法使いヒラが鼻息荒く言った。
「・・・まあまあだね。」
背の高い馬場と日焼け坊主の井上が顔を見合わせながら言った。
「今度あったら、コテンパンにしてやる。」
4人は目くばせをしたあと、そう言った。そして、去っていった。
「きっと、オレらの方がレベルは上だな。」
「そうよ。修行したもん。負けるはずがないわ。」
ぼくらは、新しい武器と防具を手に入れた。
「明日は部活の朝練があるなあーーー。」
剣道部の戦士ヤスが嫌そうに言った。
「大変ねー。」
カナは気持ちを入れずに応えていた。
次はまた土曜に集まるとするか。
さて、双竜箒を持って帰って、どこに置こう。
母さん、嫌な顔するかな。
(続く)
これまではこちら
一気読みはこちら
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?