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市内RPG

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福井丘県子郡市。市役所発の魔王討伐に、高校生勇者がゆるーーく挑む。不定期連載中。
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2021年10月の記事一覧

市内RPG 31 宝箱は拾えるか

ぼくら、レベル10。戦士、勇者、魔法使い、僧侶の高校生パーティー。 エオンショッピングセンターの段ボール回収箱段ジョンを探索している。 まさか、エオンの真下に段ジョンがあるなんて。 ぼくらは、4mほどの幅の通路を進んでいる。足元と頭上には、オレンジの小さなライトが灯されている。この灯りのおかげて、10m先くらいはぼんやりと見える。 真っ直ぐに進むと、十字路に出た。段ジョン特有の迷路だ。 「どっちに進む?」戦士ヤスが左右の通路を見た。 「ケータイ出して」僧侶カナがぼ

市内RPG 32 段ジョンB2のドラゴン

ぼくら、レベル10.勇者、戦士、魔法使い、僧侶の高校生パーティー。 子郡市のエオンショッピングセンターの段ボール回収箱から地下段ジョンに潜り込んで、探索している。 地下2階に続く階段を降りると、少しだけ温度も下がったようだ。 「地下2階か。まものも強くなるかな」 戦士ヤスが言った。 「レベル10になったから、ぼくは火と水、雷の強化呪文と全体呪文は覚えたよ」 魔法使いヒラは少し自慢げに言った。 「MPは大事にしないと、ポーションでしか回復できないわよ」 僧侶カナがたし

市内RPG 33 段ジョンB3の祭壇

ぼくら、レベル10。勇者、戦士、魔法使い、僧侶の高校生パーティー。 エオンショッピングセンターの段ボール回収箱から続く地下段ジョンを探索している。 地下2階のドラゴンから逃げてきたところだ。 そして、段ジョンの地下3階に続く階段を下りてきた。 地下2階よりも通路が広く、明るい。地下2階は、オレンジのライトが点々と灯っていたが、3階は、松明が通路に置かれていて、赤々と燃えていた。 おかげで、奥までよく見通せるようになった。 ケータイを見ながら、先に進む。ドラゴンには

市内RPG 34 トーテムポール提灯

ぼくら、レベル10。勇者、戦士、魔法使い、僧侶の高校生パーティー。 エオンショッピングセンターの段ボール回収箱から続く段ジョンの地下3階を探索中。 日本式の祭壇で、お化け提灯4つが合体したトーテムポール提灯と戦っている。重なった8つの青い目がにらんでいる。 そして、4つの口から吐き出される無数の火の球に苦戦中。 魔法使いヒラの水の全体呪文「ミナツメタ」で、火の球を打ち消したり、僧侶カナの回復呪文「ナムー」で、火傷を治したりしているが、吐き出されるたびに、火の球が増える

市内RPG 36魔法使いの将棋

ぼくら、レベル10。戦士、勇者、魔法使い、僧侶の高校生パーティーは魔王を求めて、子郡市のエオンショッピングセンターの段ジョン4階を探索している。 薄暗いオレンジのライトに照らされる仲、巨大将棋盤の上で「魔法使いの将棋」の対局が続いている。 采配しているのは、魔法使いヒラだ。最近、じいちゃんに勝ったと自信ありげだったが、最初に歩兵のぼくを敵方に取られてしまった。勇者の駒が1番最初に取られるだなんて、これはだめなんじゃないか。 しかし、その後は、なかなか善戦しているようだ。

市内RPG 35 非情口から将棋盤

ぼくら、レベル10。勇者、戦士、魔法使い、僧侶の高校生パーティー。 エオンショッピングセンターの段ボール回収箱から続く段ジョンの地下4階に足を踏み入れたところだ。祭壇の奥に光る「非情口」の扉をくぐってきた。 地下4階は、体育館のようにただ広いだけの空間だった。高い天井には、オレンジのライトが灯っていて、そのおかげで何とか周りの様子がわかる。 「何だ、ここは?」剣道部で戦士ヤスがつぶやいた。 足下を見ると、石床には、まっすぐに引かれた溝が縦横に伸びている。 「、、、将

市内RPG❎「ひとわけいぶき」さん

いやーー第2弾なんて、うれしいですねーーー。 わたし、絵が描けないので。 ドクターX風に言ってみましたが、、、。 わたしの物語がイラストになるなんて。 そして、イメージ通り。さすが「ひとわけいぶき」さん!!! 高校生のぼくが、魔王をやっつけるために、市内をうろうろするRPG。 「市内RPG」のキャラクターである、僧侶カナを描いていただきました。 ふんわり優しそうです。 カナは、僧侶です。武器は、実家のお寺から持ちだした木魚です。 ピアノと少林寺拳法を習っています

市内RPG 37 地下5階のゴーレム

ぼくら、レベル11。勇者、戦士、魔法使い、僧侶の高校生パーティー。 エオンショッピングセンターの段ボール回収箱から続く段ジョンを探索している。 地下4階で、『魔法使いの将棋』を制したぼくたちは、また階段を降りた。 地下5階、真っ直ぐの廊下が続いている。 オレンジ色のライトを頼りに、奥に進むと、大きな石像が現れた。レンガでできた石像、ゴーレムだ。四角く積まれていて、人の形をしている。腕が長く、両足とともに身体を支えている。丁度ゴリラが手を地面に着いているような格好だ。

市内RPG 38 動き出したゴーレム

ぼくら、レベル11。勇者、戦士、魔法使い、僧侶の高校生パーティー。 子郡市のエオンショッピングセンターの地下段ジョンを探索している。地下1階では巨大ジャンガリアンハムスターと遭遇。2階では、ドラゴンから逃走。3階では、トーテムポール提灯を撃破。4階では、魔法使いの将棋に勝利。 やっとたどり着いた地下5階。目の前のゴーレムが動き出したのだ。 僧侶カナのおかげで、ゴーレムの一撃を何とかかわすことができた。レンガの拳で殴られたら、、、、そう考えると、ぞっとする。 「みんな、

市内RPG 39ゴーレムを倒す方法

ぼくら、レベル11。勇者、戦士、魔法使い、僧侶の高校生パーティー。 魔王を倒すために、子郡市内をうろうろ。今は、子郡市のエオンショッピングセンターの地下段ジョンを探索している。 そして、地下5階で、レンガ造りのゴーレムと戦っている。 「どうやら足は固定されてるみたい」戦士ヤスが言った。 「扉を守ってるのよ」僧侶カナがゴーレムの後ろを指さした。 確かにゴーレムの後ろには、大きな赤い扉があって、いかにも秘密めいた雰囲気をかもし出している。 突然、ゴーレムが言った。 「

市内RPG 40 扉と2つのペンダント

ぼくら、レベル11。勇者、戦士、魔法使い、僧侶の高校生パーティー。 魔王を倒すために、子郡市内をうろうろ。 今は、子郡市のエオンショッピングセンターの地下段ジョンを探索し、レンガ造りのゴーレムを倒したところだ。 ゴーレムが守っていた奥の扉に、ぼくらは近づいた。 「勇者様、お願いします」 戦士ヤスがぼくに扉を開けるように頭を下げた。都合がいいときだけ、勇者様だからなぁ。しぶしぶ、前に出て、赤い扉を押してみる。 ・・・動かない。 引けばいいのかと思ったが、引くための取っ