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親を見送るということ

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#自分にとって大切なこと

親を見送るということ- 私の喉にも違和感が 編 -

親を見送るということ- 私の喉にも違和感が 編 -

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本人の同意を確認し、父は放射線治療を受けることになった。
まずは放射線担当の先生に説明を受け、同意書にサインする。
次に、治療後自宅に戻ってからのことをサポートしてくれるスタッフとの話し合い。
病院では1人の患者に何人ものスタッフが関わるのだと、改めて知った。

放射線治療をしたら、その後また癌が進行していったとしても、もう他に出来ることはない。

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親を見送るということ- 父、決める 編 -

親を見送るということ- 父、決める 編 -

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父のあれこれの最中に突然体調を崩した母だったが、消化器内科を受診したところ「逆流性食道炎の疑いがある」とのことだった。
入院の必要はないとのことだが、しばらく薬を飲んで様子を見ることに。

一方父は、胃から直接栄養を摂れるようになったことで体力が戻り、担当医からの説明も理解できるようになった。

当時もコロナ禍ではあったが、「これからの治療方針につ

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親を見送るということ- 母まで入院? 編 -

親を見送るということ- 母まで入院? 編 -

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しかし、父は持ち堪えた。

担当の先生から、

「またいつこんな事があるかわかりません、覚悟はしておいて下さい。」

と言われた。
いつどうなるかわからなくても、私たちは帰らなければならない。
しかも今はコロナ禍で面会もままならない。
それに家から病院まで車で1時間はかかる。
いざという時、看取る事も出来ないかもしれない。

帰り道、母は処置室にい

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親を見送るということ- 父、はじめての入院 編-

親を見送るということ- 父、はじめての入院 編-

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父が下咽頭癌との診断を受けてから数日が経ち、家族は最初の決断をしなければならなくなった。
選択肢は大まかに分けて3つ。

1.完治を目指して手術をするその場合気管切開はマスト。
手術の内容としては、声帯も食道も切除し、腸の一部を切り取って食道として移植するというもの。10時間にも及ぶ大手術である。
しかし年齢的に抗がん剤は使えないし、長い手術に肺や

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親を見送るということ- 突然の告知 編-

親を見送るということ- 突然の告知 編-

父が近所の耳鼻科の先生から大学病院を紹介されたのは、2020年初夏のことだった。
咽頭癌の疑いがある、とのことだった。
1度目の緊急事態宣言が解除されたころから「喉風邪がなかなか治らない」と言っていた父。
かかりつけの病院で薬は処方されていたものの症状は一向に改善せず、肺のレントゲンを撮っても異常はみられなかった。
1ヶ月以上こんな状態が続いたため、耳鼻科を受診させたところで話は冒頭に戻る。
先生

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