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週8でラーメン食べたら入院し、ベッドの上で就活してた院生の私(就活記録_前編)

以前に書いた転職体験の記事が伸びている。
しかも記事を見たライターの方から取材のお話をいただいた。
たいへんありがたい話。

取材をしていただいた方のアカウント。
取材の感想はまた今度。

この機会に自分の転職活動について改めて振り返ってみた。
すると前職に対して「悪くはない」と思っている一方で「ここで働き続けたい」とも思っていなかったと感じる。

というのも、新卒で入った会社も「絶対ここにいきたい!」と思って就活したわけじゃないからだ。
というか、就活時期に入院したため「1社しか受けられなかった」のだ。
今日はそんな私の就活記録の前編。


週8でラーメンを食べていた院生のころの私

私はラーメンが大好きだ。
ラーメンは何回食べても飽きることがない。

そんな私が大学生でひとり暮らしをしたら食生活は大いに乱れた。
京大の近くの「一乗寺」というラーメン激戦区で毎日ラーメンを食べていた。

だけど大学院生の頃には行くお店が段々固定化されていく。
私のお気に入りは「夢を語れ」というドカ盛りラーメン(いわゆる「二郎系」)と、京大の近くに本店がある天下一品だった。

院生の頃は24時くらいまで実験して、お腹ペコペコの状態でラーメン屋に行っていた。
平均すると夢を語れに週5回、天下一品総本店に週3回。

合わせると週8回だが、これは「お昼まで寝て、起きたら天一に行き、大学で実験して24時頃に夢を語れに行く」日があったから。
我ながらヤバいと思う。
そしてこんな食生活を続けた私は突然入院することになる。

ラーメン漬けの私、突然救急車で運ばれる

あれは修士1回生が終わるころ。
当時の私は相変わらず週5で夢を語れ、週3で天下一品に行っていた。
そんな生活を続けていると体重が徐々に増えてきた。

そしてあの日もいつものように夜中まで実験をして、帰りにラーメンを食べた。
その日は翌日朝にバイトがあったため、家に帰ってすぐに寝た。

だけど夜中4時くらいに目が覚めた。
なんかお腹が痛い。
お腹が張っていて、キリキリとした痛みがずっとある、熱もあるようだ。

だけど薬を飲んだら楽になった。
そして二度寝して、朝からバイト先に向かった。

するとまたお腹が痛くなった。
今度は痛すぎて脂汗が出てくる、熱も上がってきた。
これじゃあ仕事にならない、そう思って早退して家に帰った。

ただ家に帰っても痛みは全くおさまらず、むしろ酷くなった。
吐き気もあるし、だんだん動けなくなってきた。
これはマズイ。
そして生まれてはじめて救急車を呼んだ。

色んなチューブに繋げられた私

救急車で運ばれた先は京大病院。
担架で運ばれてきた私に対して若いお医者さんが問診する。
そしてよくわからないデカい装置で身体の様々なところを検査する。

「うーん」
担当医が考えている。
急性すい臓炎のようだな」
すい臓?
私、内臓がよくないの?

「今日の夜がヤマですね」
「ヤマ」ってなに?
お医者さんが言う「ヤマ」って嫌な予感しかしないんやけど。

「まず投薬しますね、あとトイレ行けないのでカテーテル挿します」
カテーテルを挿す?
どこに?

なにもかもがわからない。
おなかもいたい。

そして混乱状態の私の前で、看護師さんが多種多様なチューブを並べはじめた。
ちょっとまって、これぜんぶ?
まってまってまって。

怯えて語彙力を失う私を尻目にスタッフは手際よく準備を進めている。
そして逃げられない私はブスブスとチューブに繋がれた。

その後、私はベッドで寝続けていた。

研究から離れてじっくり考え、私は就職することにした

「動いてもいいよ」と言われたのは入院3日後。
とはいっても、まだお腹は痛いし点滴をしていて自由には動けない。
結果的にベッドの上にいることが多かった。

毎日12時間以上実験していた私は急にヒマになった。
そして改めて自分の将来について考えてみた。

元々は博士課程に進学するつもりだった。
だけど研究から離れてじっくり考えると自分は大学の研究者になれないと思い始めた。

そして私は就職することにした。
その詳細は以下の記事に書いている。

だけど、就職を決めた理由は他にもある。
簡単にいうと「お金の大切さ」を感じたためだ。

当たり前だが救急車で運ばれ、検査を受けて入院するとお金がかかる。
合わせると40万円くらいだった。
高額療養費制度のおかげで10万も払わなかったけど。

当時の私は大学院生でバイト代と仕送りと奨学金(という名の借金)しかない。
授業料免除を受けられるくらいだったので、実家にもあまりお金がない。

そんな環境で博士課程に進学し、今後も親から仕送りをもらい続けるのか。
奨学金という名の借金を増やし続けるのか。
・・・それなら働こう。

こうして私は入院先のベッドの上で就職活動を始めたのであった。
その詳細は後編で書いてみる。

おまけ:すい臓はアルコールと脂を分解する臓器です

そもそもなぜ私がすい臓炎になったのか。
入院中に担当医に聞いてみた。

「すい臓炎って若くても発症するんですね」
若い人でも急性すい臓炎になる人はいます。お酒を飲む人がなりやすいですね」
「うーん、でも私はほとんどお酒を飲みません。そもそもすい臓ってどんな臓器なんですか?」

「アルコールを分解する臓器です。なのでお酒を飲みすぎるとすい臓に負担がかかるんです。」
「なるほど、他にはどんな機能がありますか?」
「そうですねぇ、脂を分解する機能もあります

・・・ん?
「脂ですか・・・。ちなみに私は結構ドカ盛り系のラーメン食べるんですけど」
私の話を聞いた若い担当医は言った。
「もしかして『夢を語れ』ですか?いやぁ、あれ食べただけじゃすい臓炎にはなりませんよ!」

このとき私は「どれくらい」夢を語れに行っているのか言わなかった。
「毎週5回は夢を語れに行っている」と伝えたら担当医は何と言ったのだろう。
今となっては分からない。
だけどお酒を飲まない私がすい臓炎になった理由はラーメンの食べ過ぎくらいしか考えられないのであった。

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