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その人の発言よりも行動・姿勢を見て仕事を進める

数年前、仕事でリーダーになったころの話。
私は一人ひとりの部下と対話した。

当たり前だがメンバーは一人ひとり考え方も価値観も違う。
そのためいろいろな要望が出てくる。

そして私は「あなたのやりたいことを実現できるような仕事を考えてみる」と言った。
だけどほとんど実現できなかった。

要するにその場を乗り切るために「きれいごと」を言っていたのだ。
だけどきれいごとを言っても物事は何一つ解決しない。

本当に大事なのは実行力だ。
そして実行力があるかどうかは行動や姿勢に現れる。

きれいごとを言うのは(比較的)簡単だ

私は昔から人と会話をするときに「きれいごと」ばかり言いがち。
「ええかっこしい」という面もあるのだけど、一番は「眼の前の人に否定されたくない」という気持ちから。

たぶん幼少期のころからのクセになっているのだろう。
人からの言葉を極度に気にしがちな私は穏便に終わらせることを重視している。

そして仕事でも「穏便に終わらせる」ことを重視するクセが出がち。
だから相手の要望を否定せずにその場を終わらせる。
だいたいこんな感じ。

「そうか、新しい仕事をしたいんだね。じゃあ普段からスキルを磨いていこう」
「今の仕事にあまり興味が持てないのか。じゃあしんどいときにまた話そう」

何も言ってないに等しい

こういった「きれいごと」で話をまとめるのは比較的簡単だ。
なぜならば正面から否定されるようなことを言っていないから。

きれいごとを言って行動しなければ「嘘つき」になる

だけど「きれいごと」で終わらせることには大きな課題がある。
それは具体的な行動が何も決まっていないこと。

先に述べたように私は部下と対話しても何も変えられなかった。
なぜならば「対話後に何をするか」を決めていなかったからだ。

要するにただの嘘つきだ。
きれいなことを言ってその場を乗り切るだけの人。

きれいにまとめることと具体的に実現させることの間には大きなギャップがある。
何かを実現させるには計画が必要だし、お金や時間などのリソースも必要だ。
もちろん周りの人への説明や巻き込みも欠かせない。

そういった具体的な行動をイメージしなければ実現させることなど不可能だ。
そして「あの人は口だけだ」という判断を下される。

私自身、初めてリーダーという立場になってからずっと「嘘つき」になっていた。
だけど色々な経験を経て今では実行力を重視している。

といってもやることはシンプル。
プランを立てる、立てたプランを実行する、周りの人に協力を仰ぐなどの具体的な行動をするだけだ。

わからなくて動けないときは「わからないので相談に乗ってください」とお願いするという「行動」をする。
どんな状況でも「今できること」はあるはず。

周りの人に対しても「何を言うか」より「何をしているか」見る

「きれいごと」を言うだけか、それとも実現のための行動をしているか。
私は他の人を見るときも発言より行動・姿勢を見ている。

何度も言うが「きれいごと」を言うのは簡単だ。
私も過去にきれいごとに騙されてきたことが何度もある。
特に「偉い人」に連絡するときに「ええかっこしい」の人が多すぎる。

普段の仕事でも同じ。
こちらが指摘したことに対して「ありがとうございます!次から改善します」というけど何も変わらない人。

コツを聞いたり事前にチェックをお願いするなどの姿勢が変わっていたらこちらもサポートしたくなる。
だけど返事だけが良くて何も変わらない人は「もうええわ」となる。

結局その人も私と同じく「きれいごと」を言ってその場を乗り切るのがクセになっているのだろう。
本人が自ら変化することを決めるのを待つしかない。
こちらができるのは生暖かく見守るだけだ。

一方で実行することが前提の人も周りにいる。
そういった人は言葉が具体的だ。
「A案を進めるとしたらXの点を考慮しないといけない、だけど詳しい人が居ないから〇〇へ相談しよう」とか。
分かりやすい例としては「オレならBをやってみる」という人とか。

実行前提で話す人と「きれいごと」を言う人(いわば「評論家」)は職階に関係ない。
むしろ「課長だから決めてくれるだろう」と思い込むと痛い目を見る。
というか何度も見た。

だから私はその人の発言よりも行動・姿勢を見る。
実行前提の人を見極めて関わると仕事は本当に進む。

こういうことを書くと「じゃあお前はどうやねん」という心の声が飛んでくる。
だからこそあえて自戒を込めて書いてみた。


なぁなぁ、おまえさん
健康のために運動するという目標はどうなった?
具体的なプランは立てたか?
行動しているか?
・・・

こ、これは仕事じゃないから別にいいんだ(コーラを飲みながら)

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