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母の日は贈った?旅行や自己実現よりも、幸せな人生にとって重要なもの

一つの問いから始めよう。

健康で幸せな未来のために、今すぐ、たった一つだけ、「人生の選択」をするとしたら?  毎月の貯金額を増やす? 仕事を変える? もっと旅行をしようと決意する? 晩年に振り返ったとき「幸せな人生だった」と確実に思えるための、唯一無二の選択肢は何だろうか?

こんにちは、よすです。

5/12は母の日でしたね。プレゼントは贈りましたでしょうか?

ぼくはユニクロのmarimekkoコラボアイテムを贈りました。個性的な服が好きな母は喜んでくれました。ちょうど先日友達とそのアイテムについて話していたらしいです。ちなみに贈ったアイテムの1つはこれです。

さて、母の日は義務ではなく気持ちです。「母の日だからプレゼントを贈らないといけない」というルールはありませんし、同調圧力でもないです。なので、母の日という暦にこだわらない選択肢もあると思います。

ですが、合計1,300人超を対象に今も行われている、84年間にもわたる科学的研究の知見によると、他人にプレゼントを贈ることは積極的に実行した方がいいようです。

なぜか?

あなたや周りの人の人生の幸福を左右するうえで重要な、たった1つの原則に関係しているからです。


幸せのキーを握るのは人間関係

人生の幸福を左右するうえで重要な、たった1つの原則。
冒頭の問いの答えでもあります。
それは、「よい人間関係」です。

 実のところ、よい人間関係は非常に重要だ。八四年にわたる本研究や他のさまざまな研究の知見をもとに、生きるためのたった一つの原則、人生において投資すべきたった一つのことを集約すると、次のようになる。
 健康で幸せな生活を送るには、よい人間関係が必要だ。以上。
 つまり、健康で幸福な人生を送るための唯一無二のベストな選択は、友好的な人間関係を育むことだ、と科学は答えている。

グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない

良好な人間関係が人生にとって重要であることは、わざわざ科学的研究に頼らなくてもわかっていることです。ですが、研究チームがたどり着いたのはもっと積極的なものです。

人間関係は、人生において何かを達成するための足がかりや、健康や幸福の基礎になるだけではない。人間関係を育むこと自体が人生の目的だ。

グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない

「いや、わたしは1人の方が好きだ」という気持ちはわかります。ぼくもそう思っていました。ですが、『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』はそんなぼくの心もお見通しで、はっきりと教えてくれました。

人間関係は面倒で厄介だし、何が起こるか予測できないのは事実だ。だから一人でいることを好む人は多い。単純に孤独を求めているわけではない。他者と関わることで起こりうる面倒を避けたいのだ。だが、面倒事を過大評価し、人とのつながりがもたらすメリットを過小評価するのが人間だ。これは、人間の意思決定全般に通じる特徴だ。つまり、潜在コストを重視し、メリットを小さく見積もってしまうのだ。

グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない

つまり、今ぼくが人間関係を作ることに対して感じるめんどくささは、目先のデメリットである。実はその先にそのデメリットよりもはるかに大きいメリットが待っているのに。という意味ですね。

人に安心感をプレゼントする

では問題は、どうやって良好な人間関係を築けばいいのか?ですよね。その答えの1つが、他人にプレゼントを贈るということなんです。

幸福のためにプレゼントを贈るという考え方が打算的だと感じる人もいるかもしれません。しかし、過去を振り返ってみても日本でもプレゼントを贈りあう文化ってありますよね。例えば、お歳暮や暑中見舞いなどです。これらの文化による恩恵、それは「社会への帰属」を認め合うことであり、それによってお互いに「安心感」を得ていると考えられます。「わたしもここにいていいんだ」という安心感です。人はお互いに気をかけ合うことで安心して生きることができます。ひとりっきりでは弱いはずの人間が、今日まで生き残りつづけられた理由の1つです。

繰り返すが、人間は社会的な生き物だ。つまり、生きるのに必要なものをすべて自分ひとりで手に入れることはできない。(中略)人は交流し合い、助け合うために他者を必要とするし、他者とつながり、他者に支えを与えることで幸せを感じる。与え、与えられるプロセスが、有意義な人生の基礎になる。自分の人間関係全体をどう感じているかは、他者から何を受け取り、他者に何を与えているかに直結している。

グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない

そう、他者に安心感を与えるためには高価なプレゼントが必要だというわけではありません。「わたしはあなたのことを気にかけていますよ」というメッセージを与え、与えられるプロセスが重要です。そのプロセスが自分や相手に安心感を与えるのです。

まずは身近な存在を大事にしよう

そうだと分かっても、今日から周りの人全員にそういう態度を取ることは難しいでしょう。なので、まずは身近な人から始めるとよい、と『グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない』では紹介されています。

「いや、わたしはもうすでに家族とは良い関係だし、これ以上関係を良くする必要はない」と思われる方もいるかもしれませんが、それは誤りです。友情や親密な関係を築いてしまった後は何もしなくても大丈夫だ、と僕たちは考えがちですが、何もしなければ人間関係は薄くなっていきます
例えば、学生のころどんなに仲が良かった友人でも、離れ離れになって数年は連絡を取り合うかもしれませんが、さらに数年経てばほとんど連絡を取らなくなります。そのとき、お互いに「わたしはあなたのことを気にかけていますよ」というメッセージを送りあえていないので、良い人間関係であるとは言えないのです。

なので、母の日や父の日などというイベントを利用して、自分と身近な人たちとの人間関係を維持していくことが大事なのです。研究によると、他者との交流の頻度と質こそ、幸福の二大予測因子(=幸福度に影響を与える因子)だそうです。

さいごに、本書の中で特に気に入った文をシェアしておきます。

幸せな人生とは、夢のような社会的成功をつかんだ先にあるわけではない。大金を手に入れれば向こうからやってくるものでもない。幸せな人生はあなたの目の前にあるし、手を伸ばせば届く。そして、幸せな人生は、今ここで、すぐに始められる。

グッド・ライフ 幸せになるのに、遅すぎることはない

ぜひ、贈り忘れた方はプレゼントを贈ってみてください。

参考文献


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