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家の味を食べる

私の母は「出来合いのおかず」を買わない人。
3人兄弟の末っ子である私が中学に入ってからは、フルタイムのパートを始めて、時間にも体力にも余裕はなかったはずなのに、日々のごはんに「お惣菜」が出てくることはほとんどありませんでした。

思い返せば、地味ごはんの日も多かったけれど、ちゃんと「母の手」が感じられる食卓だった。
体調が悪くても毎食欠かさずごはんを用意してくれたし、みんなのお弁当のために朝から天ぷらも揚げてた。
(お弁当に入らなかった天ぷらは朝ごはんとして登場したりもする。笑)
いま自分が同じような境遇にあるせいか、当時の母を思うと胸が熱くなります。いや、ほんとすげーよお母さん。。。

母はきっちりごはんの用意をする人だったのだけれど、その反動なのか何なのか、私自身はお惣菜やお弁当を買うことに一切の抵抗なし。
だって美味しいし。帰ったらすぐ出せるし。
他人が作ってくれたものは何でも美味しい、とよく母がこぼしていたけれど、お惣菜を買うときは本当にそんな気持ち。
(そういうところだけは受け継いでる。笑)
私の代わりに作ってくれてありがとう~と思いながら、お総菜売り場を物色して手軽に手抜きをしておりました。

しかしある日、ムスメ(高校生)からクレームがついたのです。
「ママが作ったから揚げが食べたいです…」

これには大反省。
そっか、そうだよな。
出来合いの決まった味は美味しいけれど、「多少ムラがあってもお母さんの味が食べたい」というムスメの気持ちはよくわかる。
同じものだと飽きるんだよね。

普段は空気を読まずに怒涛の自己主張をしてくるムスメが、とても控えめな口調で訴えてきたのも胸に響きました。
(たぶん、ママ忙しいのにごめんよ、って思ってくれてた)
ムスメにこんなこと言わせちゃったら、そりゃもう気持ちを入れ替えるしかないじゃありませんか。

この件を境に、私の中で「ごはんを作ること」の優先順位は急上昇いたしました。
結果的に「名もない料理」の出現率が上がったのですが、まぁそれはそれでよし。家ごはんってそんなもんでしょ?笑
ほどほどの丁寧さをもって、私なりの「母の味」をこれから作っていけたらいいかな。と思っています。

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ところで私の母は「出来合いのを買うなんて、贅沢してるみたいで気が引ける」と言っていたけれど、本心は「家のごはんの方が口に合う」だったんじゃないかと思っています。
お惣菜は美味しいんだけれど、売り物なだけに「美味しい」が強い。
たまにならいいのだけれど、「美味しい」が強すぎると、どうしても身体が疲れちゃうんですよね。

それはお昼ごはんについても同じで、コンビニめしだったりテイクアウトだったりが続くと、ちょっとしんどいかなぁと思い始めまして。
どうせそんなに量はいらないし、ちょろっと残り物を詰めてこっかなぁ、くらいからお弁当作りがスタートしました。

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自分が満足できたら合格、というお弁当です。笑

気張らずに続けていった結果を、記録として残しておいたら、振り返ったときにテンション上がるなぁ。
そんな気持ちでお弁当noteをはじめました。
いつかムフフと振り返ることができるように、家ごはんもお弁当もnoteも、のんびり続けていこうと思います。

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